Yahoo!ニュース

ついに始まるNBAファイナル! レブロン・ジェームズvs.アンドレ・イグダーラがまた見られる!!

林壮一ノンフィクションライター
2015年6月11日に激突した両者の一枚。今回は所属チームを変えての対戦だ。(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ついに、現地時間9月30日から始まるNBAファイナル。レブロン・ジェームズとアンドレ・イグダーラは、2015年から4年にわたってファイナルで火花を散らした。所属チームを変え、今年もまた対峙する。

 6年連続でNBAファイナルに出場するアンドレ・イグダーラは、ご存知のように、昨年までゴールデンステート・ウォリアーズの柱だった。3度NBAチャンピオンとなり、彼が纏っていた背番号9はウォリアーズの永久欠番となっている。

 2015年にはクリーブランド・キャバリアーズのエースだった"KING"レブロンを抑え、MVPを獲得。

 トレードを重ね、今年の2月よりマイアミ・ヒートでプレーする。現在の背番号は28。ただ、36歳となり衰えを覗かせるイグダーラは、今季、マイアミで21ゲームにしか出場していない。新型コロナウィルスの影響で試合数が減っていると言っても、1つ年下のレブロンの出場ゲーム数67と比較すれば、その少なさが目に付く。

 イグダーラは言う。

 「確かに歳を食って来たし、試合に出られない日はメンタル的に厳しいこともあった。でも、ここまで勝ち上がったんだ。ファイナルでは思い切り戦うぜ」

 9月27日のセルティック戦で、マイアミの28番は5本の3ポイントシュートを放ち、全てを決めてファイナル進出に大きく貢献した。まさしく、ベテランの意地と深みを見せた。

 「最高の気分だね。ゲーム終了後は、笑いが止まらなかった。今の俺はシックスマンのようなポジションだが、それでもいい。ファイナルで全力を尽くすことが出来ることに、感謝したい」

 彼の胸には<引退>の文字がよぎっている。

 「分からない。そうなるかもしれないし…まぁ、まだやるんじゃないかな…。プレーすることに喜びを感じなければ、現役でいる意味は無い。今、マイアミでのプレーを心からエンジョイしているよ」

 マイアミ・ヒートは今季、東地区5位でプレイオフに進出した。ファーストラウンドでインディアナ・ペイサーズをスイープ、次にミルウォーキー・バックスに4勝1敗、地区決勝ではボストン・セルティックスを4勝2敗と、あれよあれよと勝ち上がった。

 レギュラーシーズンの順位が4位以下のチームがVを飾ったことは、1995年のヒューストン・ロケッツしかない。ダークホースであるマイアミと、いぶし銀のプレーを見せ続けるイグダーラの戦いぶりに胸が躍る。

 その古巣ヒートに対して、10度目のNBAファイナルに挑む"KING"レブロンが、どのように立ちはだかるかも楽しみである。間も無く第一戦のTIP OFFだ。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

林壮一の最近の記事