阪神タイガース 夢と希望に満ちた新入団選手発表会《12/7・その1》

ドラフト1位の高山選手と握手をしながら「背はどっちが高い?」と聞く金本監督。

大安吉日のきのう7日、大阪市内のホテルで行われた阪神タイガースの『新入団選手発表会』。金本監督にとっても初めてのことで、そのせいか取材陣も早くから大勢詰めかけていました。雛壇には四藤球団社長、金本監督、両サイドに3人づつの新入団選手。既に自身の背番号が入ったユニホームを着ての会見で、みんな前日の施設見学会より一層引き締まった晴れやかな表情でした。

まず四藤社長から「即戦力中心の構成になった。みんな落ち着いているし、監督の目指す強さやパワーという部分でも体格的にしっかりした選手が多い」という挨拶。金本監督は「みんな体格がいいなという印象です。まず体格は合格かな。プロに入った以上は横一線。1軍で全員がレギュラー、エースとなってくれることに期待している」と話したあと「決して焦ることはないが、逆の言い方をすれば“そんなに時間もありませんよ”という厳しい世界。心してやってほしい」とのゲキもありました。

最後は「希望に満ちている今の気持ちを忘れず、とにかく努力を続けること。そして勝ち抜いていくこと。僕は、選手、コーチ、フロントも含め家族だと思っているので、家族がゆえに厳しくもなるし、愛情も注いでいきたいなと思っています」という締め。怖いけど優しい、まさにお父さんの言葉ですね。

では選手6人のコメントをご紹介しましょう。記者会見での言葉は球団の公式サイトに詳しく出ていますので、かなり省力させていただきました。ここでは記者会見の部分と、その後に行われた囲み取材の部分を合わせて書いています。なお発表会のあとに開催されたファンクラブ会員限定『新人選手ファンミーティング』の様子は、次の記事までお待ちください。

1位・高山俊 背番号 9

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まず明治大学の高山俊外野手(22)は、背番号について「僕がこれまで甲子園でプレーする時、いつも9番をつけさせていただいていたので、そういう面においてはすごくありがたいと思いますし、嬉しいです」と話しました。ただ「よく背番号に負けないようにというけど、その背番号に追いつくというよりは、自分らしく一生懸命やって9番が僕の数字となれば嬉しいです。やっぱりバッティングが持ち味だと思っていますので、そこを全面にアピールしていきたい」と付け加えています。

目指すところは?「監督にこうなって欲しいという選手になることが、選手としての使命だと思っています。ドラフトの時に長距離砲を目指して欲しいと言っていただいたので、まずはそこを目指してやっていきたい。やっぱり理想像は金本監督のように長く一流選手としてやっていけること」。会見では自身の隣で話す金本監督の言葉を「ひと言ひと言かみしめながら聞いていた」そうです。

プロとして対戦したいピッチャーを聞かれると「本当に監督がここで打って欲しい時のピッチャーを、1打席でしっかり打てるように」と答えました。「どういうピッチャーからも結果を残さないといけないので、起用してもらったところで結果を出したい」と、名前は挙げていません。興味のあるピッチャーは?「1軍のピッチャーは一流の方なので、皆さんです」。トリプルスリーを期待するという声も上がっていますね。「数字面はやってみないとわからないので、そういうところを目指してやるというよりは本当に早くタイガースの一員として戦力になれるようにやりたいと思います」

プレッシャーはあるかとの問いに「かかるのはわかっているので、一生懸命やるだけ」。1年目での目標は「何度も言ってますが、選手は監督に使っていただいて、そこから結果を出せるかと思うので、まずはそういう選手に一日でも早くなれるように頑張りたいなと思います」。開幕スタメンへの思いについても「監督に使っていただく立場なので、全力でアピールはしますが、そういう面を見ていただいて」と、すべてにおいて冷静そのものという答えでした。

関西のイメージは「来るのは甲子園で試合をするときだったので、関西といえば甲子園という感じですね」と言い「ファンの方に支えていただきながら、一日も早く馴染めるように努力したい」と締めくくっています。劇的な?指名権獲得だったドラフトから、関西のみなならず阪神の期待は相当なものですので、よろしくお願いします!

