練習試合で竹安投手が6回無失点 カナフレックス・藤井選手は打撃を再開《4/18 阪神ファーム》

試合後のカナフレックス・藤井宏政選手。左耳、大丈夫そうですね。

阪神ファームは18日、社会人のカナフレックスを鳴尾浜に迎えて練習試合を行いました。カナフレックスは創部4年目、もとタイガースの藤井宏政選手は最初から所属しており、副キャプテンを務めています。鳴尾浜での練習試合は昨年の4月、9月に続いて3度目。えんじ色…いえ、ワインレッドのユニホームもおなじみですね。

昨年4月3日の試合では、足のケガが治りきっておらず代打で出た藤井選手。それでも二塁打を放ちましたね。その模様は、こちらからご覧いただけます。<原口が2戦連発、146キロデビューの望月、もと阪神・藤井は二塁打>

今回も、実は右ひじを痛めていて…でもDHでスタメンの予定だったんですよ。ところが始まってみると名前がなく、心配された方も多かったでしょう。7回の攻撃から出場しましたが、その事情については後ほど。しばしお待ちください。

《練習試合》 4月18日

阪神- カナフレックス (鳴尾浜)

カナ 000 000 000 = 0

阪神 000 100 00X = 1

◆バッテリー

【阪神】竹安-田面-石崎 / 小宮山-小豆畑(7回~)

【カナ】岩崎(6回)-大下(1回)-大西(1回) / 福田‐千葉(8回裏)

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]二:植田  (4-0-0 / 2-0 / 0 / 0)

2]三:森越  (1-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

〃打三:今成 (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

3]右:板山  (4-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

4]指左:陽川 (1-0-0 / 0-2 / 0 / 0)

5]左:キャン (2-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃走指:俊介 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

6]遊:大山  (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

7]一:西田  (2-0-1 / 0-1 / 0 / 1)

8]捕:小宮山 (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃捕:小豆畑 (1-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

9]中:緒方  (2-0-0 / 1-1 / 0 / 0)

◆投手(打-振-球/失点-自責) 最速キロ

竹安 6回 86球 (2-4-2 / 0-0) 147※

田面 2回 37球 (1-1-3 / 0-0) 141

石崎 1回 14球 (0-1-0 / 0-0) 150

試合経過

阪神の1点は西田選手の押し出し四球です。
阪神の1点は西田選手の押し出し四球です。

まず阪神の攻撃です。1回は三者凡退。2回は先頭の陽川が四球を選ぶも、キャンベルの遊ゴロ併殺打など3人で終了。3回も2死から緒方が四球で出ただけ。ようやく4回、先頭の森越と1死後に陽川が四球、キャンベルの左前打で満塁となります。大山は空振り三振で2死、続く西田がストレートの四球で押し出し。ただし5回と6回は三者凡退でした。

カナフレックス先発・岩崎は6回で5四球を与えながら1安打1失点。7回は2人目の大下から2死後に小豆畑が中前打しますが得点なし。8回は大西と千葉のバッテリーに代わり三者凡退です。

藤井選手、9回に回ってきた2打席目。
藤井選手、9回に回ってきた2打席目。
大きな当たりがレフト方向へ!
大きな当たりがレフト方向へ!
いったか?…残念。ファウルでした。
いったか?…残念。ファウルでした。

ついで投手陣。先発の竹安は1回、先頭に四球を与え、次は一ゴロでしたが、西田の二塁悪送球により無死一、三塁とピンチ。しかし中飛と、緒方の見事なバックホームで2死!さらに一塁走者の盗塁を小宮山が刺して、結局3人で終わっています。2回も4番・北條に右前打され先頭を出しますが、次の右飛で戻れず併殺。この回も3人で片づけました。

4回は2死から9番・武田に右前打を許しただけで無失点。4回も2死からの四球のみ。5回、6回は三者凡退で締め、竹安は6回2安打無失点です。7回からは田面と小豆畑のバッテリーになり、まず代打の藤井を初球で遊ゴロ(これがショート・大山の初守備)に仕留め、北條は三振と簡単に2死を取ったあと連続四死球を与えるも無失点。

8回は1死から武田に右前打、ここで小豆畑が二盗を阻止。続く1番を四球で出したものの、これまた小豆畑の好送球で盗塁を刺しています。9回は石崎が登板して三者凡退!藤井は粘りながら空振り三振でした。

