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ライト級最強となるには、やはり避けられない? テオフィモ・ロペスvs.ジャーボンテイ・デービス戦 

林壮一ノンフィクションライター
強気の発言を繰り返すテオフィモ・ロペス・ジュニア(写真:ロイター/アフロ)

 10月17日にワシル・ロマチェンコ(32)を下してIBF/WBAスーパー/WBO/WBCフランチャイズ統一ライト級チャンピオンとなったテオフィモ・ロペス・ジュニア(23)。

 先日、WBA正規タイトルを防衛したジャーボンテイ・デービス(25)を相手にするよりも、スーパーライト級に転向し、WBA/IBFスーパーライト級チャンピオンのジョシュ・テーラーか、WBC/WBO王者のホセ・ラミネスと戦いたいと語ったばかりである。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20201114-00203583/

 が、やはり、と言うべきか、WBAライト級正規チャンプ、ジャーボンテイ・デービスとの試合に興味を示し始めた。

 現段階で、ロペスの次戦は3月か4月にスケジュールされ、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン、マイアミのハードロックカフェ野外特設リング、ラスベガスの新しいレイダースのスタディアム等が候補に挙がっている。

 とはいえ、新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、正式な契約には時間を要している。

 ロマチェンコから金星を挙げたロペスは「とにかくビッグネームとやりたい!」と話す。

 2人のスーパーライト級チャンピオンの他に、WBC正規ライト級王者のデヴィン・ヘイニー(25戦全勝15KO)やWBCライト級シルバー王者であるライアン・ガルシア(20戦全勝17KO)が対戦相手としてリストアップされている。

 ヘイニーが11月7日に判定勝ちで防衛に成功した一戦を目にしたロペスは「見苦しい試合だった。俺の相手じゃない」と吐き捨てた。反面、10月31日にサンタ・クルス(32)を6ラウンドでKOしたデービスの勝ちっぷりが高評価を得たことを踏まえ、食指を動かされたようだ。

 ロペスは言う。

 「誰もが好ファイトを望んでいる。それはつまり、金を生むことでもある。ただね…デービスはメイウェザーのレベルじゃないんだよ。いくらメイウェザーにプロモートしてもらっていると言っても、勘違いしちゃいけない。

 メイウェザーだってMONEYと呼ばれる前にPretty Boyがニックネームだった時期があるだろう。

 デービスがパウンド・フォー・パウンドの上位に入るのは、まだ早い。そういった風に呼ばれるのは、もっと強い相手を倒してからにしてほしい」

メイウェザーが売り出すジャーボンテイ・デービス Photo:Sean Michael Ham/Mayweather Promotions
メイウェザーが売り出すジャーボンテイ・デービス Photo:Sean Michael Ham/Mayweather Promotions

 このように挑発されれば、デービス、そしてメイウェザーも黙っていられないだろう。

 それ以上に、テオフィモ・ロペス・ジュニアvs.ジャーボンテイ・デービスはファンが見たくてたまらないカードである。

 実現すれば面白い。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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