2位・坂本誠志郎 背番号 12

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同じく明治大学から入団の坂本誠志郎捕手(22)は、背番号は12について聞かれ「大学時代4年生の時はキャプテンの番号(10番)だったんですが、それまではずっと12番をつけていました。そういう意味でも本当に光栄であり嬉しいこと。12番は坂本だとファンの方に早く馴染みを持っていただけるように、12番が似合う選手に一日も早くなれたらいいなと思います」と笑顔で答えました。

チーム内で球を受けてみたいのは?「どのピッチャーともコミュニケーションをとってやっていかないといけないと思っていますが、やっぱり同期入団の3人とは切磋琢磨しながらやっていきたい」。対戦したいピッチャーは?「ジャイアンツに1位で入った桜井だったり、ヤクルト1位の原樹理というのは仲もいいですし、同じ兵庫県出身の選手として、そして兵庫県にあるチームとして負けたくはないです」

巨人・桜井俊貴投手(立命館大) ヤクルト・原樹理投手(東洋大)の名前を挙げた坂本選手。「自分よりも2人が神宮で活躍していたので、地元に帰ってくるし違いを見せつけたい。2人とも連絡はよく取っています。お互い同じ世代のライバルとしてプロ野球を盛り上げたい。巨人とヤクルトに、チームとして1つでも多く勝つことですね」との意気込みでした。2人の攻略法は?「あると言っておいて、向こうに考えさせます」。なるほど。

また高校の1つ先輩であるヤクルト・山田哲人選手の攻略法は?「後ろから気が散るようなことを話しかけます。今のことじゃなく、高校の頃の話を」。囁き戦法?(笑)。対戦するなら?「甘いボールを1球で仕留めるから、ああいう結果が出ていると思う。だからボールゾーンをうまく意識させるように使いたい。塁に出したら走られるので『初球はど真ん中』と言っときます」。1軍でそういう場面を迎えたら、テレビ画面にかじりついて見なくちゃいけませんね。

ところで山田選手はどういう先輩?「可愛がってもらっています。いつ電話しても気さくに話していただいて。この前も『スタートラインやで』『早く一緒にやれるようアピールして』と言われました。心強いです。野球に関してはすごく真面目で、勉強もしっかりして。飾らない人で上からも後輩からも慕われる。プロの入ってからも変わらず、明るい人ですね」と大絶賛。今度、2億円プレーヤーになった感想も聞いておいてください!

地元・兵庫に帰ってきてタイガースのイメージは?「熱いです!ただ熱いだけじゃなくて厳しい声もあるし、愛されているなというのは感じます。厳しい声もウエルカムです!それを力に変えていけると思う。自分を奮い立たせていける」。ヤジの経験は?「さすがに六大学ではないですね。でもファンの声っていうのは一番評価していただいているという部分。大事にしたい」

阪神ファンだった?「どこというわけじゃないけど、少年野球の時は甲子園に試合を見に行っていましたし、テレビをつけたらタイガースの試合をやっていて、9時で終わったら悔しかった。もうちょっと見せて~と思って(笑)。自分も野球少年、プロ野球ファンとして、ああだこだ言いながら試合を見ていた。自分がそう言っていただくには1軍でプレーしてテレビに映らないとダメですからね」。皆さん、明るく厳しい声援をお願いします!

3位・竹安大知 背番号 42

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社会人・熊本ゴールデンラークスから入団の竹安大知投手(21)は背番号42になりました。「阪神では下柳さんが一番印象にあり、自分の目標とする長くやった選手というところで、いい番号をいただいたと思います。社会人時代に18番をつけていたんですが、前に18をつけていた香月(良仁)選手がロッテで42番をつけておられるので、何か縁のある背番号だなと。日本ではあまり好まれない数字かもしれませんが、海外ではそんなことない。38番か42番と言われて、迷わず42を選びました」

