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親子で優勝した2003年以来、15年ぶりの8連勝!《阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
矢野監督の2003年はベストナインとゴールデングラブを獲得する活躍で優勝に貢献!

 きょう13日の西宮は朝から本降りの雨。近畿だけでなく全国的に、広い範囲で雨の日曜日となりました。マツダスタジアムの広島-阪神戦は開始を1時間遅らせて対応を試みたようですが、残念ながら中止。阪神ファームも、前日と同じ和歌山県西牟婁郡上富田町でのウエスタン・中日戦が朝8時頃に中止と発表されています。

 今回の中日戦は11日が鳴尾浜、12日と13日が上富田での3連戦でした。11日に勝って、阪神ファームとしては2008年以来の7連勝を記録。さらに12日も勝ち、今度は2003年以来15年ぶりの8連勝!久々に昔の資料を引っ張り出してきて調べたところ、さすがに15年も前のことなので懐かしい名前も続出です。これについては、のちほど。お待ちください。

 その前に、ことし2018年の連勝を振り返ると4月28日と29日の広島戦(甲子園)で2勝0敗、5月1日から3日のソフトバンク戦(タマスタ)は2日が中止で2勝0敗、8日から10日のオリックス戦(舞洲など)は2勝0敗1分け、そして11日から13日の中日戦が2勝0敗で、引き分けを挟んで8連勝になりました。

 つまり、この期間は全4チームに対して1つも負けなかったわけですね。連勝が始まる前の阪神は、広島にしか勝ち越していなかったのに、今は対広島が8勝3敗、対オリックスは5勝3敗1分け、中日も4勝3敗3分けと勝ち越し。苦手なソフトバンクに対してはまだ3勝5敗ですが、15日からの3連戦に期待しましょう。

 12日現在(13日は2試合とも中止)のウエスタン・リーグ、順位は以下の通り。

 試合 (勝-敗 分) 勝率  差

1 神 39 (21-14-4) .600

2 ソ 34 (18-15-1) .545 2.0

3 広 36 (16-18-2) .471 4.5

4 オ 37 (15-17-5) .469 4.5

5 中 35 (12-17-6) .414 6.0

 広島が、鯉の季節にグイッと上げてきましたねえ。なお右端の“差”は首位・阪神とのゲーム差です。阪神がまだ2位にいた5月1日の時点では、首位・ソフトバンクと5位・広島とのゲーム差は2.5だったので、ちょっと開いてきたかなという感じもします。2010年以来のファーム日本選手権出場に向け、ホテルと飛行機を手配すべきか…。いや~さすがに早すぎますよねえ。

次は今度こそ1軍で先発を!才木投手

 では、まず12日の試合結果と教えてもらった簡単な経過を書いておきます。なおコメント等はありません。ご了承ください。

《ウエスタン公式戦》5月12日

阪神-中日 10回戦 (上富田)

 中日 000 001 000 = 1

 阪神 000 030 00X = 3

◆バッテリー

【阪神】○才木(3勝2敗1S)‐S岡本(1S) / 長坂

【中日】●伊藤準(1敗)(5回)-木下雄(1回)-岡田(1回)-福谷(1回) / 木下拓

◆三塁打 神:緒方

◆二塁打 神:陽川 中:木下拓、谷

◆盗塁 中:石岡(3)

◆打撃  (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

1]中:島田  (3-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .270

2]三:今成  (1-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .242

〃打右:緒方 (2-1-1 / 1-0 / 0 / 0) .212

3]遊:北條  (2-0-0 / 0-2 / 0 / 0) .216

4]左三:陽川 (4-2-1 / 2-0 / 0 / 0) .215

5]右左:中谷 (3-0-0 / 2-1 / 0 / 0) .190

6]一:西田  (3-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .250

〃打:荒木  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .215

〃一:森越  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .205

7]捕:長坂  (2-1-0 / 0-1 / 0 / 0) .270

8]二:熊谷  (2-1-0 / 0-1 / 0 / 0) .211

9]投:才木  (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .143

〃打:岡崎  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .323

〃投:岡本  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率) 最速キロ

才木 7回 90球 (6-7-1 / 1-1 / 3.75) 151

岡本 2回 31球 (1-1-0 / 0-0 / 2.70)

