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中日と広島に3タテを食らわせ、今季初の6連勝中!《阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
安芸キャンプでのルーキーズ。右からドラフト指名順です。ピントが甘くてすみません!

 “新しい様式”で始まった2020年のプロ野球は、6月19日の開幕から3か月が過ぎました。1軍は各チームとも80試合以上を消化して残り40試合弱。ファームは50試合から60試合を終え、残りはもう20数試合となっています。とにかく、このまま無事に最後まで!と祈りたいですね。

 という書き出しで25日に公開するはずだった記事ですが…阪神タイガースの選手らの新型コロナウイルス感染がわかったため、見送ろうかなと考えました。前日にはオリックスの選手も陽性が判明しており、25日はウエスタンの2試合(ナゴヤの中日-阪神戦、由宇の広島-オリックス戦)とも中止。1軍のヤクルト-阪神戦は行われたものの、阪神10人が出場選手登録を抹消、代わって9人が登録されるという事態で、人数的にファームの試合は無理かも、と思っていたのです。

 そして、昨夜のうちに予定通り開催すると決まった26日からのウエスタン・中日戦は、投手6人(高野、福永、伊藤和、横山、石井、牧)、捕手3人(岡崎、藤田、片山)、内野手3人(マルテ、遠藤、藤谷)、外野手5人(井上、伊藤隼、板山、俊介、小野寺)の計17人で戦うことになったようです。野手は11人だけですね。どうか怪我などありませんように。

 こういう予断を許さない状況ゆえ「大変な時に能天気なことを…」というご意見も承知しつつ、既に書いていた記事を出させていただくことにします。

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 阪神のファームは今、57試合を終えて21勝29敗7分けという成績。ウエスタン・リーグ5チーム中の4位にいます。開幕して1か月経った7月半ばには、何日か首位のソフトバンクと並んだこともあったのですが、8月は4勝12敗4分けで最下位へ…。その後も9月にかけて今季最多の6連敗を喫するなど、なかなか勝てない日が続きました。勝敗がすべてではないファームとはいえ、1点か2点しか取れなかったり、先制しても逆転されたりという試合が多かったですね。

 しかし、今月18日からの中日3連戦(甲子園、鳴尾浜)に3連勝!しかも横山雄哉投手、斎藤友貴哉投手、藤浪晋太郎投手の先発3人に勝ちがつき、2戦目にはドラフト2位ルーキーの井上広大選手が約2か月ぶりとなる5号2ランを放つと、マルテ選手も1号ソロ!2者連続ホームランが出ました。直前まで10連勝と絶好調だった中日に3連勝して、1か月ぶりに最下位を脱出したタイガース。まだ続きます。22日からの広島3連戦(由宇)も3連勝と2カード連続です!

 前述の、首位タイまでいった7月9日から18日までの5連勝を上回る、今季最多の6連勝となりました。中日3連戦は3安打、4安打、5安打とヒットの数は少なかったのですが、この広島3連戦は10安打、14安打、10安打と全部2ケタ。1戦目にはドラフト4位ルーキーの遠藤成選手が1号2ラン!高山選手が今季1号と、これまた2者連続ホームランを放っています。また2戦目は今季初の全員安打も記録。1戦目で呂彦青投手、2戦目は2人目の谷川昌也投手が今季初勝利、3戦目は西純矢投手が3勝目を挙げました。

 では、この6連勝の試合を振り返りましょう。新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためファームの取材も人数制限があり、私はまだ球場に入れない状況が続いています。よって選手のコメントなどはありません。また中日3連戦は動画配信などで視聴可能でしたが、広島3連戦は映像を見ていないので、得点経過のみです。それでも上向いてきた小虎の近況を何とかお伝えしたく、記事にしました。ご了承ください。

