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【NBA】「いつかガソル兄弟のようになりたい」 ヴィリー・エルナンゴメス(ニックス)インタヴュー

杉浦大介スポーツライター
(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

ヴィリー・エルナンゴメス(ニューヨーク・ニックス)

1994年5月27日生まれ、22歳

スペイン出身 ポジションはセンター

2015年のドラフト2巡目35位で指名された後、もう1年は欧州残留を選択。昨季にレアル・マドリードの一員としてスペインリーグを制し、五輪でも銅メダルを獲得し、ついに渡米を決意した。セビリア時代からチームメートだったクリスタプス・ポルジンギスにも助けられ、今季はニックスにスムーズに適応。ジョアキム・ノアが負傷離脱した2月以降スタメンに定着し、4月には月間優秀新人選手に選出された。シーズン平均では18.4分をプレーし、8.2得点、7.0リバウンド。将来的にはポルジンギスと名デュオを形成しそうなポテンシャルを感じさせる。弟のフアンも今季はデンバー・ナゲッツの一員としてNBAでプレーしている。

後半戦はスタメンに定着

ーー今季オールスター以降は23試合で平均11.5得点、9.2リバウンドと堂々たる成績だった。

WH : 後半は徐々にプレー時間がもらえるようになって、より快適にプレーできるようにもなっていった。シーズンを通じて同じようにハードワークを続けてきたつもり。真っ先にコートに出て、帰りもロッカールームを最後に出ていく。ハードワークとはいつか報われるものだ。終盤は毎試合のようにスタメンで出れるようになって、チームに貢献できているように感じられた。 

ーー同じチームに顔馴染みだったポルジンギスがいたことは、スムーズな適応の助けになった?

WH : KP(ポルジンギスの愛称)はスペインリーグでプレーしていた時代からの親友だったから、彼の存在は大きかった。毎日、コート内外を問わず、頼れる友人がいるというのは心強いもの。スペインでチームメートだったKPとニューヨークでも一緒にプレーできるなんて、信じられない思いだった。やり易い環境を作ってくれたKPには感謝しなければいけないね。

ーースペインを代表するプレーヤーであり続けたガソル兄弟の後を継ぐ選手として注目され始めている。ガソル兄弟とは交流はある? 

WH : 2人にはよくしてもらっているよ。スペイン代表チームではチームメートにもなった。友人として、彼らは僕と弟のキャリアを助けようとしてくれる。僕と弟が彼らに続き、NBA でプレーするスペイン史上2組目の兄弟になれたことを名誉に感じている。彼らはティーチャーのような人たちでもあるから、多くを学んでいきたい。僕たちはまだ若く、今後もハードワークを続ければ、いつか彼らに比較されるようなブラザーズになれる日が来るかもしれない。

ーー君とマルクのプレースタイルが似ていると指摘する声もあるね。彼の動きは参考にしたのかな?  

WH : マルク・ガソルは僕にとってアイドルと呼ぶべき選手の中の一人だった。よくそのプレーを見て、動きをコピーしようとしたよ。僕はいろんな選手のプレーを見て、少しずつでも何かを学ぼうとしてきた。その中でもマルクのプレーは一生懸命に見たものだった。 

ーーマルク以外に好きだった選手は? 

WH : シャキール・オニールも大好きだった。ポストゲームでのシャックはビーストみたいだったからね。それからティム・ダンカンのスマートなプレーも好みだった。その3人が僕のアイドルだった。

ニューヨークが大好き

ーー少し話が戻るけど、今季にNBA入りを決意した理由は? 

WH : 2年前にはまだレアル・マドリードとの契約があったから、不可能だった。レアルでプレーした昨シーズンに自分でも大きく向上したと感じられて、NBAでやる準備ができていると思えるようになった。それで今に至るというわけだ。

ーー今季の活躍を見る限り、適切な選択だったのかな。 

WH : そうだね(嬉しそうに)。

ーー今季に対戦した中で最も難しかったマッチアップは?

WH : カール・アンソニー・タウンズとアンソニー・デイビスだ。NBAには世界最強のセンターが集まっているから、誰と対戦しても簡単ではない。最初はマッチアップの経験がない選手ばかりだから、特に厳しかったな。ただ、2回目以降は攻守両面で徐々に対応出来るようになったと思う。今後に少しずつ楽になっていくだろう。

ーーナゲッツでプレーする弟のフアンとはどのくらい頻繁に話すの? 

WH : 毎日2度ずつくらいは話すよ。ニューヨークとデンバーでは距離があるけど、僕たちはともにルーキーだから、互いの経験をシェアし合える。弟と一緒にNBAでプレーできるなんて最高だよ。僕の家族はとても親しくて、1つのチームみたいなもの。どこにいても互いに支えあっているんだ。

ーーニューヨークでの生活はどうだった? 

WH : ニューヨークは大好きだよ。僕はマドリードという大都市の出身だけど、ニューヨークはさらに輪をかけたようなビッグ・シティだ。本当にいろいろなものがある。オフシーズンの間にさらに多くの経験をしたいと思っている。歩き回るのも楽しいし、アメリカン・フットボール、サッカー、アイスホッケーとか他のスポーツも観に行った。

ーーベースボールは? 

WH : いや、ベースボールはまだなんだ。ゲームがちょっと長すぎるからね(笑)。そのうち観に行きたいと思ってはいるけど。とにかく、この街は本当にビューティフルで、人々はバスケットボールを愛してくれている。今季を通じて気分良く過ごすことができた。温かく迎え入れてくれたファンに心から感謝したい。

スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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