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“ドロ沼離婚”を乗り越え再婚するリュ・シウォン…“韓流プリンス”が俳優として復活へ

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
リュ・シウォン(写真:アフロ)

かつて“韓流プリンス”と呼ばれ、日本の韓流ブームに乗って一躍スターに躍り出たリュ・シウォンが、韓国メディアを賑わせている。

来る2月に、一般女性と結婚するのだ。

ウェディング写真も公開!

所属事務所が結婚するニュースを伝えるとともに、新婦と撮ったウェディング写真も公開。2人は固く握った手でお互いへの信頼を表わしていた。

(参考記事:【写真】韓流プリンスのリュ・シウォンが再婚。ウェディング写真も公開!!

そもそもリュ・シウォンは、ペ・ヨンジュンやチャン・ドンゴン、チェ・ジウらが注目を集めた韓流ブームの第一世代といえる。

彼の名を知らしめたのは、2003年に日本で放送されたドラマ『美しき日々』だ。

同作でイ・ビョンホンやチェ・ジウと共演したリュ・シウォンは、イ・ビョンホンが演じるミンチョルの異母弟であり、常に顔色をうかがいながら生きる母のせいですべてを放棄して生きねばならない悲劇の人物(イ・ソンジェ役)を演じた。

日本での活動もあった。2005年には歌手デビューを果たしており、日本レコード大賞で大衆賞を受賞したりもした。また2007年にはTBSのドラマ『ジョシデカ!女子刑事!』に出演。仲間由紀恵や泉ピン子と共演した。

文字通り、日韓をまたにかけて活躍した韓流スターといえるだろう。

2011年3月に東日本大震災が発生したときには、被災者への義援金として2億ウォン(約2000万円)を寄付。同年7月には現地に足を運んでボランティア活動も行っている。

韓流スターとして日本で愛されたからこそ、日本を思って行動を起こさずにはいられなかったのだろう。

元妻との裁判で俳優業が休止状態に

そんなリュ・シウォンが“消えたスター”と呼ばれるきっかけとなった発端は、2012年3月のこと。2010年10月に結婚した一般女性チョさんが、離婚および刑事訴訟を起こしたのだ。

その裁判過程でリュ・シウォンの私生活が次々と明らかになり、イメージが失墜した。

さらに離婚訴訟は3年6カ月に及ぶ“ドロ沼”に。2015年1月に離婚が成立したが、子供の親権は妻にわたり、リュ・シウォンには慰謝料や財産分与、養育費の支払いが宣告された。

もともと韓国で最も伝統を重んじる安東(アンドン)のハフェマウル出身で、朝鮮王朝時代の大儒学者リュ・ソンリョンの直系子孫という背景もあり、礼儀作法や育ちの良さが彼のイメージだっただけに、裁判沙汰の反動は大きかった。

プライベートの問題でイメージが悪化した彼は、2012年のドラマ『グッバイマヌル~僕と妻のラブバトル』への出演を最後に、作品活動が休止状態となった。

その後は、タレント活動と並行していたレーシングドライバーとして活動。小さくない結果も出していたが、それほど大きくメディアに取り上げることはなかった。

再婚を機に「俳優として」

そんなリュ・シウォンが今回、ある意味、突然の再婚ニュースで大きな注目を集めているわけだ。

彼のファンたちはSNS上で、「今回は幸せになってくれれば」「長くお幸せに」と祝福のメッセージを送っている。

が、注目したいのは“俳優”としてのリュ・シウォンの今後だ。

というのも所属事務所がリュ・シウォンの再婚を伝える発表文に、「リュ・シウォンは今後、俳優としてさらに良い活動で応えていく」と付け加えているのだ。

何気ない1文だが、前述の通り、リュ・シウォンは2012年から作品活動を行っていない。そんな現状を踏まえた上で「俳優として」と強調しているだけに、今後復活の可能性があるとの見方をする韓国メディアも少なくない。

はたして“韓流プリンス”は、再婚を機に俳優として復活を遂げるのだろうか。

他の韓流スター第一世代といえる俳優、女優のなかには今も活躍を続けている人もいるだけに、注目してみたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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