《試合経過》※敬称略

先制の犠飛は島田選手。写真は11日の試合後です。バント失敗を猛省中?
先制の犠飛は島田選手。写真は11日の試合後です。バント失敗を猛省中?
緒方選手が代打でタイムリー三塁打!これも11日の写真です。
緒方選手が代打でタイムリー三塁打!これも11日の写真です。
同じく11日の陽川選手。12日はタイムリー二塁打を放ちました。
同じく11日の陽川選手。12日はタイムリー二塁打を放ちました。

 中日の先発・伊藤準に対して、1回は3四球を選びながら無得点だった阪神打線。2回は先頭の長坂が四球を選ぶも盗塁失敗など3人で終了し、3回は三者凡退。4回は先頭の陽川が左前打、しかしまた二盗を刺され、そのあと連続三振で3人で片付けられます。

 ようやく5回、先頭の長坂が四球を選び、熊谷は左前打、才木が初球でキッチリ送って1死二、三塁とし、島田の中犠飛で先制!ついで代打の緒方が左中間への三塁打を放ち、二塁から熊谷が生還します。北條はストレートの四球で2死一、三塁となり、4番の陽川が中前タイムリー二塁打!この回、3安打で3点を先取しました。

 以降は、6回が三者凡退、7回は熊谷の四球のみで併殺もあり3人で攻撃を終え、8回は北條がサードの送球エラーと福谷の暴投で二塁まで進みますが、後続を連続三振などで打ち取られ追加点なし。前日同様、5回の得点だけです。

 変わって投手陣。先発の才木は1回、2回と10球ずつで三者凡退に切って取る、上々の立ち上がり!3回は先頭の石垣に中前打されるも、次を二直で併殺など3人で退けています。4回は1死から谷に中前打を許し、2死後にモヤへ四球を与えたあと松井佑が中前打。しかしセンターの島田が、二塁からホームを狙った谷を捕殺!ピンチを救いました。

才木投手は7回1失点で3勝目。写真は4月14日の鎌ケ谷です。
才木投手は7回1失点で3勝目。写真は4月14日の鎌ケ谷です。
岡本投手は地元での登板(写真は3月の鳴尾浜)。何度も訪れた球場でしょうね。
岡本投手は地元での登板(写真は3月の鳴尾浜)。何度も訪れた球場でしょうね。
鳴尾浜でヒーロースピーチを聞く(右から)矢野監督、筒井コーチ、浜中コーチ。
鳴尾浜でヒーロースピーチを聞く(右から)矢野監督、筒井コーチ、浜中コーチ。

 5回はまた三者凡退だった才木ですが、6回は9番・木下拓に左中間への二塁打、続く友永の右前打で無死一、三塁とします。谷は右飛に打ち取ったものの、3番・遠藤の遊ゴロの間に1点返されます。7回は石岡のセカンド内野安打と二盗があっただけで、連続三振で締め、7回5安打1失点という内容です。

 8回からは岡本が登板。2死から谷の右越え二塁打を浴びるも問題なし。9回は4番・モヤから見逃し三振を奪うなど三者凡退に切って取りました。前日同様、2点差を守っての勝利。これで8連勝となっています。

 なお上富田でもヒーロースピーチがあったみたいですね。才木投手が、来場のお礼に続き「これからも頑張っていきますので応援よろしくお願いします!」と言って締めたのに、後ろの先輩方からネタを披露しろ!(かどうかは不明ですけど)とプレッシャーをかけられたとか。そして「1軍で勝てるように頑張ります」というようなコメントを追加して、まだ背中に“圧力”はあったでしょうが、何とか終わった…と聞きました。

 野球教室で締めの挨拶をするのとは、やっぱり違うのかもしれませんね。ましてやインタビューじゃなく、自分でまとめなくてはならないので。でも矢野監督の思惑通り、1軍のお立ち台でしゃべるための練習にはもってこいの場です。しっかりネタも仕込んでおいてください!