竹安、最長の6回を2安打無失点

では試合後の談話をご紹介しましょう。まず掛布監督は竹安投手について「球の力がね。マウンドでの力強さ、もう少し躍動感とか、バッターに向かっていく強い気持ちが出れば。まだ結果を意識しているだろうけど。でもキャンプの頃に比べたら、全然違いますよ。次が大事。公式戦でどう使うかですね」と話しています。

竹安投手は6回で2安打4三振2四球、無失点という内容。6イニングはプロ最長?「はい。回数を投げられたのはよかったと思います。でも、きょうはブルペンで良くなくて、ゲームでもそんなに良くはなかった。その中で一応、ゼロに抑えられたことはよかったですけど、フォームは上半身に頼って投げていたし、狙ったところにいかないところもあって…」。反省しきりでした。

また「入りが悪くて、1回の先頭にフォアボールを出して一、三塁になってしまった。立ち上がりを改善しないといけないですね」とも。とはいえ球速147キロの真っすぐがあったし。これは自己最速?と聞いたら「いや、147キロはスピードガンがおかしかったんだと思います」とキッパリ否定されました(笑)。というわけで成績の最速部分に※印をつけています。でも140キロ超えた球はかなり多かったでしょう?「130キロ台もあるけど、ちょっとずつスピードも上がっていると思います」

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社会人時代からでも、久しぶりの6イニングだった竹安投手。疲れはあった?「そうですね。5回、6回くらいはちょっと張りが出てきて真っすぐが浮いたり。ボール、ボールになるのも多かったですね。まだまだ弱いなと感じました」。次は公式戦でクオリティースタートを期待しています!

「ありがたい機会」とショート・大山

続いて、“ショート・大山選手” と “レフト・キャンベル選手” の件です。大山選手のショートは実戦初で、掛布監督は「1軍の方から、守らせるようにと指示があったので。ショートは、足の動きとか考えると他のポジションでも生きるからね。でも主体はサード。これから練習試合とかで、やっていく可能席はある。キャンベルのレフトも同じ(1軍からの指示)」と説明しました。

大山選手は6番ショートでフル出場。守備機会は7回(代打・藤井選手)と、9回に遊ゴロがあり、この2回です。また盗塁阻止の場面も無難にこなしています。試合でショートを守るのはいつ以来?と聞かれた大山選手。「いや~いつですかねえ」と遠い目になったので、高校とか中学までさかのぼるかと思ったら「大学の時ですね」とのこと。

大山選手は最後までショートで出場しました。
大山選手は最後までショートで出場しました。

やっぱり難しいというか、きょうは守備機会は少なかったんですけど。その中でも配球によってポジションが変わるし、ランナーが出たときは牽制もあるし、大変なポジションだと思います。サードからショートに行くと距離感も違うので、(感覚は)だいぶ違います」という感想を述べました。

足の動きを生かせる、今後もあると掛布監督が話しています。「どうしてもサードだと足を使って捕ることが少なくなりますが、ショートは足も使うし。バッティングでも守備でも足を使うことは大切。この経験を生かさないと、と感じます。試合で守らせてもらえるのはありがたいし、出来るに越したことはないと思します」

そして最後に「シーズン中の公式戦でなかなかこういう機会を作ってもらえないので、1試合1試合というより1球1球を大事にしていきたいです」と気合を入れなおすドラフト1位ルーキーでした。

病院帰りでの代打出場!

試合終了時の河埜監督と掛布監督。
試合終了時の河埜監督と掛布監督。
ダウンが終わり、最後にベンチ前で整列したカナフレックス。
ダウンが終わり、最後にベンチ前で整列したカナフレックス。
「ありがとうございました!」と大きな声で挨拶し、全員で一礼!
「ありがとうございました!」と大きな声で挨拶し、全員で一礼!