好調・中日の連勝をストップ

2月、宜野座キャンプのブルペンでピッチング中の横山投手です。
2月、宜野座キャンプのブルペンでピッチング中の横山投手です。

 ファームにとって今季最後の甲子園開催となった9月18日の中日戦は、横山投手の先発。7回を投げ、散発3安打無失点で2勝目を挙げました。横山投手が7イニングを投げたのは2016年9月14日、鳴尾浜で行われた社会人・カナフレックスとの練習試合以来4年ぶりのこと。公式戦では同じ2016年5月4日の1軍・中日戦(ナゴヤドーム)以来です。ちなみに1年目の2015年にはファームで完封勝利を挙げている横山投手。地元の山形で行われたファーム交流試合・楽天戦で、わずか2安打のプロ初完投初完封でした。もう5年前なんですね。

《ウエスタン公式戦》9月18日

阪神-中日 8回戦 (甲子園)

 中日 000 000 000 = 0

 阪神 000 010 000 = 1

◆バッテリー

【中日】●鈴木翔(1勝2敗)-浜田智-鈴木博 / 石橋

【阪神】○横山(2勝1敗)-能見-Sエドワーズ(1S) / 長坂

◆二塁打 神:遠藤、高山

■打撃     (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

 1]三:北條   (3-1-0 / 0-1 / 0 / 0) .210

 2]二:上本   (2-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .208

 〃二:熊谷   (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .171

 3]指:マルテ  (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000

 〃打指中:島田 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .184

 4]左:井上   (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .210

 〃投:エド   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

 5]右:高山   (3-1-0 / 1-1 / 0 / 0) .235

 6]一:藤谷   (3-0-0 / 2-1 / 0 / 0) .281

 7]中左:板山  (2-0-0 / 0-2 / 0 / 0) .222

 8]捕:長坂   (2-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .194

 9]遊:遠藤   (2-1-1 / 0-1 / 0 / 0) .161

■投手   (安-振-球/失-自/防御率) 最速

 横山 7回 78球 (3-1-2 / 0-0 / 1.93) 142

 能見 1回 17球 (1-1-0 / 0-0 / 0.00) 146

 エド 1回 16球 (1-1-0 / 0-0 / 0.00) 149

《試合経過》※敬称略

 横山は4回までヒットや四球で走者を出しながら0点に抑え、5回と6回は三者凡退。7回も1四球のみで無失点でした。8回は能見が2死からヒットを許すも問題なし。9回はエドワーズが同じく2死後にヒットを打たれたものの最後は投ゴロで打ち取って、3投手が散発5安打の完封リレーです。

 こちらの打線もヒットは少なく、3回2死一塁で北條が中前打したのが最初ですが、満塁まで攻めながら得点なし。5回1死から長坂が頭部付近への死球を受け(中日・先発の鈴木翔は危険球退場)、続く遠藤がセンターのフェンス最上部を直撃するタイムリー二塁打を放って、ようやく1点!ただし以降は6回に2死から連続四球で一、二塁として無得点です。8回にはやはり2死から高山の二塁打、続く藤谷は振り逃げ(三振と暴投)で一、三塁としますが得点に至らず、結局3安打のみでした。

井上が2か月ぶりの1発!

2月23日、西武との練習試合(高知東部)でホームランを放った井上選手。バットが完全に折れています。
2月23日、西武との練習試合(高知東部)でホームランを放った井上選手。バットが完全に折れています。

 中日戦は、この日から場所を鳴尾浜に移しての2試合です。無観客なのでファンの皆さんには直接見ていただけなかったのですが、ルーキー井上選手に約2か月ぶりとなる第5号ホームランが出て、次のマルテ選手も1号ソロ!動画配信をご覧になっていた方々の歓声が、文字でSNSに溢れていました。

 なお井上選手が非公式戦で放ったホームランは、2月15日に安芸キャンプの練習試合・四国銀行戦が最初で、そこから6月20日のNTT西日本戦までに6本あります。公式戦は7月2日の広島戦(由宇)から9月19日の中日戦(鳴尾浜)までで5本出ていて、合計11本というのはチーム最多。次が藤谷洸介選手の6本(うち公式戦は3本)なので、断トツですね。

《ウエスタン公式戦》9月19日

阪神-中日 9回戦 (鳴尾浜)

