みやざきフェニックスリーグ 6点差を追いつかれて2試合目の引き分け《阪神ファーム》

原口選手(左)は1回に2ラン!その前にタイムリーの高山選手とホームでタッチ。

 秋のファーム教育リーグ『第14回みやざきフェニックスリーグ』に参加している阪神タイガースは、第4クールを終えて引き分けを挟み7連勝中!23日の練習試合も入れると8連勝!しかも負けなし!と言っていたら、26日に引き分け、きょう27日の練習試合でついに負けてしまいました。これが矢野耀大ファーム新監督の初采配だったのに、残念です。

 それでもリーグ戦としてはまだ無敗であることに変わりはありません。とはいえ、きょうの練習試合は5回までノーヒット、投手陣は15安打されて11対2の大敗でした。この試合については次の記事で書きますので、お待ちください。よく考えたら26日に再び宮崎へ来た私は、これだけ勝っている状況にもかかわらず、引き分けの2試合と負けた1試合しか見ていないんですよね。しかもまた台風接近中で週末は雨予報。できるだけ影響が少ないことを祈りましょう。

6点のリードを守れず引き分け

挨拶に訪れた日本代表の稲葉監督(左)、建山コーチ(中)と話す阪神・福原コーチ。
挨拶に訪れた日本代表の稲葉監督(左)、建山コーチ(中)と話す阪神・福原コーチ。
また、この日は日本ハムOBの岩本勉さんも練習をご覧になっていました。
また、この日は日本ハムOBの岩本勉さんも練習をご覧になっていました。

 では26日に行われた、韓国・ハンファイーグルスとの試合についてご紹介します。

 この日は試合前に、日本代表チームの稲葉篤紀監督と建山義紀投手コーチがJAPANのユニホーム姿で生目の杜運動公園を訪れ、第二球場で試合だった阪神を訪問。稲葉監督は藤浪投手とも少し立ち話をしていました。また建山コーチは阪神から唯一メンバー入りした石崎投手に「ケガすんなよ」と声をかけ、稲葉監督からも「そうそう、ケガするよ」と言われた石崎投手は「はい!大丈夫です」と笑顔で答えています。代表入りは嬉しい?と聞いたら「いや~なんか…よそいきのピッチングをしそうで…」と石崎投手。でも我々は楽しみにしていますよ!

《フェニックスリーグ》 10月26日

ハンファ- 阪神 (生目第二)

 阪神 300 300 000 = 6

 ハン 000 042 000 = 6

  ※9回 規定により引き分け

◆バッテリー

【阪神】岩貞-守屋-福永-石崎 / 坂本-長坂(7回~)

【ハンファ】キム・セヨン(3回)-キム・ギョンテ(2回)-パク・サンウォン(1回2/3)-ムン・ゼヒョン(2/3回)-カン・スンヒョン(1回2/3) / ジョン・ボムモ

◆本塁打 神:原口2ラン(キム・セヨン)

◆三塁打 ハ:イ・チャンヨル

◆二塁打 神:西田、北條

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]二:糸原  (3-1-0 / 0-1 / 1 / 0)

2]三:西田  (3-1-0 / 1-1 / 1 / 0)

3]中:高山  (4-1-0 / 2-0 / 1 / 0)

4]一:陽川  (3-0-0 / 0-1 / 0 / 1)

5]指:原口  (3-1-2 / 1-1 / 0 / 0)

6]遊:北條  (4-1-2 / 1-0 / 0 / 0)

7]左:板山  (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

8]捕:坂本  (1-0-1 / 0-1 / 0 / 0)

〃捕:長坂  (1-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

9]右:江越  (3-0-0 / 2-0 / 0 / 0)

〃打右:緒方 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

◆投手(打-振-球/失点-自責) 最速キロ

岩貞 5回 94球 (8-8-1 / 4-3) 146

守屋 2回 34球 (4-3-0 / 2-2) 146

福永 1回 14球 (1-2-0 / 0-0) 146

石崎 1回 17球 (1-1-0 / 0-0) 153

《試合経過》  ※敬称略

1回、1点を先取したあと2死二塁で原口選手がレフトへホームラン。
1回、1点を先取したあと2死二塁で原口選手がレフトへホームラン。
三塁を回っても、まったく笑顔は見せませんでした。
三塁を回っても、まったく笑顔は見せませんでした。
先発の岩貞投手。4回までは2安打だったのですが…。
先発の岩貞投手。4回までは2安打だったのですが…。