この日一番の大爆笑を誘ったのは竹安投手の次のコメント。

「自分の担当スカウトが田中秀太さんなんですけど『グローブは投げるもんじゃない。大切にしろ』と言われたので教えを守っていきたいと思います」

これについては後の囲み取材でも最初に聞かれました。「その場面をリアルタイムでは見ていませんが、珍プレー好プレーとかでやっていたので。きのうから(コメントに)入れようと思って練習していました。はい、鉄板です(笑)」。竹安投手、なかなかの腕前だわ!2007年10月1日の横浜戦(横浜)で『相次ぐ守乱にグラブを2度叩きつけた下柳投手』のシーン、かかわったのがショート田中秀太選手とセカンド関本賢太郎選手です。ちょうど2日前に放送された『中居正広の珍プレー好プレー大賞』で“大賞”を獲ったので、とてもタイムリーでした。

ところで竹安投手はキレたりしないのかな?「もともと小さい頃からイライラしなかったので、そういうことはないです」。なお会場にいた田中秀太スカウトは苦笑しっぱなしだったことを付け加えておきます。

甲子園の印象は?「今まではどちらかというと憧れの場所だったんですが、しっかりここで投げて勝たないといけないと思うと、早く投げたいという気持ちがあります」。目標は?「一歩ずつしっかり階段上がっていけるように、毎日努力を続けていくことが大切だと思う」。タイトルを狙う?「しっかりやってついてくるもの。とりあえず結果を残すことです」。初めて着たユニホームは「かっこいいと思いました」とニッコリ。自分で見ても似合ってる?「はい(笑)。これからもっと似合うようにならないと。身が引き締まります」。よく似合っていますよ。

4位・望月惇志 背番号 61

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横浜創学館の望月惇志投手(18)は、初めて着たユニホームに「伝統があるし嬉しいという気持ちの反面、責任感というのもすごく感じています」としっかりした口調で答えました。背番号61は「小さい頃にお世話になっていた方がずっと61番をつけていたので、何かの縁かなとも思います」。それはどういう方ですか?「ちょうどドラフト会議の1か月ほど前に亡くなってしまったんですが…ずっと野球を教えてくれた方だったので、その方からもらった背番号なのかというふうにも考えております」

あとで具体的に話してもらいました。「幼稚園から野球を始めた、そのチーム(東芹が谷ジュニアフェニックス)の鈴木コーチです。ゴロの捕り方、ボールの投げ方など基本的なことを一から教えてもらった。いつも“スーさん”って呼んでて、野球を教えてくれるおじいちゃんという感じ。その頃で、まだ50歳前くらいだったと思います。小学校を卒業してからチームに顔を出してなくて、最後に会ったのは中学を卒業した時です。61番に決まってOBに報告したら、スーさんの番号だという話になりました。子どもと一緒に楽しく野球をしてくれたという印象で、お世話になった方です」。プロで投げるところも、きっと見守っていてくださるでしょう。

ピッチャーとしての売りは?「高校時代ずっとストレートを磨いて練習してきたので、自分の今のセールスポイントはストレートです」。実は高校に入るまでは相次ぐ故障などもあって最速が130キロくらいしか出ず、目標はプロと言えなかったとか。でも高校で「投げ込みは全球ストレートというブルペン」を経て、最速148キロを計測するまでになりました。「3年の春にグンと伸びた。タテ回転の体の使い方と冬場のトレーニングが身についたと思います」。楽しみですね。

ピッチングスタイルを聞かれ「わかっていても当たらないストレートというか、手元で伸びるようなストレートで三振を奪いたいという気持ちはある」とのこと。対戦してみたいバッターは?「高校のOBで先輩でもある(西武の)秋山翔吾選手と対戦してみたいなと思っています」。入団した6人中で唯一の高校生、そのあたりの意識は?「高校生は1人ですけど、高校生らしく思い切ってプレーしていきたいです。しっかりケガしない体を作って、チームを支えていけるような選手に将来はなりたい」。頼もしい18歳です。

5位・青柳晃洋 背番号 50

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次は帝京大学の青柳晃洋投手(21)。背番号の話はのちほどご紹介します。まずセールスポイントを聞かれ「人と違う投げ方をしているので、そこから投げる真っすぐ、強気の攻めをみんなに見て欲しい」とキッパリ。対戦したい打者は「阪神に入ったら巨人に対してライバル意識がある。坂本さんだったり長野さんだったり素晴らしいバッターがいて、そういうところを抑えていかないと生き残っていけないので」と徹底しています。