 中日 010 000 002 = 3

 阪神 033 000 00X = 6

◆バッテリー

【中日】●笠原(1勝2敗)-三ツ間-浜田達-佐藤-岡田 / 桂-大野奨

【阪神】○斎藤(1勝2敗)-福永-望月-S尾仲(3S) / 片山

◆本塁打 神:井上5号2ラン、マルテ1号ソロ(笠原)

◆二塁打 神:片山 中:藤井

■打撃    (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

 1]中:小野寺 (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .178

 2]二:上本  (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .196

 〃二:熊谷  (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .170

 3]遊:北條  (2-0-0 / 1-2 / 1 / 0) .203

 4]右:井上  (1-1-2 / 0-3 / 0 / 0) .214

 5]指:マルテ (2-2-1 / 0-1 / 0 / 0) .286

 〃打指:遠藤 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .160

 6]左:高山  (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .225

 7]一:板山  (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .217

 8]三:藤谷  (3-0-0 / 2-1 / 0 / 0) .269

 9]捕:片山  (3-1-3 / 0-0 / 0 / 0) .227

■投手    (安-振-球/失-自/防御率) 最速

 斎藤  6回 76球 (6-6-2 / 1-1 / 3.26) 151

 福永  1回 8球 (1-0-0 / 0-0 / 1.77) 146

 望月 1.2回 34球 (2-0-3 / 2-2 / 2.79) 152

 尾仲 0.1回 3球 (0-0-0 / 0-0 / 7.11) 148

《試合経過》※敬称略

 先発の斎藤は2回、先頭からの3連打で無死満塁とし、併殺崩れの間に先制されます。しかしその裏、ヒットと2四球などで2死満塁となり、片山が走者一掃のタイムリー二塁打!3回には四球の北條を一塁に置いて井上が左中間へ5号2ラン!続くマルテもレフトへ1号!6対1とリードを広げました。

 ただし、4回からは四球の走者を出すのみで追加点もヒットもありません。斎藤は3回以後を0点に抑え、6回6安打1失点で交代します。7回は福永が無失点。8回から登板した望月が9回に2四死球も絡んで2点を返されましたが、最後は尾仲が締めて試合終了です。

7回で14奪三振!藤浪

これは3月5日に行われた大商大との練習試合(鳴尾浜)での藤浪投手です。
これは3月5日に行われた大商大との練習試合(鳴尾浜)での藤浪投手です。

 この3連戦が始まる前、今季まだ1勝(5敗1分け)という対戦成績だった中日に連勝して迎えた3戦目。藤浪vs吉見の、まさに投手戦となりました。藤浪が先に失点したものの、直後に連打と相手エラーで逆転して逃げ切り勝ち!ここまで10連勝と絶好調で鳴尾浜に乗り込んできた中日に対して3連勝の阪神は、1か月ぶりに4位へ浮上です。同一カード3連勝も今季初でした。藤浪は7回までに毎回の14三振を奪う力投で3勝目を挙げています。

《ウエスタン公式戦》9月20日

阪神-中日 10回戦 (鳴尾浜)

 中日 000 000 100 = 1

 阪神 000 000 20X = 2

◆バッテリー

【中日】●吉見(4勝3敗)-浜田達-マルク / 石橋-桂

【阪神】○藤浪(3勝)-能見-S尾仲(4S) / 片山-岡崎

◆三塁打 中:石岡

◆二塁打 神:小野寺、井上

■打撃     (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

 1]左中:小野寺 (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .184

 2]中:島田   (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .181

 〃打左:俊介  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .300

 3]二:北條   (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .206

 4]右:井上   (3-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .216

 5]一:マルテ  (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .300

 〃一:藤谷   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .269

 6]指:板山   (3-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .219

 7]三:熊谷   (3-0-1 / 0-0 / 0 / 0) .165

 8]捕:片山   (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .222

 〃打:上本   (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .192

 〃捕:岡崎   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .125

 9]遊:遠藤   (3-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .156

■投手    (安-振-球/失-自/防御率) 最速

 藤浪 7回 114球 (5-14-3/ 1-1 / 0.41)155

 能見 1回 20球 (1-2-0 / 0-0 / 0.00) 143

 尾仲 1回 14球 (0-0-1 / 0-0 / 6.59) 149

《試合経過》※敬称略

 1回を3奪三振で立ち上がった藤浪は2回も2三振で5者連続!3回も2つ、4回が1つ、5回はまた2つと、この時点で早くも10三振を奪っています。しかも7番・滝野以外の全員から。6回はその滝野の中前打と盗塁があり、2死後に石岡が前進守備のライト頭上を超える三塁打を放って先取点を奪われました。

