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リゴンドーに直撃「なぜ攻めなかったのか?」カシメロに判定負けの試合後インタビュー

杉浦大介スポーツライター
Sean Michael Ham/PBC

8月14日 カリフォルニア州カーソン

WBO世界バンタム級タイトル戦

王者

ジョンリエル・カシメロ(フィリピン/32歳/31勝(21KO)4敗)

2-1判定(117-111, 116-112, 113-115)

WBA同級正規王者

ギジェルモ・リゴンドー(キューバ/40歳/20勝(13KO)2敗1分)

以下、インタビューは英語/スペイン語の通訳を通じて収録された

なぜ攻めなかったのか

ーー判定負けという結果に関してはリング上でも不満そうでしたが、少し時間が経過し、何か言いたことはありますか?

ギジェルモ・リゴンドー(以下、GR) : 判定に関してはもう出てしまいました。試合は終わったんです。それに関して私にできることは何もありません。

ーーファイトプラン通りに戦えたという気持ちがあるのでしょうか?

GR : やりたかったことはすべてできました。試合を見た人なら、彼のパンチがまったく当たらなかったのが分かったはずです。彼もやれることはすべてやりましたが、私をリング上で痛めつけることは叶いませんでした。

ーーとはいえ、相手のパンチを避けるだけではなく、もう少しアグレッシブに戦うべきだとは考えませんでしたか?

GR : その通りなのでしょう。積極性が足りなかったかもしれないことには気付いています。もっと手数を出せるときがあったのかもしれません。ただ、自分がそうしたくても、相手がそれを許してくれないこともあります。

リゴンドーのディフェンス力は際立ったが、一方で攻撃シーンはごく少なかった Stephanie Trapp/SHOWTIME
リゴンドーのディフェンス力は際立ったが、一方で攻撃シーンはごく少なかった Stephanie Trapp/SHOWTIME

ーーカシメロの印象は?身体が大きく見えましたが、パワーはありましたか?何か驚かされることはありましたか?

GR : パワーはまったく感じませんでした。前に出る戦い方しかできない選手なので、サイドに動けばもう対応できず、リング上で特に驚かされることはありませんでした。足を使う相手に対し、プレッシャーをかけることもできなかったのを観たはずです。彼は私に対して何もできませんでした。

引退の選択肢はなし

ーー第1ラウンドにスリップダウンした際、パンチが当たって少しダメージがあったようにも見えましたが、実際はどうだったのでしょう?

GR : パンチで倒れたわけではないですし、ダメージはありませんでした。

ーー先につながるはずの重要な試合に敗れたわけですが、今後はどうするつもりでしょうか?

GR : 私はファイターなので、戦うだけです。マネージャーが決めた試合なら誰とでも戦うつもりです。引退は考えていません。コンディションは良いですし、私は依然として対戦相手に厳しい時間を強いることができます。

ーーカシメロが井上尚弥(大橋)と対戦したら、どんな戦いになると思いますか?

GR : どちらが勝つか、ここで予想をするつもりはありません。ただ、その試合は良い試合になるだろうとだけ言っておきます。

ーーあなたが井上と対戦する時が来たら、どのように戦いますか?

GR : いつも通り、これまで何年もそうして来たのと同じやり方で仕事に臨みますよ。もう少しアグレッシブに戦う?そうするかもしれませんね。

インタビュー時のリゴンドーは淡々としていた 撮影・杉浦大介
インタビュー時のリゴンドーは淡々としていた 撮影・杉浦大介

スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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