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WBA/WBCスーパーウエルター級タイトル挑戦者決定戦

林壮一ノンフィクションライター
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 WBCスーパーウエルター級6位にランクされるエリクソン・ルビンと、同4位のへスス・ラモス・ジュニアの対戦は、ルビンが3-0(117-111、116-112、115-113)の判定で勝者となった。

 筆者は本コーナーで再三指摘してきたが、20戦全勝16KOのラモスはプロモーターの庇護のもと、安牌な相手とのファイトばかりをこなして白星を重ねてきた男である。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/d6394a42543d8abc7b55214f599487d97dfbbb3e

 いつかメッキが剥がれると思っていたが、その相手がルビンだった。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 勝者は言った。

 「我々のチームは、彼をアウトボクシングで圧倒し、カウンターを見舞う策を立てていた。その作戦を貫いた。くっついては離れ、止まらずに動いた」

 過去にジャーメル・チャーロとセバスチャン・フンドラに敗れ、2つの黒星を喫していたルビンだが、今回の勝利で再び世界タイトル挑戦者として名乗りを上げたのだ。27歳のルビンの勝利はラモスに接近戦を許したが、カウンターに活路を見出した。

 Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 「私のジャブはずっと当たっていた。私がロープ際にポジションをとった時、ラモスが優勢だったかもしれない。コーナーからは、ロープに近付くなと言われていたので、そのために最善を尽くしたんだ。

 Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 私は階級のトップ選手の一人だ。タイトルを狙う資格がある。154パウンドのベルトを懸けた試合が決まるなら、それらのベルトを目指して戦いたい」

 最後にルビンは、そう語った。

 Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 さて、ルビンはジャーメル・チャーロとのリターンマッチを戦うことが出来るだろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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