 一方の阪神打線は、吉見に4回までパーフェクトピッチングを許し、5回にマルテが初ヒット、6回に小野寺が二塁打を放つも得点なし。しかし先制された直後の7回裏、北條と井上の連打(井上は二塁打)で無死二、三塁として1死後に板山がタイムリー!続く熊谷の二ゴロで井上が勝ち越しのホームを踏み、そのまま逃げ切っています。

遠藤が公式戦初ホームラン!

2月、安芸での野球教室で子どもにトスをする遠藤選手。
2月、安芸での野球教室で子どもにトスをする遠藤選手。

 中日に3タテを食らわせ、週明けの22日からは由宇での広島3連戦に臨みました。阪神が最下位を抜け出せたのは、4位にいた広島が8連敗中だったこともあります。そんな広島との初戦は、今季公式戦2度目の先発・呂彦青投手が7回1失点の好投で1勝目。呂投手はこれまで6回までが最長だったので、これが初の7イニングということです。失点はソロホームランのみ、安定の内容でした。

 打つ方ではルーキーの遠藤成選手が公式戦初ホームラン!3月24日に鳴尾浜で行われたソフトバンクとの練習試合で坂東投手から“プロ1号”を打って以来のホームランです。同じくルーキーの藤田健斗選手に公式戦初タイムリーが出ています。

《ウエスタン公式戦》9月22日

広島-阪神 12回戦 (由宇)

 阪神 201 010 040 = 8

 広島 000 100 020 = 3

◆バッテリー

【阪神】○呂彦青(1勝2敗)-浜地-尾仲 / 藤田

【広島】●薮田(1敗)-モンティージャ-一岡-畝-藤井皓 / 石原貴

◆本塁打 広:林7号ソロ(呂) 神:遠藤1号2ラン、高山1号ソロ(畝)

◆三塁打 神:島田

◆二塁打 神:上本、高山、井上 広:石原貴

■打撃    (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

 1]左:高山  (5-2-1 / 0-1 / 0 / 0) .234

 2]指:上本  (3-1-1 / 1-0 / 0 / 0) .200

 3]遊:北條  (4-0-2 / 0-0 / 0 / 0) .194

 4]右:井上  (4-1-1 / 0-1 / 0 / 0) .217

 5]一:マルテ (2-0-0 / 1-3 / 0 / 1) .250

 6]三:板山  (5-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .218

 7]中:島田  (5-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .182

 8]捕:藤田  (5-2-1 / 0-0 / 0 / 0) .086

 9]二:遠藤  (3-2-2 / 0-2 / 0 / 0) .170

■投手    (安-振-球/失-自/防御率)

 呂  7回 87球 (5-5-0 / 1-1 / 1.55)

 浜地 1回 25球 (2-1-1 / 2-0 / 2.25)

 尾仲 1回 12球 (0-0-0 / 0-0 / 6.14)

《試合経過》※敬称略

 打線は1回、タイムリー二塁打を放った上本が井上の二ゴロで生還、2点を先取します。3回には四球と相手エラー、犠打で1死三塁として北條が左犠飛。5回は先頭の高山が二塁打を放ち犠打で1死三塁、続く北條の投ゴロでモンティージャのエラーがあり、高山が生還(北條に打点あり)しました。

2月23日、西武との練習試合(東部)、ヘッスラで内野安打にした遠藤選手。いつもユニホームがすぐ泥だらけになっています。
2月23日、西武との練習試合(東部)、ヘッスラで内野安打にした遠藤選手。いつもユニホームがすぐ泥だらけになっています。

