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WBCウエルター級暫定王座決定戦に挑む、元WBAスーパーライト級チャンプ

林壮一ノンフィクションライター
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 2021年6月、保持していたWBAスーパーライト級タイトルをジャーボンテイ・デービスに奪い取られたマリオ・バリオス(28)。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/5899576ecaa89376a1af253e5225ca1cb485fcc0

 その後、階級を上げウエルター級で再起するも、大差の判定負けを喫して2連敗となった。

 そんな彼は今年2月、2020年10月以来のKO勝ちで、WBCコンチネンタル・アメリカのウエルター級タイトルを得て、生き残った。そしてこの程、元WBAウエルター級チャンピオンであるヨルデニス・ウガスとのWBCウエルター級暫定王座決定戦に臨む。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 バリオスは言う。

 「これまでの全試合と同じように、激しく戦う。今ではウエルター級がかなり快適になり、落ち着いてきた。

 自分の能力をフルに使って準備している。私のチームは非常に良いゲームプランを持っており、ウガス戦は万全を期してリングに上がるよ。厳しい戦いになるだろうが、それは私が好むものなんだ。自分自身に懸け、己の能力やスキルを試し続けたい。

 このラスベガスに数カ月間滞在して、トレーニングを重ねてきた。今は心も体も順調だし、刺激をもらっている。ラスベガスでのキャンプで自分は、これまでよりも鋭敏になり、集中力が増した。私はここで素晴らしいトレーニングを続けることが出来、非常に有益な時間を過ごせたよ。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 ウガス戦の勝利は、私のキャリアにとって大きな意味がある。ウエルター級のトップに立てるし、世界タイトルマッチに近付ける。

 (トレーナーの)ボブ・サントスと一緒にラスベガスに来られたことを、とても嬉しく感じる。私とボブは常に良好な関係を築いており、彼が再びヘッドコーチとして私のチームに就任することはこの上無いことだ。今後数年間で、我々は多くのことを成し遂げられる筈だ」

 まさしく、元世界王者同士によるサバイバルマッチだ。勝って暫定王者となるのは、どちらだろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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