沖縄には暖房設備はなくても冬は”風冷え”
沖縄の冬
沖縄の夏のイメージはあっても、冬のイメージはいかがでしょうか。先日、沖縄の冬の服装について聞かれました。
「暖房設備は整っていないので、寒さ対策は自分で」
沖縄では、職場や家庭で暖房設備は整っていません。
最低気温ひとケタは?
暖房を使う目安として、最低気温がひとケタと言われていますが、沖縄の最低気温はどのくらいだと思いますか。沖縄の那覇では、気象の統計データが公開されている1890年以降では、最も低い気温は4.9℃(1918年2月20日)です。
沖縄で最低気温ひとケタはどのくらいあるのでしょうか。
2010年以降、那覇の最低気温がひとケタになった回数をみていきます。
2018年・・・1月(2回)・2月(1回)
2017年・・・0回
2016年・・・1月(2回)・2月(1回)
2015年・・・1月(1回)・2月(1回)
2014年・・・0回
2013年・・・0回
2012年・・・0回
2011年・・・1月(3回)・2月(1回)
2010年・・・1月(1回)・3月(1回)
平均すると、年で0.6日となっています。
年に1回のひとケタ気温のために暖房設備を投入することは難しいのが現状です。では、沖縄は冬も暖かいのかというと、そうでもなく冬は『風冷え』があります。
沖縄の冬の天候の特徴
本州付近は、冬になると、西高東低の冬型の気圧配置となります。
この時、沖縄付近ではシベリア高気圧が東シナ海まで張り出し、沖縄周辺の等圧線の間隔が混みあって気圧の傾きが大きくなります。沖縄付近では、強い季節風が吹きます。
季節風の風向は、本州では西から北西が卓越しますが、沖縄付近では、北または北東となります。
沖縄の那覇の最低気温がひとケタになった日の天気図です。
ユーラシア大陸にはシベリア高気圧、日本の東には低気圧があり、「西高東低の冬型の気圧配置」となっています。日本にはシベリア高気圧からの寒気が流れこんでいます。 沖縄地方では、この寒気の影響のため曇りや雨の天気となり、那覇では最低気温が9.3℃、最高気温が12.3℃と、沖縄にとって寒い日となりました。(沖縄気象台HPより抜粋・加工)
今年の”風冷え”は?
今季の日本付近は強い冬型の気圧配置が続いていないのが特徴です。沖縄でも今年は、冬型の気圧配置が長続きしないため、1月後半にかけて暖かい日が続きそうです。
今年の沖縄は、風冷えの日はあまり多くないのかもしれません。