この時期に北朝鮮で国際マラソン大会とは驚きだ!

平壌空港に到着したアフリカの選手ら

北朝鮮は一週間後に金日成主席の生誕日(15日)を迎える。この日を記念して、毎年平壌ではマラソン大会が開催される。

正式名称は「万景台国際マラソン競技大会」。国際陸上連盟により認められた正式な国際大会なので「国際」という冠が付いている。ということは、外国人選手も参加していることになる。

「平壌マラソン」は今年で29回目を迎えるが、一昨年(2014年)の27回目から海外からも参加できるようになった。この年には中国、台湾、ロシア、ナミビア、エチオピア、ケニア、南アフリカ、ウズベキスタン、ドイツ、オーストラリアなど15か国から500人が、また昨年もマレーシア、シンガポール、スウエーデン、フィンランド、イギリス、イタリアなど30か国から600人の外国人が参加したと伝えられているが、その中には平壌駐在の外国大使館館員らも相当数含まれているようだ。

今年も、外国人選手の出場が見込まれ、すでにナミビア、南アフリカ、ザンビア、ジンバブエなどアフリカの選手らが平壌に到着しているようだ。アフリカからは平壌大会に箔を付けるため現地駐在の北朝鮮大使館が手をまわして「招待選手」して呼んだのであろう。

今年は、国連による「過去20年間で最強の制裁」が科せられている環境の下に置かれていることからもしかすると中止もあり得ると思いきや、制裁には屈しないとの決意の表れなのか、予定どおり決行するようだ。

すでに報道されているように日本からは国会議員でもあるアントニオ猪木氏が来賓として招待されていたようだが、日本政府及び国会の渡航自粛要請を受け入れ、訪朝を断念したようだ。

選手以外の観光を含めた一般人の募集は中国や米国などで行われているようだ。米国内で北朝鮮ツアーを斡旋している「我がツアーズ」の代表の話では、今年の大会には1千以上が参加するという。蓋を開けてみなければ、実際の数はわからないが、事実ならば、昨年よりも400人以上も多い。

旅費と参加費(登録費)は全額自己負担である。フルマラソンだと100ユーロ(ハーフマラソン=70ユーロ)かかる。これに航空費やホテル代などを含むと北朝鮮にとっては貴重な外貨収入となる。ちなみに訪朝にはすべて含めて一人当たり16万円から21万円かかる。外貨が北朝鮮の核とミサイル開発の資金に使われる恐れがあるとして流入を阻止しようと国連が制裁を科そうがおかまいなしにアジアの片隅の国に行こうとする「変り者」というか「冒険野郎」がいるから驚きだ。

日本にも「北朝鮮シンパ」を含め「北朝鮮オタク」や「北朝鮮マニア」が結構いる。この1千人の中にどれだけの数が含まれているのやら興味津々だ。

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て、フリー。1982年 朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動開始。98年 ラジオ「アジアニュース」パーソナリティー 。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。著書に「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人、残念な日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙 間違いだらけの日韓関係」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など25冊

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