Yahoo!ニュース

初CDシングルで新たなステージへ。『A.B.C-Z はじめよう A to Zを!!』

杉谷伸子映画ライター

9月30日にキャリア初となるCDシングル『Moonlight walker』をリリースするA.B.C-Z。Sexy Zone/A.B.C-Zによる夏の祭典『Summer Paradise in TDC』では6日間にわたるグループ公演『A.B.C-Z はじめよう A to Zを!!』を開催し、10公演で約24,000人を動員。公演最終日8月30日の13時公演を取材。

実力派の自負

総合演出・河合郁人全曲振付・五関晃一によるメンバーが中心に作り上げたコンサート。タイトルにかけてムーンウォークをモチーフにした振付がポイントの新曲『Moonlight walker』の初披露の場でもあったが、終演後の囲み会見で河合が「A.B.C-Zってどの会場でもその会場にあったパフォーマンスができると思うので」と自負していたように、5〜6月に開催された『A.B.C-Z Early summer concert』とはまた違い、大掛かりな装置を使わなくても、持ち前のアクロバティックなダンスの魅力を堪能させるのはA.B.C-Zならでは。

河合は、ともに『Summer Paradise in TDC』を盛り上げたSexy Zone『King & Queen & Joker』を生ドラムパフォーマンスし、さらには自身も参加した8月のシンガポール公演でもKis-My-Ft2北山宏光が披露した『滝沢歌舞伎 10th Anniversary』での書道パフォーマンスを意識した演出で沸かせれば、五関はクールなダンスパフォーマンスで魅了。塚田僚一は、名物キャラとなった「塚リカ」に、五関が演じるライバルキャラ「ごせ子」を登場させてダンスバトルでも盛りあげる。戸塚祥太は、得意のギターで自作曲『ドラマ』をパフォーマンスし、初ソロコンサートを経験してひとまわり大きくなった橋本良亮はその歌声を響かせるのだ。

抜群の安定感

しかも、この公演前日の8月29日に結成7周年を迎えた彼らである。五関が振り付けた高いスキルが要求されるダンスと、橋本の甘く切ないボーカルを中心とした歌はもちろん、キャラが立った5人が繰り広げるトークがまたたまらない。高い身体能力と天然キャラでバラエティ番組でも人気の塚田の愛すべき迷走が、トークを先の読めないものにするなか、河合が軽妙な話術で進め、連続ドラマ『癒し屋キリコの約束』や映画『日本のいちばん長い日』への出演で俳優としても注目の集まる戸塚が絶妙なタイミングで絡んでいく阿吽の呼吸の見事なこと。それぞれのパフォーマンスもさることながら、MC中のみならずパフォーマンスの合間に買わされるやりとりに安定の面白さがあるのも、彼らの大きな魅力だ。

テレビでしかA.B.C-Zのパフォーマンスを観たことのない人の間にも、メンバー個々の持ち味が浸透してきている、このタイミングでの初シングルCD『Moonlight walker』。そのリリースとあいまって、彼らが新たなステージへ向かっていることを印象づけるコンサートだった。

『Moonlight walker』は9月30日発売

『ABC座 2015』は10月7日〜28日、日生劇場にて上演

【『A.B.C-Z はじめよう A to Zを!!』 8/30 セットリスト】

M1.  Summer 上々!!

M2.  メクルメク

M3.  A.B.C-Z LOVE

M4.  渚のBack In Your Heart

M5.  King & Queen & Joker(河合ソロ)

M6.  Passion(河合ソロ)

M7.  We're Fighters(五関ソロ)

M8.  A to Z

M9.  In The Name Of Love〜誓い

M10. Finally Over

MC

M11. Moonlight walker(新曲)

M12. DARKNESS( LOVE です ☆ver.)(塚田ソロ)

M13. どこまで Happy!!!

M14. 明日の為に僕がいる

Jr.コーナー

M15. ドラマ(戸塚ソロ)

M16. DANCE!(橋本ソロ)

M17. ボクラ〜LOVE & PEACE〜

M18. Never My LOVE

M19. Za ABC 〜5stars〜

M20. ずっとLOVE

M21. SPACE TRAVELERS

M22. Walking on Clouds

M23. Legend Story

M24. 特別な君へ

En1. Shower Gate

映画ライター

映画レビューやコラム、インタビューを中心に、『anan』『25ans』はじめ、女性誌・情報誌に執筆。インタビュー対象は、ふなっしーからマーティン・スコセッシまで多岐にわたる。日本映画ペンクラブ会員。

杉谷伸子の最近の記事