2020年12月3日に日本ミニマム級タイトルを獲得した谷口将隆(27)が、6月7日に初防衛戦を迎える。挑戦者は、平仲ジムの仲島辰郎(26)。当初は5月22日に予定されていた同カードだが、東京都の「新型コロナ緊急事態宣言延長」をうけ、2週間強延期された。

撮影:著者
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 16戦13勝(8KO)3敗の谷口は言う。

 「5月22日にリングに上がるつもりで調整していましたから、試合が無くなったと聞かされた時は、正直、戸惑いました。社会の流れもありますし、仕方ないなと割り切りましたね。キャンセルと告げられたその日は、減量を忘れて思い切り食べましたよ(笑)。でも、その2~3日後に『6月7日に決まったぞ』と伝えられましたので、2週間分練習ができると切り替えました。

 延期になるまでは、トータルで90ラウンド強のスパーリングでしたが、100を超えています。日本チャンピオンになって心持ちや、攻めねばならない時に出ること、仕留め切ること、簡単にパンチをもらわないことなど、当たり前のことを高いレベルでできるよう意識してきました。同じ練習メニューでも、密度が濃くなりましたよ」

撮影:著者
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 「仲島選手(12戦 10勝(7KO)1敗1分)の印象は、打たれ強くてスタミナがあるな、と。ガンガン打つこともあれば、綺麗なボクシングも出来ます。総合的に、能力の高い選手だと思います。

 今回の防衛戦においては、手数でも、連打でも、スピードでも挑戦者を圧倒して、王者らしく勝つことを目指してやって来ました。延びた2週間で、課題としていたものが納得できる域に達した部分があるんですよ。試合の組み立ても、自分から作っていかねばと考えています。

 コロナ禍でなかなか試合が出来る状況ではないので、楽しみながらレベルの違いを見せて勝ちます!」

撮影:著者
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 「先日、テレビ観戦したWBCバンタム級タイトルマッチ、ノニト・ドネアvs.ノルディーヌ・ウバーリ戦は素晴らしかったですね。ウバーリの出入りも速かったのに、ドネアがファーストラウンドからプレッシャーをかけ続け、左フックのタイミングを合わせましたよね。

 また、ウバーリが打ち終わる際に、ドネアは当たらないとしても必ずパンチを出していました。パンチをもらわない位置にずっといましたし、高度な技術を見せました」

5/30、4回1分52秒でKOし、WBCバンタム級王座を奪還したドネア  Photo:Esther Lin/SHOWTIME
5/30、4回1分52秒でKOし、WBCバンタム級王座を奪還したドネア  Photo:Esther Lin/SHOWTIME

 「ドネアから学ばせてもらったことが多いです。行くところは行く。1発を狙う前に、何度かタイミングや距離を計るパンチがあってもいい。微調整するからこそ、クリーンヒットが生きる等など……刺激になりましたから、自分も取り入れたいです」

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 大学卒業後、同じ時期に上京し、プロとして共に歩んできたWBAライトフライ級王者の京口紘人とも、今回の試合までに4ラウンドのスパーリングをした。

 「京口は世界の第一線で勝ち続けていますから、僕の知らない世界を見ています。一瞬の頭の置き方、足の位置、手のポジションなど、スパーでは細かい点をたくさん気付かせてくれました。間違いなく自分よりも上の存在ですが、いずれ追いついて追い越したいと思います。その為にも、今回はいい内容で勝ちますよ!」

 谷口は初防衛戦のリングで、ドネアや京口から学んだものを、どのように見せるか。