次はカナフレックス側のコメントです。まず藤井宏政選手。約2週間前の試合中に右ヒジを痛めたそうで、その後は「都市対抗の1次予選後からバッティングをしていなかったんですよ。きょう、やっと打ちました」と言います。滋賀1次予選の決勝が4月10日だったので、1週間以上ですね。今もスローイングができないため守備は無理で、打つ時にもまだ少し痛みがあるみたいな話でした。

でもカナフレックスの河埜敬幸監督いわく「せっかく阪神戦だし、藤井を見に来られた方もあるだろうから」と、DHで起用。ところが、メンバー発表の時には名前がありません。もしかして練習中にまた痛みが増した?と心配になりますよねえ。試合後、河埜監督や梁川浩樹マネージャーの話で驚きの事実が判明。

守備はまだできないのでノックに参加していなかったんですけど、返球か何かのボールが藤井選手の側頭部を直撃したと言います。ちょうど別の方向を見ていたため避けられず、倒れ込んでしまったとか。当たった箇所が左耳だったこともあり、すぐに病院へ行き診察を受けたところ問題なし。よかったですよねえ!聞いてビックリしましたが、戻ってきて7回に代打出場したので大丈夫だったのでしょう。

「ここに当たりましたよ。耳ですね」と穏やかに話す藤井選手。穏やかすぎて驚きます。しばらくバッテイング練習もしていなかった

どうですが、9回の打席ではレフトポール近くに大きなファウルなど、もし右ヒジに問題がなければ…という打球もありました。早く治して、豪快なスイングを見せてほしいですね。

“藤井副主将” 推薦の2人

なおカナフレックスの、“投打”でいい仕事をした2選手にも話を聞いています。まだしゃべっている途中で藤井選手が「岩崎ですよ」と先発投手を呼び、その岩崎投手を取材している時に「これが武田」と、今度は武田選手を連れてきてくれました。つまり藤井選手推薦の2人です。

いい顔で笑ってくれた、先発の岩崎舜投手です。
いい顔で笑ってくれた、先発の岩崎舜投手です。

先発の岩崎舜投手は、鳴尾浜には何度か来ていて、大商大時代も投げたことがあるそうです。6回1安打1失点ながら「1安打ですけど5四球は…。フォアボールで出して、フォアボールで還しているのが良くないです。その1点で負けたので」と反省のコメントでした。コントロールに関して「去年はそんなにフォアボールも多くなかったけど、今季はちょっと多い。四球率が高いですね」とのこと。

阪神打線については、スタメンで4番・キャンベル選手というのを見た時に「え、外国人って!と思った」と笑います。彼も練習が必要だからね。意識したバッターはいますか?「全員ですけど、今成選手が怖かった」。でも結果は3球で空振り三振でした。最後はスライダーだったそうです。

2安打の武田勇樹選手。笑顔を要求してすみませんでした!
2安打の武田勇樹選手。笑顔を要求してすみませんでした!

次に武田勇樹選手。チーム3安打のうち2本が9番を打った武田選手だったんですね。3回が竹安投手のスライダー「手元で動くと聞いていて、センターから右方向へと思っていた」という通り、右前へ。8回は田面投手の真っすぐを、やはり右前へ打っています。「そういう課題を持ってやっているので、2本ともよかった」とニッコリ。

続けて「岩崎がしっかり投げてくれていたから。(8回は)盗塁を決められなかった。そこを課題にしていきたいですね。足もアピールしたい」と言います。このあとの公式戦でも打って、走って勝利に貢献してください。

秋の日本選手権に向けて

先日の記事<もと阪神・穴田真規選手にとって、初めての都市対抗1次予選敗退…>でもご紹介したように、藤井宏政選手のカナフレックスは創部1年目の2014年以来、3年ぶりに滋賀1次予選で敗退してしまいました。決勝の相手が野原祐也監督率いるOBC高島で、まさかの3安打完封負けです。

社会人野球において都市対抗は一大イベント、本気の大会ですから、気持ちを切り替えるのも大変だと思います。「まさか」の思いや「油断があったのか」という反省も含め、頭の中にはずっと残るはず。藤井選手に「悔しいよね」と言ったら

「悔しいというより、情けないです」

珍しく語気の強い返事でした。社会人4年目のチーム、副キャプテンとしての責任感でしょう。そんな藤井選手に河埜監督は「うちの打線は藤井がいないと厳しい」と信頼の言葉。そして「もっと感情をあらわにしていい。大きな声で、動きで、もっと自分を表に出してくれたら」とおっしゃいます。物静かな男ですからね。でも「情けない」のひとことは、背中でチームを引っ張るだけでない“気迫”を感じました。

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20日から『JABA長野大会』(カナフレックスは21日が初戦)、5月2日から『JABAベイブルース杯』と、秋の社会人野球日本選手権(京セラ)出場をかけた公式戦が続きます。長野大会はおそらくDHで出るであろう藤井選手。この2つの大会を勝ち抜いて、再び京セラドームで見られるのを楽しみにしています。