竹安大知投手の“株”が上昇中!7回1失点で、チーム最多タイの5勝目《阪神ファーム》

オリックス戦で好投して2連勝!5勝目を挙げた阪神2年目の竹安大知投手。

 10日に今季限りの退任が発表された掛布雅之ファーム監督。その姿と『31』のユニホームを見るため、舞洲サブ球場でのオリックス戦(12日は雨天中止で2連戦)にも、多くのお客様が来られたようです。私が取材に伺った13日の試合後も、球場入口のサク越しにチームのバスを見送る方々から「掛布監督!」「掛布さ~ん!」という声が飛んでいました。

 公式戦終了までとのことで、ラスト采配は27日からの広島3連戦。なお28日と29日は場所を鳴尾浜から甲子園に変えることも13日、正式発表されました。こういう変更は2009年9月23日にあった秀太選手の引退試合以来ですね。そのあたりは後日、また詳しく書かせていただきます。

 さて、左わき腹痛でリハビリ中の原口文仁選手のことを少しご紹介します。9日から屋外でキャッチボールなどを再開、13日からは室内でのマシン打撃を始めたそうですよ。既にティー打撃は行っていて、この日からマシンの球を打ちました。14日は少し力を入れたようで、翌日の経過を見ながら少しずつ進めると思われます。焦らず、でも急いで、という心境でしょうか。掛布監督への恩返しもしなくちゃいけませんしね。

 では、13日オリックス戦の結果です。私は今月に入って初めてのファーム観戦だったせいか、結構メンバーが入れ替わっています。4番が北條選手、5番にロジャース選手、6番はキャンベル選手という並びでした。試合は西田選手のタイムリー二塁打や長坂選手の犠飛などで3点を取り、先発・竹安投手が6回まで無失点!最後に1点失ったものの、7回87球という省エネピッチングでした。リリーフ陣も終盤を抑えて逃げ切り、竹安投手はチーム最多タイの5勝目です。

《ウエスタン公式戦》9月13日

オリックス-阪神 30回戦 (舞洲サブ)

 阪神 000 101 010 = 3

 オリ 000 000 100 = 1

 

◆バッテリー

【阪神】〇竹安(5勝4敗)-伊藤和-Sメンデス(1勝4敗22S) / 長坂

【オリ】●佐藤世(2勝1敗)(4回0/3)-八木(2/3回)-戸田(1/3回)-塚原(1回)-岸田(1回)-赤間(1回)-鈴木優(1回) / 飯田-伏見(8回~)

◆三塁打 岡崎(オ)

◆二塁打 キャンベル、西田、ロジャース(神)

◆打撃   (打-安-点/振-球/盗/失) 打率

1]中:高山  (5-2-0 / 0-0 / 0 / 0) .333

2]二:荒木  (4-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .224

3]三:今成  (5-0-0 / 3-0 / 0 / 0) .240

4]遊:北條  (4-0-0 / 2-1 / 0 / 1) .214

5]指:ロジャ (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .250

6]左:キャン (3-2-0 / 0-1 / 0 / 0) .301

7]一:西田  (3-2-1 / 0-1 / 0 / 0) .210

8]捕:長坂  (3-1-1 / 2-0 / 0 / 0) .174

9]右:板山  (3-1-1 / 0-1 / 0 / 0) .204

4回2死からキャンベルが左中間二塁打
4回2死からキャンベルが左中間二塁打
続く西田選手の左越え二塁打で1点先制!
続く西田選手の左越え二塁打で1点先制!
6回はロジャース選手の二塁打などで満塁となり
6回はロジャース選手の二塁打などで満塁となり
板山選手の二ゴロ併殺崩れの間に1点追加。
板山選手の二ゴロ併殺崩れの間に1点追加。
8回一、三塁で長坂選手がライトへ犠飛。
8回一、三塁で長坂選手がライトへ犠飛。
キャンベル選手が三塁から還りました!
キャンベル選手が三塁から還りました!

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率) 最速キロ

竹安  7回 87球 (4-3-3 / 1-1 / 2.31) 145

伊藤和 1回 20球 (1-0-0 / 0-0 / 1.16) 146

メンデ 1回 17球 (1-1-0 / 0-0 / 3.26) 154

《試合経過》  ※敬称略

 オリックス・佐藤世に対して阪神打線は4回、2死からキャンベルが左中間へ二塁打を放ち、続く西田はレフトフェンス直撃のタイムリー二塁打!連続二塁打で1点を先取しました。5回は板山と高山が連続の右前打を放ちますが、投手が八木に代わって荒木は初球で犠打を決めるも今成が三振、続いて戸田にスイッチされて北條も三振で追加点なし。

 しかし6回、塚原からロジャースがレフトフェンス上部への二塁打、キャンベルの右前打、西田の四球で無死満塁と攻め、1死後に板山の二ゴロで併殺が崩れる間にロジャースが生還しました。これで2対0です。

