「インターン、参加して恩恵はありましたか?」学生の反応は。
今年も多くの企業が、夏から秋にかけてインターンシップを実施した。
それに伴い変わりつつあるのが、学生の動き方だ。
つい数年前までは、多くの学生にとって「採用広報解禁日」が学生が企業を知りエントリーするタイミングだったが、それが夏期のインターンシップ時に早まった。
インターン、就活に意味があるかどうか…学生の意見
インターン参加の効果について、学生はどう考えているのだろうか?
早期からインターン参加のために選考対策してきたという学生は、
「今の就活においてインターンに参加しないという選択肢は考えられない」と語る。
インターン選考を控えた春頃から、難関企業を目指す学生だけが集まる
対策コミュニティに参加し、志望業界の社会人や同じ業界を志望する学生達とのネットワークを築いてきたという。
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その成果として夏には志望企業を含む複数社のインターンに参加。
インターン後には個別で企業に呼び出しを受け、「本選考が始まったら念の為、筆記試験だけ受けてね」と言われ、事実上の内々定も出たという。
解禁日を待たずして、彼の就活はもはや「消化試合」の段階に入っている。
「インターンなんて恩恵はない」と思うのはどんな学生か?
一方で、インターンに参加したものの恩恵を感じられていないという学生達もいる。
ただし「恩恵を感じられていない」という学生の多くは、どちらかというとまず動き出しが遅い。
6月に大手サイトがオープンしてから情報を集め、まずは「知っている企業」のインターンにエントリーする。
ここで応募するインターンは1Dayインターンや、面接不要で参加できるインターンも多い。
ハードルが低いだけに、そこまで対策をしなくても参加はできることが多いが、
企業側も「ほぼ説明会代わり」の位置付けで開催している事が多い。
「参加してみたが、内々定のようなものはもらえていないし、特別な選考に呼んでもらえた事もなかった。」
「インターンには参加したが、本選考になってから他の学生と同じように受験した。」
就活を終えてからそう振り返る学生も多い。
もちろん、直接内定につながっていないという学生も
相対的に早い時期に企業研究や選考体験ができているのだから
解禁日以降に動き出す学生に比べれば有利に就活を進められているのは事実だ。
とはいえ、インターン参加による恩恵の大小は、参加するインターンの選定や学生自身が受ける企業からの評価により大きく変動する。
優秀な学生ほどより多くの恩恵を受ける仕組みだと言えるだろう。
インターンで恩恵を受けたいならどうするべきか?
インターンに何を期待するかは人によって違う。
志望業界によってはインターンが選考の前提になっているようなところもあれば、あくまで説明会の延長で考えられている企業もある。
その見極めも重要であり、見極めるためには事前情報が必要だ。
「あの会社はインターンが内定直結」「〜月からリクルーターが動いている」などのオープンにならない情報も影響が大きく、こういったところでも就活は情報戦になっていると言えるだろう。
自ら動いて情報を取りに行かなければ、最大限の恩恵を受けることはできない。