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チャレンジャーとなったWBA/WBC/IBF/WBO4冠スーパーウエルター級チャンプ

林壮一ノンフィクションライター
Andrew Hemingway/SHOWTIME

 9月30日にサウル・”カネロ”・アルバレスの持つWBA/WBC/IBF/WBOスーパーミドル級タイトルに挑む、2階級下のスーパーウエルター級4冠統一王者、ジャーメル・チャーロ。そのチャーロが、数時間前にテキサス州ヒューストンで練習を公開した。

 軽く動いただけだが、チャーロの言葉をお伝えしよう。

Andrew Hemingway/SHOWTIME
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 「この試合のために、自分の人生があったと言っても過言ではない。今こそ、戦いの時が来た。ヒューストンのためにファイトする。世界最高のファイターの一人との対戦だ。血が滾るよ。

 戦いに相応しい時が訪れた。我々は共に今がピークで、最高の状態にある。なぜ自分がこの立場にいるのかを、世間に証明したい。ここまでやってこられたのには理由があるし、俺に何が出来るかを示す。8歳の時からやってきたことの全てをお見せする。

Andrew Hemingway/SHOWTIME
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 体重差について、不安は無い。俺は長い間、より大きな選手たちとスパーリングをしてきた。今は154パウンドと同じメンタルコンディションのまま、168パウンドまで引き上げることが重要だ。

 もちろんプレッシャーはある。KOに拘るのではなく、圧倒しなければ。12ラウンドにわたって彼を痛め続ける。同時に、自分を守る必要もある。凶悪性を忘れずに、自分を守らなければいけない。

Andrew Hemingway/SHOWTIME
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 この一戦は、正しく夢の実現だ。議論の余地の無い勝利を収めるよ。世界タイトルを獲得して、泥沼から抜け出した時のようにな。ここまで勝ち上がり、成功を手にしたら、それをキープしたいと考えるのが当然だ。引き続き、ビジネスに注力していく。

 我がチームは多くのスパーリングを予定し、試合に向けてコンディションを作ってきた。勝利に結び付くのは身体的な要素だけじゃないってことを、十分に理解しているので、メンタルトレーニングにも取り組んだ。俺は14週間トレーニングし、必要なことをすべて確実に行っている。

Andrew Hemingway/SHOWTIME
Andrew Hemingway/SHOWTIME

 俺は腹を空かせた状態を保つよ。ずっと飢えた状態で生きてきた。何年か前にカネロと戦っていたら、おそらくこれ程のビッグマッチにはならなかった筈だ。でも、俺はカネロ戦のリングに上がることへの喜びを感じる以上に、単に腹が空いているだけなんだ。自分の街の為にも、この試合に勝ちたいね。

 今回、夢を果たし、伝説の男たちと共にボクシング史に俺の名も刻まれるだろう。俺は自分のチームや周囲の人々との絆を大事にしている。ただ、リングに上がって、やるべきことをやるだけさ」

 ファイトまで半月。チャーロは、ベストコンディションに仕上げられるか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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