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4冠チャンプのスパーリングパートナーを務めた11戦全勝オールKOの新鋭ウエルター級

林壮一ノンフィクションライター
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 ラスベガス出身の24歳のサウスポー、フロイディス・ロハスがデビュー以来11連勝を飾った。目下、オールノックアウトで白星を重ねている。

 身長188cmと、ウエルター級として長身のロハスは体格を生かし、ジャブと左ボディーストレートを間断なく放ちながら、自身の距離を保った。

 178cmのサンチェスは懐に入れない。2回から、サンチェスの左目が腫れ出し、ロハスはキレのあるパンチをサンチェスに浴びせた。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 ティファナ出身のメキシカン、サンチェスも精神力の強さを見せ、しぶとく前に出たが、第7ラウンドにダメージを考慮したコーナーが棄権。19勝(16KO)3敗となった。

 ロハスはアマチュア時代に、WBCライト級挑戦権を得たフランク・マーティンに勝っており、WBA/WBC/IBF/WBOウエルター級チャンピオンのテレンス・クロフォード、IBF暫定同級王者のジャロン・"ブーツ"・エニス、禁止薬物の使用でWBAスーパーライト級王座を剥奪されたアルベルト・プエジョ等のスパーリングパートナーを務めてきた。

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 過去の10戦では、全ての対戦相手を4ラウンド以内に仕留めていたロハスは言った。

 「サンチェスはタフだったね。彼がプレッシャーをかけ続けてくることは分かっていた。未知のラウンドを経験することは、今の自分にとって必要。非常に幸運な事だ」

Ryan Hafey/Premier Boxing Champions
Ryan Hafey/Premier Boxing Champions

 また、今回のファイトがSHOWTIMEでオンエアーされた事についても触れた。

 「記者会見でも言ったけど、(テレビ中継されるという)ニュースを耳にした時は、少女がボンボン持って飛び跳ねるかのように喜んだよ。僕にとって、多くの扉が開かれることになると思う」

 そろそろ真の実力者との対戦が組まれそうなロハス。どこまで上っていけるだろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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