前に8連勝した2003年は…

 さて、では8連勝の件です。5連勝以上を昨年から順に見ていくと、2017年、2016年、2015年は5連勝が最多。2014年は6連勝を2度、5連勝も一度しましたが、2013年と2010年はシーズン2度の5連勝があります。2011年と2012年は5連勝すらなかったんですね。2009年の最多は6連勝と5連勝が1度ずつ。そして2008年の8月に6連勝があり、9月2日から20日に7連勝(引き分けなし)しています。11日の7連勝は、これ以来10年ぶりのことでした。

2003年は7年目だった関本選手。ウエスタン8連勝を経験ししています。写真は2015年のもの。
2003年は7年目だった関本選手。ウエスタン8連勝を経験ししています。写真は2015年のもの。

 2007年は3月に6連勝が1度。2006年は6月10日から24日に、引き分け2つを挟んで7連勝(途中に5回降雨コールドゲームを含む)。2005年にも7連勝があり、4月5日から17日までで引き分けを1つ挟んでいます。さらに遡って2003年、8連勝の記録がありました。この年と2004年の2シーズンだけ実施された、前期と後期の2期制だった年です。その前期、4月17日から27日にかけ7連勝していて、後期の8月31日から9月11日までが9連勝!引き分けは挟んでいません。

2003年がルーキーだった3人。右から杉山直久さん、江草仁貴さん、松下圭太さん。2014年の甲子園にて。
2003年がルーキーだった3人。右から杉山直久さん、江草仁貴さん、松下圭太さん。2014年の甲子園にて。

 この時、3連勝の9月3日に後期優勝へのマジックナンバー12が点灯、8連勝の間に7つ減らして、9月17日に鳴尾浜で優勝が決まりました。この2日前に1軍が18年ぶりのリーグ制覇!忘れられない親子(兄弟?)V達成です。そういえばマジック点灯も優勝決定の試合も、相手は2位の広島だったんですね。その広島が前期優勝していたので、10月4日に由宇で年度優勝決定戦を行い、5対3で阪神が勝ってリーグ史上初(当時)の3連覇を達成しました。

 前年までの岡田彰布監督から木戸克彦監督に代わった2003年。まだウエスタン、イースタンとも6球団ずつだった時代です。チーム名も阪神、広島、中日はそのままですが、パ・リーグは近鉄バファローズ、オリックス・ブルーウェーブ(ファームはサーパス神戸)、福岡ダイエーホークスでした。懐かしすぎますねえ。

1軍もファームも親子で優勝!

 さらに懐かしい、2003年の8連勝中に見つけた名前は…

今は母校の野球部を指導する中林さん。写真は退団後の2017年です。
今は母校の野球部を指導する中林さん。写真は退団後の2017年です。

 8月31日の先発が江草仁貴投手で6回1失点で5勝目、9月2日は藤川球児投手が先発し8回無失点で6勝目、34歳の桧山進次郎選手が故障明けで実戦復帰という記事も発見。翌3日は平下晃司選手、梶原康司選手、桜井広大選手、藤原通選手と4人がホームランを打ってマジックナンバー12を点灯させました。伊代野貴照投手に勝ちがついています。

 6日には故障でファーム調整中のトレイ・ムーア投手が先発、8回からは藪恵壹投手が抑えて完封リレー。7日はポート投手、三東洋投手、川尻哲郎投手、岡本浩二投手、佐久本昌広投手、谷中真二投手という継投。この2試合で的場寛壱選手とカツノリ選手にホームランが出ています。10日は藤川投手が7回無失点とまた好投、11日には中林祐介投手も6回1失点で2勝目でした。

写真は2014年ですが、2003年当時は4年目だった的場さん(左)、2年目の喜田さん(中)、ルーキーだった林威助さん(右)。
写真は2014年ですが、2003年当時は4年目だった的場さん(左)、2年目の喜田さん(中)、ルーキーだった林威助さん(右)。

 キャッチャーは中谷仁選手が多く、狩野恵輔選手も先発あり。この期間の4番は関本健太郎選手で、1試合だけ桧山選手です。ここまで名前の出ていない選手で、おなじみ喜田剛選手は関本選手がいない時の4番。また前期で4番を打ち、この年のリーグ首位打者となった斉藤秀光選手。上坂太一郎選手や萱嶋大介選手、新井亮司選手らが出場しています。15年前の小虎たち、ちょっと思い出に浸っていただけましたか?

 現在に戻って、2018年の小虎たちが次に臨むのは15日からのソフトバンク戦です。連勝はいつか止まるものだし、勝つことだけがすべてではないファーム。「試合に出たい、投げたい、打ちたい。そして1軍へ行きたい―」。それが鳴尾浜にいる選手たちの本音でしょう。板山祐太郎選手が昇格した日に放ったプロ1号は、そんな思いを象徴するようなホームランでした。

    <掲載写真は筆者撮影>

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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