 先発の呂は3回まで2安打のみで無失点。4回も2死まで抑えたあと4番の林にソロホームランを浴びます。しかし以降も1安打を許しただけで7回まで投げ1失点。4対1とリードして迎えた8回の攻撃は、三塁打の島田が藤田の左前タイムリーで生還。藤田にとって公式戦初打点でした。なおも無死一塁で、続く遠藤がライトへ1号2ラン!さらに高山も今季初アーチが出ました。2死後に井上の二塁打とマルテの四球でチャンスを作るも、ここは追加点なし。2者連続ホームランなどで4点を奪い、8対1と大きくリードします。

 その裏は浜地が登板して、1死から二塁打と味方エラー、さらに羽月のタイムリーで計2点を返されましたが、9回は尾仲が三者凡退に切って取って試合終了です。

全員安打で今季最多タイの14安打

 翌23日の広島戦は、6回を除く毎回の14安打と打線が奮起しました。しかも先発9人だけでなく、途中出場の島田選手が9回にヒットを放ち、今季初の全員安打を記録しています。7回に井上選手のタイムリーで勝ち越すと1点のリードを守り切って5連勝!7月9日から18日にかけて5連勝して以来、今季2度目です。

《ウエスタン公式戦》9月23日

広島-阪神 13回戦 (由宇)

 阪神 030 100 100 = 5

 広島 001 030 000 = 4

◆バッテリー

【阪神】牧-○谷川(1勝3S)-石井-高野-S福永(3勝1敗1S) / 片山

【広島】ジョンソン-●藤井黎(1敗)-高橋樹 / 中村奨

◆本塁打 広:木下2号ソロ、3号2ラン(牧)

◆三塁打 神:上本

◆二塁打 神:熊谷 広:韮沢、桑原2

■打撃     (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

 1]左:高山   (5-1-1 / 2-0 / 0 / 0) .232

 2]二:上本   (3-2-2 / 1-0 / 0 / 0) .224

 〃中:島田   (1-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .188

 3]遊:北條   (5-1-0 / 3-0 / 0 / 1) .195

 4]右:井上   (2-1-1 / 1-2 / 0 / 0) .220

 5]指:マルテ  (3-2-0 / 1-1 / 0 / 0) .333

 6]中一:小野寺 (4-2-0 / 0-0 / 0 / 0) .208

 7]一三:藤谷  (4-1-0 / 2-0 / 0 / 0) .268

 8]捕:片山   (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .223

 9]三二:遠藤  (4-2-1 / 0-0 / 0 / 0) .177

■投手     (安-振-球/失-自/防御率)

 牧  4.1回 67球 (7-1-0 / 4-4 / 4.97)

 谷川 1.2回 21球 (0-0-1 / 0-0 / 4.09)

 石井 1.1回 16球 (1-1-0 / 0-0 / 1.20)

 高野 0.2回 6球 (0-0-0 / 0-0 / 5.97)

 福永  1回 15球 (1-1-1 / 0-0 / 1.69)

 

《試合経過》※敬称略

 先取点は阪神。2回にマルテの四球と小野寺の中前打などで2死一、三塁として熊谷、高山、上本が3連続タイムリー!4回は熊谷の二塁打から上本が犠飛を放って1点追加します。先発の牧は1回、2回と三者凡退。3回の先頭・木下にソロホームランを許し、5回はまた木下の2ラン。続く韮沢の二塁打と代打・桑原の右前打のあと味方エラーがあり、この回3点を失って追いつかれました。

 4対4で迎えた7回、三塁打の上本を井上が左前タイムリーで還して勝ち越し、リリーフ陣がこの1点リードを守りきって試合終了。9イニング中6イニングで先頭打者を出した攻撃での得点が光っています。

西純矢3勝目、先発での初勝利!

