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日本女子ゴルフ参戦目前の“次世代セクシークイーン”ユ・ヒョンジュの素顔とは?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
今年10月の韓国取材時のユ・ヒョンジュ(写真:著者撮影)

11月27日から兵庫県の東急グランドオークGCで行われている日本女子プロゴルフツアーのファイナルQT。来季ツアーの出場権がかかった最終予選会では熾烈な争いが繰り広げられているが、そんな中でにわかに脚光を浴びている韓国人選手がいる。

カメラマンの心をつかんだ美女ゴルファー

ユ・ヒョンジュがそのひとだ。日本ツアーにはまだ一度も参戦したことがなく、今回が初めてのQT挑戦だが、その名はさまざまなメディアで取り上げられている。

「次世代セクシークイーン ユ・ヒョンジュが最終QTで好発進」(『サンケイ・スポーツ』11月27日付)、「次世代セクシークイーン、ユ・ヒョンジュ、スコア伸ばせず27位に後退」(『スポニチアネックス』11月28日付)などで、『日刊スポーツ』に至っては「ユ・ヒョンジ22位↑、日本ツアー参戦へ合格圏内」という見出しとともに、「セクシークイーン、体ライン強調ウェア」と題した写真特集をネット限定で組んでいるほどだ。

韓国でもフォトジェニックな選手として有名なユ・ヒョンジュだが、早くも日本カメラマンたちの心を掴んでしまったようだ。

(参考記事:“韓流ゴルフ女神”ユ・ヒョンジュの男心をつかむフィジカル【PHOTO】)

もっとも、ユ・ヒョンジュが日本でも人気が出ることはある程度予想できたことでもある。

というのも、昨今、日本ではイ・ボミ、キム・ハヌルら韓国美女ゴルファーが人気を得ていたし、昨年はアン・シネが来日するなり日本で“セクシー旋風”を巻き起こしたのは記憶に新しい。

過去のインタビュー取材で感じた“魅力と個性”

それら先輩たちの中に割って入り、新たに“韓流美女ゴルファー神セブン”の仲間入りを果たしたユ・ヒョンジュが日本でも話題になるのは時間の問題。筆者もそう踏んで本欄で彼女のことを紹介してきたし、昨年8月にはわざわざ韓国に飛んで彼女の独占インタビューも行った。

「まだ日本でプレーしたことがないのに関心を持ってくださってありがとうございます」

日本参戦前の2010年1月に取材したイ・ボミや、同じくまだ日本では知られていなかったアン・シネを2016年夏に取材したときもそうだったが、ユ・ヒョンジュもそう言って恐縮しながら照れ笑いを浮かべた。

「幼い頃からテレビで日本の選手を見てきました。日本の選手は小さくてかわいらしい選手が多い印象ですね」

そう言いながら宮里藍と不動裕理の名前も挙げたことが意外で、イ・ボミやアン・シネとはまた違った個性の持ち主だという印象も受けた。

「私はスポーツ選手ではありますが、ひとりの社会人でもあります。社会人としての力を身につけ、人生を生きていくための知恵も手に入れたい」

「数字や成績に縛られるゴルフは好きではないですね。ひたすら自分で感じて、自分が考えて、自分で選択するゴルフ。自分が主人公のゴルフをしたい。自分の人生なのですから」

(参考記事:【日本初独占取材2】次世代セクシークイーン、ユ・ヒョンジュの告白)

彼女の口から語られる言葉の数々に、自立心旺盛な今時の韓国女性の姿も見る思いだった。

一部にはQT早期脱落を予想する記者も

だからこそ、今年夏に日本ツアーのQTを受験すると聞いたときは期待が膨らんだ。が、その一方で果たしてユ・ヒョンジュはどこまで生き残れるかという心配もあった。

というのも、ユ・ヒョンジュは2012年にプロになっているものの、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)ツアーの1部ツアーではこれまで優勝経験はなく、目立った成績を残していない。昨季賞金ランキングは100位に甘んじ、昨年11月に行われたシード戦でも結果を残せず、今季は2部ツアーにあたる“ドリームツアー”を主戦場としてきたのだ。

そんな彼女が日本ツアーのQTに挑戦すると聞いて懐疑的な目を向ける韓国のゴルフ記者たちも少なくなかった。「飛距離もあるし、アイアンの精度も平均以上だが、終盤に息切れしてしまう。コースマネジメント能力が課題」と、ファーストQTで脱落することを予想した韓国人記者もいた。

だが、ユ・ヒョンジュはその予想に反して、8月29〜31日に行われたファーストQTはD地区14位タイで通過。10月31日〜11月2日のセカンドQTではA地区22位に滑り込み、11月20〜11月22日までのサードQTはA地区7位で通過し、ファイナルQT進出を決めたのだ。

先輩キム・ハヌルの助言もありQT挑戦決意

そして、そのファイナルQTの初日から3日目までの成績は前述した通り。まずまずのポジションにあり、今日の成績次第では来季からの日本ツアー参戦が確実になる。

今年10月に韓国でインタビューしたとき、彼女が先輩キム・ハヌルなどにも助言を求めて決心したという日本進出への扉の前に立っている。

(参考記事:新たな“韓流ゴルフ女神”ユ・ヒョンジュはなぜ日本女子ツアーを目指すのか【直撃インタビュー])

はたして今日ユ・ヒョンジュはその扉を見事に開くことができるだろうか。ユ・ヒョンジュがQT挑戦のために日本に来るようになってから、彼女とメッセンジャーアプリでメッセージをやりとりするようになったが、今日はとびっきりの朗報が届くことを大いに期待したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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