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ツーリングしながらボート遊びも楽しめる!ヤマハ「シースタイル」体験レポート

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト

暑い夏、クルージングで涼を得る

今回はちょっと変わったツーリング企画のご提案です。

この夏は全国的な猛暑で、どこへ行っても暑くてたまりません。そこで考えたのがツーリングで涼を得る方法。そのためにまずは目的地を避暑地に設定。さらに現地でモーターボートを借りて水と戯れつつ優雅にクルージングを楽しもうということに。さっそくバイク仲間を誘って「ツーリング&クルージング」に出かけることにしました。

さて、バイクと船の両方を満喫できる場所というとなかなか条件も限られますが、自分がよく知っているスポットがありました。箱根の芦ノ湖周辺は有名な観光地であることはもちろん、周囲には「箱根スカイライン」や「芦ノ湖スカイライン」など気持ちのいいワインディングも広がるツーリングのメッカでもあります。

ちょっと調べてみましたが、芦ノ湖は約3,000年前に大涌谷の噴火で作られたカルデラ湖なんですね。地下から湧き出す澄んだ水を滔々とたたえる神秘的な湖の最深部は43mという深さ。箱根が夏でも涼しいのは、この豊富な水量のおかげかもしれませんね。東京から2時間程度で行ける最も近い避暑地ということもあり、年間を通じて多くの観光客でにぎわっています。

気の合う仲間と箱根・芦ノ湖へ

最近自分の相棒になったヤマハ・SCR950を駆り、待ち合わせ場所の東名高速東京IC入口近くのお洒落なカフェへと意気揚々と向かいます。

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▲ヤマハ SCR950

時間どおりに到着したつもりが既に全員集合(汗)。男4名に加え、今回はゲストとしてマリンスポーツ好きで知られる「ガールズバイカー」編集長の原田英理さんと、モデルでサーキットMCとしても活躍中の咲本しのさんをお招きしちゃいました。クルージングなのに野郎だけじゃSNS映えしないですからね(笑)。

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バイクやマリンスポーツの話で朝から盛り上がりつつも支度を整えいざ出発。平日ということもあり、高速道路も空いていてスイスイ走れます。御殿場ICまであっという間で、そこからは138号線を箱根方面へと向かいます。

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鬱蒼とした緑のトンネルがひんやりと気持ちいい長尾峠を越えて箱根・芦ノ湖スカイラインへ。途中、富士山が見渡せる三国峠の展望台で記念撮影なども挟みつつ、芦ノ湖をぐるりと回り込むように元箱根方面へ。このルートは雑誌のロケなども含めると何度も通っていますが、いつ来ても爽快な場所です。

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江戸時代の雰囲気を残す関所跡や箱根神社などを横目に、湖畔の有名(らしい)な激辛うどん屋でランチ。発汗作用によって自らを強制冷却しつつ、目的地の「ザ・プリンス箱根 芦ノ湖」を目指します。

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▲激辛うどん屋でランチ

ランチ代でセレブ感を味わえるレンタルボート

さて、モーターボートでクルージングというと、お金もかかるし免許も含めて敷居が高そう、と思われる方が多いと思います。そこでご紹介したいのが「ヤマハマリンクラブ・シースタイル」というレンタルボートシステムです。

簡単に言うと、レンタルバイクのマリン版とイメージしてください。リーズナブルな月会費と毎回の利用料だけで、全国約140ヶ所のホームマリーナでボートや遊びを楽しめるというもの。もちろん、ボートの維持費・係留費は一切不要で、メンテナンスの行き届いた最新ボートをレンタルできます。

またマリンジェットのみ希望する人向けの「シースタイルJET」というシステムもあります。船のグレードにもよりますが、レンタル料も何人かでシェアすれば、ほとんどランチ代ぐらいで済んでしまう手軽さが魅力ですね。

免許についてはバイクと同じで、ボートを操縦するための小型船舶操縦免許(マリンジェットは特殊小型免許)が必要ですが、ヤマハではこうした船舶免許の取得もサポートしています。

ちなみにモーターボートなどの操縦には2級免許が必要ですが、なんと最短1日で取れてしまうって知ってました!? かくいう私もずいぶん昔に2級を取得し、数年前に外洋航海も可能な1級に昇格しました。もちろん経験とスキルがあればの話ですが(笑)。

解き放たれた高揚感はクルージングならでは

話を戻して、今回レンタルしたのが「シースタイル」のクラブ艇、「FR-23 ActiveSedan」です。屋根のあるキャビンやトイレ、GPS魚探も備えるなど、フィッシングやクルージングに多目的に楽しめる8人乗りのマルチクルーザーです。

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▲ヤマハ「シースタイル」クラブ艇 FR-23 ActiveSedan

真夏の太陽の元、ホームマリーナの「ザ・プリンス箱根 芦ノ湖」の専用桟橋から出航。キラキラと光る鏡のような湖面を滑るように進んでいきます。信号も車線もない広々とした湖を独り占め。それだけでもリッチ感はもう最高潮!にわかセレブな気分です(笑)。

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▲専用桟橋から出航

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▲ホームマリーナの「ザ・プリンス箱根 芦ノ湖」とレンタルボート

クルーザーの操縦というのも思いのほか簡単で、基本的にはハンドルと右手のスロットルだけ。離岸と接岸だけは慣れが必要ですが、その意味では海と違って波や海流のない湖はとても操縦しやすく初心者向きと言えます。

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▲今どきは船舶免許も取得しやすい。ボートの操縦はクルマより簡単かも!

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▲皆で交代しながら本格的なクルーザーの操縦を楽しめる

デッキに出て山の景色を眺めたり魚影を追ってみたり、湖面を吹き抜けていく涼しい風に吹かれながらのんびりとした時を過ごしました。

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▲クルージングは女性ライダーにも人気。女性右からガールズバイカー編集長の原田英理さん、MCの咲本しのさん

ふと見ると、芦ノ湖で有名な海賊船のカタチをした遊覧船が近づいてきます。すれ違いざまに大きく手を振り合ってしまうのも船ならではの高揚感ですね。

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▲すれ違う遊覧船

約2時間のショートクルージングを楽しんだ後は渋滞を避けて早めに出発し、途中のカフェでひと休みして解散。安全運転で各自帰途に就きました。

バイクの趣味を広げる選択肢としておすすめ

というわけで、日帰りで「ツーリング&クルージング」を楽しんできました。短い時間でしたが、仲間とともにバイクとボートの両方の楽しさを一度に味わえる濃密さが魅力と思いました。また、バイクもボートも自然を肌で感じることができる、リアルなモータースポーツと言えるかもしれませんね。

今度、機会があったらまた仲間を誘って本格的なマリンクルーズにもトライしたいと思っています。夏の後半、バイク+αの趣味を広げてみてはいかがでしょうか。

参考:ヤマハ マリンクラブ「シースタイル」

→「マリンクラブ・シースタイル」公式サイト

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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