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最下位のロケッツを引っ張るベテランSG

林壮一ノンフィクションライター
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間15日、西地区最下位のヒューストン・ロケッツが、ロスアンジェルス・クリッパーズとのゲームに100-121で敗れ、今季の戦績を10勝33敗とした。

 ロケッツのスターティングは、NBA15季となるベテランSGのエリック・ゴードンを除いて2年目が2名、3年目とルーキーが1名ずつという若い顔ぶれだった。19歳のPF、ジャバリ・スミス・ジュニアは開始早々フリースローを2本とも失敗したが、キャリアの無さに起因する不安定さを感じざるを得なかった。

 ロケッツは、2年目のジェイレン・グリーンと3年目のジェイショーン・テイトが、13日に行われたサクラメント・キングス戦でコート上で口論となり、その事態を重く見たNBAから1試合の出場停止処分が下っている。

ジャバリ・スミス・ジュニア
ジャバリ・スミス・ジュニア写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ベンチスタートのメンバーも、ルーキーが4名に2年目と4年目が3名ずつ、3年目、8年目が一人ずつと、まさしく育成中の集団であり、苦しんでいることが頷けた。

 クリッパーズはPGのテレンス・マンが31得点、SFのカワイ・レナードが30得点と徐々に差を広げていった。このところ、マンの成長度は目を見張るものがある。

4年目のマン
4年目のマン写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 とはいえロケッツが8点差でリードした時間もあったし、ゲームを通じて15度の逆転があったことからも、勝つチャンスが無かった訳ではない。特に、24得点したエリック・ゴードンの働きぶりは、孤軍奮闘と表現できた。

 私は2018年のロケッツも目にしているが、円熟味が増した感がある。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20180401-00083404

 若手に背中を見せるにはうってつけの選手だ。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 この日の対戦相手であったクリッパーズでプロ生活をスタートしたゴードンも、今や34歳。今シーズンがロケッツでは7年目となる。もはやプレイオフ出場の可能性はほぼ無いチームにおいて、ゴードンは何を見せるのか。チームは戦う集団となれるか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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