 一方の竹安は1回が三者凡退、2回は先頭の杉本に中前打されるも併殺などにより3人で終了。3回も三者凡退でした。4回は味方のエラーや暴投、死球などで2死一、三塁としますが武田を中飛に打ち取って無失点。5回も2死から岡崎の右前打のみ、6回は先頭に四球を与えたものの後続をしっかり断っています。

 ところが7回、簡単に2死を取ってから代打・伏見に左翼線へのヒットを打たれ、続く8番・岡崎に右中間を破るタイムリー三塁打。ついに1点を返されました。ここで久保投手コーチがマウンドへ。次の代打・園部に四球を与えますが、モレルは二ゴロ。最少失点でとどめて交代しました。

 8回の攻撃は、1死からキャンベルがセカンドのエラーで出て、西田の右前打で一、三塁となり、長坂が右犠飛!失点した直後に1点を加えます。その裏は伊藤和が2死から杉本に右前打され暴投で三塁まで進めてしまいますが、武田は右飛で無失点。9回はメンデスが先頭に左前打を許し、二ゴロ2つ(荒木が抜けそうな打球をよく止めてアウトに!)で2死三塁としながらも、園部は見逃し三振で試合終了です。

87球で投げ切った7イニング

 掛布雅之監督はまず、竹安投手について「きょうはよかった。ボールが動いていたね。ツーシーム。テンポもよかったし、この前の青柳もそうだけど、球数少なく7回を投げきったからね。竹安は100球を超えてからが1つの課題なんだけど、それ以内で投げきれるなら戦力になるね」と称賛の言葉。

先発の竹安投手は7回を投げて4安打1失点。
先発の竹安投手は7回を投げて4安打1失点。
6回まで2安打無失点でベンチへ戻るところ。
6回まで2安打無失点でベンチへ戻るところ。

 久保康生投手コーチも「7回の、最後のアウト1つを取れたことが自信になる。イニングを伸ばしていきたいと思っていた。ようやくバランス的によくなってきたから、引っ張ってもいいかなと。きょうは幸い、引っ張れる球数と内容だったのでね。こういうのを、もう一回くらい見たいですね。推薦できるように。もう一回これがやれたらね」と、やはり課題を1つクリアした右腕を評価しています。

 では竹安大知投手のコメントをご紹介しましょう。「球自体は、まっすぐがよくなかったんですけど、その中でツーシームなどを投げられたから、そこはよかったと思います。ここ最近、カウントを悪くすることや球数が多くなることが課題で、そこは意識して投げました」

 そのためにやったことは?「いつも初球からいい球を投げようとしていたので、きょうはランナーがいないときはホームランOKぐらいの気持ちで、真ん中から散らしていく意識で」。もう一度これをやれれば、と久保コーチが話していました。「いい結果を出してアピールしたいです!」

西田選手、5月28日以来のマルチ

掛布監督がよかったという、高山選手2本目の右前打。
掛布監督がよかったという、高山選手2本目の右前打。
試合終了時、高山選手を迎える掛布監督。
試合終了時、高山選手を迎える掛布監督。

 次に、この日は3回と5回に右前打を放った高山俊選手について、掛布監督の談話です。「2本のライト前ヒットを見ていても、高山らしさが出てきた。本人も手応えがあったでしょう。きょう僕は、試合前のティーから感じてたよ。変に動かず、パッと止まる間があるから。そういう、間ができてきたので。きょうは打てるよ、とティーの時に言ってたんだよ」

 また「高山は“対応しちゃう”場合があるけど、ああやってしっかり打つのがベストだな」と言いながら、うなずく掛布監督。そして「きょうの2本、特に2本目がよかった。きっかけになるような気がする。今までとタイミングの取り方が違っていたんでね。いいヒットだった」と繰り返しました。

 最後に西田直斗選手。4回のタイムリー二塁打だけでなく、6回は無死満塁にする四球を選び、8回にはチャンスを広げる右前打で勝利に貢献しています。でもマルチヒットに「良くなかったですよ」という返事で、二塁打は大きな当たりだったと言っても「風です」とクールな回答。でもヒットは8月17日のオリックス戦(鳴尾浜)で今季1号を放って以来。マルチヒットは5月28日の広島戦(周南)以来です。

西田選手、これは8回の右前打です。
西田選手、これは8回の右前打です。

 

 さかのぼって調べてみたら、西田選手にとってこれが8月31日以来の先発出場で、フル出場したのは8月9日以来のこと。2015年から雨で中止になった分の振り替えがなくなったため、タイガースのウエスタン公式戦は最多であと3カード9試合のみです。西田選手の背中から「試合に出たい」「打席に立ちたい」という思いが伝わってくるような一日でした。

       <写真は筆者撮影>