加えて「右バッターに自信を持っていますし、勝負したい。その反面、左が苦手と言われるので克服しないと。外に逃げるスライダーも、右のインコースに投げる真っすぐも、それを売りにどんどん攻めていきたい」とのこと。

自身のフォームについて「小学校5年から野球を始め、6年からこの投げ方をしていて、野球をやっている中でこの投げ方が一番長いという自信があります。タイガースにいないし、チャンスがあると思うので頑張っていきたい」とこだわりを持っています。サイドスローなのかアンダースローなのかという点は「自分はサイドのつもりですが、チームメイトが“クォータースロー”って名前をつけてくれた」と言っていました。サイドとアンダーの間ってことですかね。

例えばマサカリ投法みたいなネーミングは?「すぐには思いつかないですけど(笑)、1人でも自分にあこがれて目標にしてくれる子どもがいたら嬉しいですね」。そして将来的に「ポジションは、先発か中継ぎか抑えになるかまだわからないんですけど、どこで投げてもそこのエースと呼ばれるようなピッチャーになりたい」という抱負。

背番号50番の感想を聞かれ「藤井さんのイメージが強いと思うんですけど、1日でも早く50番は青柳だと覚えてもらえるように頑張ります」と答え、藤井さん=オトコマエですよね?という振りに「見た目もそうですが内面的に感謝の気持ちを持っているとか、そういうのがオトコマエだと思います。それを藤井さんから受け継いでいきたい」と。とっても素晴らしい回答でした。

青柳投手にとって、オトコマエだったなという出来事は?「大学で初勝利を挙げた時、母親にウイニングボールをあげたことですかね。スタンドで見ていたので、声をかけて投げ入れました。今思えばオトコマエでしたねえ(笑)」。3歳上の兄・勇樹さんと晃洋投手の2人を女手ひとつで育てた母・利香さんへの感謝を込めた行動だったのでしょう。じゃあプロ初勝利のボールも?「はい、あげたいです!」。お母さん、楽しみにお待ちください。

6位・板山祐太郎 背番号 63

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亜細亜大学から入団した板山祐太郎外野手(21)は背番号63。「新庄選手が阪神に入った時、63をつけていました。3年間63番で、そのあと5番になって、メジャーにも行った一流選手。そういう意味でも、とてもいい番号をいただいたと思います」。新庄選手については「守備範囲の広さと肩の強さが印象にある」そうです。「ダイビングキャッチとか補殺とか。巨人戦で、センター前ヒットで仁志選手がホームを諦めた」というプレーも挙げてくれました。記憶に残っているんですね。

板山選手も恐れられる外野手になりたい?「野手としてバッティングが最初に言われるけど、走攻守3拍子揃った選手が目標。守や走も意識高く持っていきたいです」。いま自信があるのは?「肩、ですかね。でも自分でバランスがいいと思っているので、3拍子揃った選手になりたい」。そうそう、新庄選手といえばパフォーマンスも有名ですが「自分はシャイなので…ちょっと」と苦笑いでした。大丈夫、新庄選手も入団した頃はものすごくシャイで、なかなか上手にしゃべれないくらいだったから。

会見でも「自分は体が強く、大学で一度もケガをしませんでした。4年間しっかり体を鍛えてきたという自信もあります」と話しており、金本監督のように「勝負強い、長く活躍できる選手」が目標だと言います。先月末、現役選手に交じって参加した広島のトレーニングジム・アスリートでの“合宿”は「自分がいつもやっているメニューだったので、やり方の説明とか教えたりしていた」そうです。

他の選手たちに数値は勝っていたかと尋ねてみると、小さな声で「勝っていました」と答えたものの「自分はわかるけど他の人には初めてのメニューだったから、勝つのは当たり前で…」と注釈を入れましたが、でも数字が上回っていたのは事実ですもんね。そのアスリートで鉄人ボディーを作り上げた、憧れの人であり目標の金本監督。この日すぐそばで見た感想を最後に聞いてみたところ「体の厚みも、オーラもある」でした。

※同じ日に行われた『新人選手ファンミーティング』は、こちらからもご覧いただけます。<新入団選手発表会・その2 ファンミーティング編>