4階級制覇王者、カムバック戦で圧勝
現地時間2月5日、19時48分、レオ・サンタ・クルスが花道に姿を現すと、ミケロブ・ウルトラ・アリーナは大歓声で4階級制覇の元王者を迎えた。
IBFバンタム級、WBCスーパーバンタム級、WBAフェザー級、WBAスーパーフェザー級のタイトルを獲得したレオ・サンタ・クルスにとっては、2020年10月31日にジャーボンテイ・デービスに敗れて以来のリングである。スーパーフェザー級10回戦での復帰だった。
サンタ・クルスのガードは高く、初回から鋭いジャブがキーナン・カルバハルを捉える。上下に打ち分け、ステップインして距離を詰めると、的確に左ボディアッパーをクリーンヒットさせた。
最初の3分間で、両者にはかなりの実力差があることが伝わってくる。連打の回転の速度も、バランスも、何もかもが違い過ぎた。
2回にサンタ・クルスが右目の上をカットしたのは、ヘッドバットによるもの。レフェリーは再三ドクターチェックを要請したが、10ラウンドフルに戦った。
スコアはジャッジ全員が100-90でサンタ・クルス。
ワンサイドで再起した勝者は語った。
「経験を武器に、もっと早く仕留められたかな…と感じながらも、毎ラウンドいい状態で戦えた。多少、ブランクの影響があったかもしれない。でも、ベストを尽くした。ファンの皆様が喜んで下さり、私の次の試合を見たいと思って頂けることを望む。
カルバハルのヘッドバットで流血し、視界が塞がれた。試合を止められるのだけは勘弁願いたかった。反省点を振り返りながら、直ぐにジムに戻って練習する。より強い選手になるためにね。フェザーで世界王座を狙うよ」
38勝(19KO)2敗1分けとなったサンタ・クルスは、ハッキリとWBCフェザー級王者、マーク・マグサヨの名をターゲットとして挙げた。
「マニー・パッキャオvs.ファン・マヌエル・マルケス、エリック・モラレスのようにフィリピンvs.メキシコの試合は名ファイトが多い。私とマグサヨもそうなるだろう」
PBCも正式発表に向けて動き始めそうな気配だ。33歳のベテランと、24戦全勝16KOの26歳のチャンピオン。非常に魅力的なカードである。実現が楽しみだ。