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淡路島での中日戦・番外編 ことしは少なかった?たまねぎとお米《阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
阪神‐中日戦が行われた兵庫県立淡路佐野運動公園(ボールパークあわじ)第1野球場。

淡路島での2試合を含む今回の中日3連戦は、19日が1対0で中日、20日が3対2で阪神、21日は2対0で中日が勝ちました。阪神は2カード連続で負け越し、また借金1です。常に勝率は5割前後で、順位も2位から4位の間を行ったり来たり。22日現在のチーム成績は以下の通りで、阪神が一番多く43試合を消化、少ないのはオリックスですね。首位から5位までが3.5ゲーム差と、ことしはなかなかの接戦になっています。

順 試合 勝‐敗‐分 勝率 差

1 ソ 39 20-16-3 .556

2 広 40 19-18-3 .514 1.5  

3 神 43 19-17-4 .487 2.5

4 オ 36 15-17-4 .469 3.0

5 中 39 17-20-2 .459 3.5

きのうの記事にも書きましたが、阪神はチーム防御率2.99でリーグトップです。投手成績を見ると、登板数は阪神・山本投手とメンデス投手が最多の21試合。勝利数は阪神・山本投手と福永投手、ソフトバンク・小澤投手が4勝で並んでいます。阪神・メンデス投手は11セーブを挙げていて、2位(6セーブ)以下を大きく離して独走中。防御率は榎田投手の2.41がリーグ3位で、勝率は榎田投手が.750で2番目につけ、福永投手が.667で3位です。

打撃では、16日からの5試合で4発を放った阪神の陽川選手が7本塁打で3位(1位は広島・バティスタ選手12、ソフトバンク・ジェンセン選手の8)。打点はバティスタ選手の37、次いで陽川選手が30と追いかけています。陽川選手は四球22が2位、死球4はリーグ最多。ちなみに三振54も最多ですね。2位が40なので…ぶっちぎり?そして盗塁は1位がオリックス・岩崎選手で11個、2位の阪神・植田選手が7個となりました。

今週前半は公式戦がお休みで、後半から広島3連戦(由宇、周南)。来週はソフトバンク3連戦(タマスタ)、土日に中日2連戦(安芸、春野)としばらく遠征が続きます。岩貞投手や松田投手がファームに来たので、投げる投手陣の顔ぶれも変わってくるでしょうね。そのまえに、きょう23日は、もと阪神の野原祐也監督が率いる社会人クラブチームのOBC高島を鳴尾浜に迎えて練習試合が行われます。野原監督以外にも、久々の再会がありますよ。お楽しみに。

淡路特産の賞品、獲得した選手は?

20日の試合前、両監督に記念品贈呈。まず掛布監督。
20日の試合前、両監督に記念品贈呈。まず掛布監督。
続いて中日・小笠原監督。すてきな笑顔です。
続いて中日・小笠原監督。すてきな笑顔です。
20日のサイン会に横山投手と参加した竹安投手。
20日のサイン会に横山投手と参加した竹安投手。
21日は守屋投手(写真)と青柳投手でした。
21日は守屋投手(写真)と青柳投手でした。

さて、それでは20日と21日に行われた『阪神ファームin淡路』の番外編をお送りしましょう。まずは、年に一度の開催で選手たちも楽しみにしている淡路特産の“賞品”。ことしも、もちろんJA淡路日の出さんの提供でした。

◆『ホームラン賞』淡路ビーフ

20日 阪神・陽川選手、俊介選手

21日 なし

◆『二塁打賞』淡路島いちじくカレーとオニオンドレッシングのセット

20日 中日・野本選手

21日 阪神・陽川選手、大山選手、坂本選手 中日・岩崎選手、友永選手、遠藤選手

◆『三塁打賞』淡路島産米キヌヒカリ10kg

20日 なし

21日 なし

◆『猛打賞』淡路島たまねぎ20kg

20日 なし

21日 なし

◆『ヒーロー賞』淡路島いちじくカレーとオニオンドレッシングのセット

20日 阪神・俊介選手

21日 中日・阿知羅投手

阪神が勝った場合の賞品(20日のみ)

◆『勝利監督賞』淡路ビーフ、神戸プレジールお食事券

掛布監督

◆『勝利投手賞』淡路島たまねぎ20kg

青柳投手

◆『セーブ賞』淡路島産米キヌヒカリ10kg

メンデス投手

21日が先発だった横山投手は、勝利投手賞のたまねぎが欲しいと話していたんですけど、ゲットできませんでした。新婚家庭にいいお土産だったでしょうに残念ですね。その勝利投手賞を20日に獲得した、独身の青柳投手は「上富田でフルーツをいっぱいいただいたので、今度はいつもお世話になっているトレーナーさんや皆さんで分けてもらいます」とのこと。山下トレーナーから早速、お礼を言われていましたよ。

