入梅近し。雨天時の走り方(1)快適なウエアリングを考える

(写真:アフロ)

毎年やってくるこの季節。ライダーにとっても憂鬱な梅雨が近づいてきた。今年は全国的に入梅が早まるようで、関東・関西を含め6月初旬には突入する地域が多いようだ。そこで雨天走行のポイントについて考えたいと思う。

実は毎年同じようなコラムを書いているのだが、やはり時間が経つと人間記憶が曖昧になるものだし、いろいろな情報やテクノロジーも日進月歩で進んでいくので「またか」と思わずに読んでいただきたい。特にバイクビギナーや久々に乗るリターンライダーの参考になればと思う。

ヘルメットは視界確保が最優先

雨天走行の中でも今回はウエアリングについての話をしたい。

装備をまず上からいくと、ヘルメットはクリアな視界をキープすることが最も重要。そのためにはまず頭髪を濡らさないことだ。

雨に濡れたままヘルメットを被ると蒸れてシールドが内側からくもりやすい。予めシールドの内側にくもり止めを塗っておくか、ピンロックレンズのようなくもりにくい機構の付いたシールドを使うとより確実だ。またベンチレーターが付いているタイプは迂闊にオープンにしていると雨が進入して水浸しになるので注意したい。

レインウエアは性能と携帯性のバランス

ジャケットやパンツは昔からレインウエアに勝るものはない。「○○コーティング」みたいな夢の防水スプレーが開発されればいいのだが、2018年現在でもそのような魔法の杖はない。

レインウエアは携帯性を考えるとコンパクトなものが便利だが、簡易なタイプは防水性に不安が残る。しっかりしたヘビーデューティーなタイプは一般的に防水性も高いが、かさばったり動きにくかったりする。その辺りのバランスの見極めが難しいが、自分は割と携帯性を重視しつつ、中に着るウエアで調整することが多い。

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防水性能と襟元をチェック

ウエアやパンツもいまどきはオールウェザータイプ(全天候型)が普及してきて、各メーカーから透湿防水素材、つまり雨を通さず蒸れにくい素材が出ていているが、重要なのはその性能。代表格はゴアテックスなどだが、小雨程度なら大丈夫という程度から豪雨の中で高速道路を走ることまで想定しているタイプなど、防水性能に大きな差がある。製品には耐水圧などのスペックが表示されているはずなので、それらを参考にしていただきたい。

それともう一点。素材で防げても首や手首、足首などから雨が浸入してくるものだ。そういった開口部、つまり襟元や袖口、裾などからの浸水に対応した作りになっているかどうかもチェックしておきたい。実際のところ、どんなに防いでも襟元などはじっとりしてくるので、自分はバフやネックウォーマーなどでガードするようにしている。

インナーは速乾素材で爽やかに

インナーも大事だ。レインウエアなどを着て長時間走行していると、どうしても内部が蒸れてくる。少しでも快適に過ごすためにベースウエアは速乾素材のものがおすすめだ。別にバイク用でなくても、スポーツ用のインナー上下を素肌に来ているだけで爽やかにいられる。

それだけでは冷える場合もあるので、やはり速乾性のTシャツなどを重ね着したり、それでも足りない場合はジャケットの下に着る薄手のダウンか、フリース素材などを丸めてバッグに押し込んでおくと安心だ。

手元・足元は操作性重視で

グローブはやはり透湿防水タイプのレイングローブが最強だが、難点は分厚くなりがちで操作性がいまひとつなこと。自分の場合は街乗り程度ならネオプレーン素材などの、ぴったりフィットして濡れてもタッチが変わらないタイプでしのぐことが多い。さすがに高速走行の場合は

袖口まですっぽり覆う本格的なタイプを選ぶが。

そして、最後にブーツだが、実はこれが大事。人間足元が濡れるととても不快になるし、足が冷えると全身に寒さが伝わってくる。安全のためにもブーツは透湿防水フィルムなどを内装した本革製あるいはそれに準ずる耐久性と堅牢さを備えた本格的なライディングブーツをおすすめしたい。間違ってもゴム長などで乗ってはダメだ。操作性が悪いし、ステップから足が滑って外れて大ケガの原因になったりするので要注意だ。

というわけで、憂鬱な梅雨をウエアリングの工夫で少しでも快適にできたらと思う。次回は雨天時のライディングについて考えたい。

出典:Webikeバイクニュース