 先攻の阪神は1回、1死から西田が右翼線二塁打、高山は右前打で一、三塁。陽川への初球で重盗を成功させて1点を先制。陽川は右飛で2死二塁となり、続く原口がレフトへ2ランを放ちました!4回は陽川が四球を選び、原口は左足への死球で無死一、二塁として北條が初球を打ち左越えのタイムリー二塁打!2人を還し、板山の二ゴロで三塁へ進んだ北條は坂本の右犠飛で生還。この回も3点で6対0とリードを広げています。

 先発の岩貞は1回が2死後に左前打(サード西田が届かず…)されるも抑え、2回は中前打と盗塁を許しながら2三振などで0点。3回は三者凡退。ここまで毎回2三振ずつを奪っています。そして6点の援護をもらった直後の4回は先頭に四球を与えましたが後続を断って無失点。この回も1奪三振です。

 しかし5回、1死から8番に左中間への三塁打を浴び、9番の右前タイムリーで1点返されます。さらに1番が左前打、2番はサード内野安打(バキッと音を立ててバットが折れ、打球はマウンドの左後方で止まる)で1死満塁。3番の左前タイムリーで2人を還して6対3。続く4番は一ゴロで陽川が捕ってベースを踏み、二塁へ送球するも高く逸れて、二塁走者が生還しました。

 打者9人で6安打されて4点(自責3)を失った岩貞。毎回の8三振は奪ったものの、5回に浴びた4連打が左打者です。

リリーフ陣。6回からは守屋投手が登板しました。
リリーフ陣。6回からは守屋投手が登板しました。
福永投手は8回に登板して1安打無失点。
福永投手は8回に登板して1安打無失点。

 6回の守屋は先頭にピッチャー内野安打、続く8番に中前打されるなど1死二、三塁として1番に右前への2点タイムリー。ついに追いつかれてしまいます。7回はキャッチャーが長坂に交代。先頭に中前打されるも5番の空振り三振で長坂が盗塁阻止、次は見逃し三振。3人で片付け、守屋は2回で終了しました。8回は福永。ここも先頭に右前打されますが、やはり長坂が盗塁を刺して、あとは見逃し、空振りの連続三振で無失点です。

 なお打線は5回に糸原が四球を選んで盗塁成功、しかし後が続かず無得点。7回は2死から中前打した糸原でしたが、盗塁失敗。9回は2死から長坂が中前打して、暴投で二塁へ進んだものの得点ならず。6対6のまま迎えた9回裏は石崎が登板して、先頭に右前打を許します。しかし次は真っすぐで空振り三振!あとは二ゴロと二飛で打ち取って試合終了。規定により引き分けとなりました。

高橋コーチ「うれしい面と情けない面が…」

 試合後の話は、まず高橋建投手コーチからご紹介します。岩貞投手について。「うれしい一面と、情けない一面がありましたね。対外試合で投げるのが(今季は)最後になるであろうところで、ああいう形になって非常に残念。ことしは1軍で、初回から点を取られるのが課題でしたが、そこはきょう克服していたのかな。はじめに点を取られ、今度は最後に点を取られ…彼の今季を象徴するものだったのか、それとも油断なのか、わからないですけど」

5回に5連打を含む6安打で4点を失いました。
5回に5連打を含む6安打で4点を失いました。

 藤浪投手が前日、同じ5イニングを投げ12奪三振と好投したことはプレッシャーに?「プレッシャーはないでしょう、フェニックスリーグで彼らに。ただ後ろのピッチャーにプレッシャーを与えて帰ったようですね(笑)。守屋があそこで2点取られてしまったけど、最後の石崎はJAPANのプレッシャーがかかるとこで投げるので、いいことなんじゃないですか。岩貞にとって、スッキリはしないですよね。ことし1年を象徴していたような感じですから」

 なお5回は左打者に4連打されたのですが「まあ左が多かったので。でも初回は左右関係なく行っていたし、自分のピッチングができれば左右は関係ないと思いますよ」と高橋コーチは話していました。

