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ロンドン五輪代表の元世界ランカーがカムバック

林壮一ノンフィクションライター
Esther Lin/SHOWTIME

 昨年3月26日にティム・チューの米国デビュー戦の相手に抜擢された際、テレル・ガウシャは、WBO11位にランクされていた。ロンドン五輪に出場した彼の、その時点での戦績は22勝(11KO)3敗1分け。

 2017年10月14日には、エリスランディ・ララの持つWBAスーパーウェルター王座に挑むも、ワンサイドの判定で敗れている。

Esther Lin/SHOWTIME
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 2度目の世界挑戦を目指すガウシャは、試合開始早々に右ショートをヒットし、チューからダウンを奪う。上々の滑り出しに流れを掴むかに見えたものの、その後、試合をコントロールされ、敗者となる。111-116、113-114、112-115の0-3で力が及ばなかった。無論、世界戦線からは大きく後退した。

 世界ランカーでなくなったガウシャは、このままリングを去るのか……とも思わせたが、先日11勝(9KO)1敗1分けの31歳を9ラウンドで仕留めて再起した。

Esther Lin/SHOWTIME
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 ロンドン五輪といえば、村田諒太が金メダリストとなった大会である。同年11月にプロデビューしたガウシャも、コツコツと歩みを進めてきた。が、村田のように大舞台が用意された訳ではない。今後も残されているのは茨の道か。

 今回のファイトもTV放送のない、前座であった。そこで意地のKO勝ちを見せた元世界ランカーは、今後どんなリング生活を送るのか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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