安芸キャンプの野球教室、閉会式での西純投手(左)と及川投手(右)。
安芸キャンプの野球教室、閉会式での西純投手(左)と及川投手(右)。

 広島3連戦の最終日、先発はルーキーの西純矢投手が務めました。8月9日の広島戦(由宇)以降は、しばらく実戦から離れてフォーム修正などを行っており、9月2日から中継ぎで2試合に登板。9月16日のソフトバンク3軍との練習試合(鳴尾浜)で久々に先発をして5イニング投げ、この日が1か月半ぶりの公式戦先発です。公式戦の先発が4試合目で、5イニングはプロ最長。4安打1失点の好投を見せ3勝目を手にしました。前の2勝は中継ぎでのものだったので、これが先発初勝利ですね。

 また、ほとんど西純投手と同じ試合に投げることが多いルーキーの及川雅貴投手も登板。及川投手は西純投手と同じ9月16日の練習試合で投げていますが、公式戦は7月29日のソフトバンク戦(タマスタ)で先発して以来、約2か月ぶりでした。

《ウエスタン公式戦》9月24日

広島-阪神 14回戦 (由宇)

  阪神 200 001 020 = 5

  広島 000 010 100 = 2

 ◆バッテリー

 【阪神】○西純(3勝1敗)-及川-尾仲-S福永(3勝1敗2S) / 藤田-岡崎

 【広島】●スコット(1勝2敗1S)-高橋昂-藤井皓-モンティージャ / 中村奨

 ◆本塁打 広:木下4号ソロ(及川)

 ◆二塁打 神:板山、高山、上本

■打撃    (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

 1]指:高山  (5-2-0 / 0-0 / 0 / 0) .239

 2]中:島田  (5-2-0 / 2-0 / 0 / 0) .195

 3]二:北條  (3-1-0 / 1-1 / 1 / 0) .200

 4]左:井上  (4-0-0 / 4-0 / 0 / 0) .215

 5]三:マルテ (3-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .333

 〃走三:熊谷 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 1) .175

 6]一右:板山 (3-2-2 / 0-1 / 0 / 0) .226

 7]右:小野寺 (3-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .196

 〃打:上本  (1-1-2 / 0-0 / 0 / 0) .237

 〃一:藤谷  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .268

 8]捕:藤田  (3-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .105

 〃打捕:岡崎 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .118

 9]遊:遠藤  (3-0-0 / 2-1 / 0 / 0) .165

■投手    (安-振-球/失-自/防御率)

 西純 5回 77球 (4-3-2 / 1-1 / 2.08)

 及川 2回 27球 (1-2-0 / 1-1 / 6.61)

 尾仲 1回 13球 (0-2-0 / 0-0 / 5.74)

 福永 1回 18球 (1-1-1 / 0-0 / 1.61)

《試合経過》※敬称略

 この3連戦、すべて先取点は阪神でした。この日も1回に高山と島田が連打して、2死後にマルテと板山の連続タイムリーで2点先制!6回に相手のエラーで出たマルテ(代走・熊谷)を、続く板山が二塁打で還して1点追加。さらに8回は2四球で2死一、二塁として代打・上本が2点タイムリー二塁打!計5得点です。

安芸キャンプで初めてフリー打撃に登板する準備中の西純投手です。
安芸キャンプで初めてフリー打撃に登板する準備中の西純投手です。

 先発の西純は1回に連打と四球で1死満塁のピンチを作りますが、中村奨を遊ゴロ併殺打に仕留めて無失点。2回からはノーヒットで4回まで終えたものの、5回に先頭の小園に中前打と盗塁を許し、2死後に宇草の右前タイムリーで1失点。6回からは及川が登板して7回に先頭の木下のソロホームランを浴びるも、この1安打のみです。8回の尾仲は三者凡退、9回は福永がヒットと四球を許しながら最後は代打・小窪を三振に切って、2日連続のセーブを挙げました。

 以上が6連勝の内容です。よく考えたら阪神ファームの試合結果を記事にしたのは、昨年10月のフェニックスリーグ以来ですね。つまり今季初ということで、小虎ファンの皆様にはご無沙汰続きで失礼いたしました。おそらく今後もまだ以前のように取材するのは無理だと思いますが、いろいろと模索中です。これからもよろしくお願いします!

    <掲載写真は筆者撮影>

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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