 そして「石崎は6対6になって、こっちに勝ちがなくないシチュエーション、サヨナラもあるところで先頭を出して…。ただファームにいた頃の彼だったら自滅していたかもしれないけど、抑えたのは成長ですね。まあ彼の成長は(1軍で投げているところを)テレビで見ていましたし」と最後に出てきた石崎投手の名前。確かに1軍での、自信に満ちた投球は頼もしかったですね。

石崎投手、長坂選手の収穫

 実は試合前に、ことしの1軍でのことを石崎剛投手に聞いていました。それについては後日、改めて書かせていただくとして、ここでは試合の話をご紹介します。

石崎投手は1イニングを1安打無失点。最速は153キロです。
石崎投手は1イニングを1安打無失点。最速は153キロです。

「展開が展開だったので変化球でストライク取ろうかなと最初は思ったんですけど、甘く入ったので一発でも食らったら負けてしまう。だから力強い、一番自信のある球で勝負しにいきました。それで先頭を出してピンチを招いてしまったから、先頭をしっかり切っていかないとダメですね。そのあとは切り替えて、1人1人抑えていこうと。“わかっていても打てないでしょう!”と自信を持って、開き直って投げられた」と振り返っています。

 そして「最後も外野へ飛ばずにセカンドフライだったのは(ボールの)高さがよかったと思います。気持ちに余裕ができたというか、高さがよかったのは収穫」とヒットを打たれてからを分析する石崎投手。そう言ったあと「ただし、課題のフォークが試合で投げられていない」と続けました。そこも秋のうちにクリアしておきたいですね。

9回に中前打で出塁した長坂選手。
9回に中前打で出塁した長坂選手。

 続いて長坂拳弥選手です。9回2死から中前打を放つも「継続しないと意味がないので、続けていきたいです」とコメント。7回からマスクをかぶって2つの盗塁阻止、加えて前日も守備でいいプレーがあったそうで「練習でやっていることが出せたのでよかった」と話しています。

 この日は暴投や捕逸のバッテリーエラーがなかったと言ったら「いつもの、ですか?」と苦笑いしつつ「なかったですね。ピッチャーがしっかり投げてくれたので」と、大人のコメント。石崎投手のストレートが大きく三塁側に逸れた1球も、しっかり捕球できていたでしょう?「あれは大丈夫です。捕れます」。なるほど、失礼しました。

2打点の原口選手と北條選手

ベンチで迎えられたところ。そういえば…コーチ陣も若くなりましたね。
ベンチで迎えられたところ。そういえば…コーチ陣も若くなりましたね。

 次は、1回に2ランを放った原口文仁選手。最初は「引き分けだったので」と乗り気ではありませんでしたが、球種を聞いたら「フォークです」とのこと。入ると思った?「打った感覚は悪くなかったですけど、あそこまで飛んだのは風もありましたし。でも真っすぐを待っている中で、いい対応ができた。しっかり自分のポイントで振れたので、それはよかったと思います」。来年に向け、いろいろ取り組んでいるようです。自分で考えて練習ができる選手ですからね。

 最後は北條史也選手に締めて貰いましょう。練習終わりに声をかけたら、たまたま北條選手だけが一段高い場所に立つこととなり「高いところからすみません」と記者陣に挨拶したもので、笑ってしまいました。4回の2点タイムリー二塁打は「まあバントもあるかなと考えていたら(サインは)なかったし、前がフォアボールとデッドボールだったんで、初球が真っすぐなら絶対に打とうと。初球からいこうという気持ちでした」と説明。

 いい当たりだったのでは?「まあまあですね。ヒットコースに飛んでいるってことは、ゴロヒットでも悪くないと思うので、ヒットコースに飛んでライナーだったのがよかったです」。フェニックスリーグ、ここまでを振り返って「ヒットの数は少ないけど、まあまあチャンスで打っていますよ」とのことです。

北條選手は4回に2点タイムリー二塁打。
北條選手は4回に2点タイムリー二塁打。

 なおドラフト会議の当日だったので、新たなライバルが…というあたりも聞いてみると「毎年のことでシーズン中もそうですが、ドラフトの日ってまた意識はします。試合はいつも通りですけどね。ドラフト、糸原さんがめちゃくちゃ意識していますよ」。急に名前が出てきて「?」と思ったら、ちょうど歩いているのが見えたせいでしょう。糸原選手に伝えると「全然意識していませんよ~。あいつの嘘ですよ」と笑っていました。 

     <掲載写真は筆者撮影>