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アルゼンチン人コーチが語る「小林悠の決定力に脱帽です!」

林壮一ノンフィクションライター
7月22日、川崎Fの3得点すべてに絡んだ小林悠(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 実兄のピチは、あのディエゴ・マラドーナと共にワールドユース東京大会(1979年)で世界一となった右ウイング。息子は、栃木SC所属のエスクデロ競飛王。自身は、元アルゼンチンユース代表&ビーチサッカーアルゼンチン代表であるセルヒオ・エスクデロ。

 昨年末から、川越市のフットサル場で自らスクールを始め、この程、埼玉県のジュニアユース、トリコロールFCのコーチとなった彼に、7月22日に行われたベガルタ仙台×川崎フロンターレについて聞いた。

撮影:著者
撮影:著者

 このところ僕はFC東京を褒めてきましたが、昨日の川崎フロンターレの試合ぶりは圧巻でした。前半終了時点で0-2とリードされていたのに、ひっくり返して勝利を収めましたね。

 決定的な仕事をした小林悠には脱帽です。彼がピッチに立って、川崎Fは見違えるチームになりました。

 小林は2得点1アシストと、素晴らしいパフォーマンスでした。チームの調子もいいのですが、小林がピッチにいるだけで川崎Fの選手は安心しますね。背番号11につなげば、絶対に何かやってくれるという信頼感があります。

 小林は、あまり体は大きくありませんが、ヘッドも強いし、右足でも左足でもゴール出来ます。ベガルタ戦の最後のボレーシュートは、とても美しかったです。

 家長昭博の冷静なゲームメイクとキラーパスも効いています。家長も小林もベテランならではの精神的強さを見せますね。彼らに加え、もうしばらくしたら、中村憲剛も復帰するでしょう。中村のリーダシップと存在感が、川崎Fに計り知れないプラスを生むのは言うまでもありません。川崎FとFC東京からは目が離せませんよ。

 

 各チーム、FWに強い外国人を置く傾向にありますが、そういった選手たちを相手に小林がどのくらいシュートを決め続けるかも今季の見所の一つだと僕は思います。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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