メンデス投手はお米10キロをどうするのかなあ。他人事ながら毎年、そんなことを気にしてしまいます。

秋山投手のいない淡路って…

ところで、この淡路開催と言えば、必ず秋山投手が投げるイメージがあるんですよね。試合前のサイン会も秋山投手が登場していた気がします。まあ2試合の先発投手が、どちらかの日にサイン会担当ですから秋山投手は必ず出てくるわけで。ちなみに、ことしのサイン会は20日が横山投手と竹安投手、21日が青柳投手と守屋投手でした。

淡路の試合には毎年顔を出している、もと阪神の庄田隆弘さん。
淡路の試合には毎年顔を出している、もと阪神の庄田隆弘さん。

昨年の記事を見てみたら、やはり秋山投手のことを書いています。『ルーキーイヤーの2010年にウエスタン公式戦でプロ初勝利を挙げたのが、この球場。そのあと3シーズンはなくて、2014年からまた3年連続で投げています。でも勝利投手賞は6年ぶりでした。そういえば試合前のサイン会も3年連続だったような…。来年は1軍にいて参戦できないことが一番ですね。』

昨年も、淡路は相性がいいと話していた秋山投手。でも書いている通り、ことしは1軍にいて参加できないという一番うれしい状況になって何よりです。また昨年は中谷選手、江越選手も活躍していました。2人とも今季は1軍で頑張っています。

試合前のシートノックで打球か送球が当たった?植田選手。
試合前のシートノックで打球か送球が当たった?植田選手。

それと、21日の試合前練習で中日のウルヘエス選手が自打球を足に当てトレーナーに支えられながら引き揚げ、阪神の植田選手もシートノック中に打球か送球かを顔付近に受けたようです。鼻のあたりを気にしながら引き揚げてきた植田選手ですが出血している様子はなく、試合にそのまま出たのでひと安心。

昨年も試合前の守備練習で、打球を追ってフェンスにぶつかったペレス選手が“負傷退場”したのを思い出しました。そのまま帰阪しちゃったんですよね。

野球教室で大人気だった今成選手

20日の試合後は、淡路市と洲本市から9つの少年少女野球チーム(計130人)が参加して、恒例の野球教室が行われました。名付けて『瀬戸内少年野球教室』ってところですかね。なかなかいいスイングをする子や、小さな体でバットに振られているような子など様々。選手たちは野手がバッティングを教える組と守備の組とに分かれて指導し、子どもたちが途中で入れ替わります。

今成選手(右)と森越選手(左)が両打席に。よく投げた坂本選手!
今成選手(右)と森越選手(左)が両打席に。よく投げた坂本選手!
始球式をした日野くんのピッチングを見守る投手陣。
始球式をした日野くんのピッチングを見守る投手陣。

東マネージャーから「バッティング教えて」と言われ「僕が教えていいのかな…」と真顔でつぶやいた今成選手(笑)。いろんな人のバッティングフォームで指導してあげたら喜ばれるでしょう。そういえば、試合前に坂本選手がマスクをかぶってスローイングの練習中、物マネをまじえながら右打席に立ってあげていました。最後には森越選手と2人で左右の打席に立ち、坂本選手は山田バッテリーコーチめがけて送球。これはかなりキツかったと思います。

ピッチャーとキャッチャーが練習するライトのファウルゾーンへ足を運ぶと、この日の始球式で見事なストライク投球を披露したバッテリー、志筑少年野球団のピッチャー・日野くんとキャッチャー・米田くんの姿もありました。様子を見に行ったら石崎投手と青柳投手の前で、やはり日野くんはストライク連発です。石崎投手は「こんなコントロールのいい子に僕らがアドバイスしていいのかなあ」と。隣の青柳選手も笑っていました。

野球教室の閉会あいさつをする植田選手。何か突っ込まれた?みんな笑っています。
野球教室の閉会あいさつをする植田選手。何か突っ込まれた?みんな笑っています。
中田クラブの打越くんが、素晴らしいお礼のあいさう。
中田クラブの打越くんが、素晴らしいお礼のあいさう。

野球教室の閉会式では植田選手が選手代表で挨拶。もう3年目ながら、今回の淡路では一番年下というわけです。おかげで慣れたもの。これから才木投手や浜地投手が参加するようになれば、植田選手はお役御免でしょう。また、子どもたちを代表した中田クラブのキャプテン・打越くんが、さらに素晴らしいお礼の言葉を述べてくれました。阪神の選手たちも拍手喝采です。

選手とふれあい、バットを振ったり走ったり、ボールを投げた子どもたちは生き生きとした表情でした。きっといつまでも、この日のことは胸に残っていくでしょう。いつかプロ野球の世界をめざし、阪神タイガースに入るんだ!と思ってくれたら嬉しいですね。楽しみに待っています。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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