17日に開幕したウエスタン・リーグは、きのう22日で2カードを終了しました。阪神は鳴尾浜での中日3連戦で、きのう連敗を喫して通算成績が2勝2敗となっています。歳内投手が4回まで投げて4失点、田面投手が8回に3失点(自責1)。こちらは4本の2塁打などで3点を取ったものの、計6安打では逆転できずじまいです。

でもここまで公式戦はノーヒットで、早く打てるようにとみんなが祈っていた“末っ子”植田選手と、“1つ上の子”横田選手に1本ずつ出ました。横田選手は今季公式戦チーム初の盗塁も決めています。それと原口選手が5回に代打出場。昨年11月の秋季キャンプ練習試合以来の実戦に復帰しました。

試合後、古屋監督は「横田と植田に“初日”が出たし(連敗は)切り替えていきましょう」と言い、また5回と9回に二塁打2本と気を吐いた中谷選手に「去年は1本で終わっていたけど、もう1本打った。進歩しつつある。最後の打席は次の試合につながるから大事だと言ってあるからね」と期待の言葉です。

《ウエスタン公式戦》3月22日

阪神-中日 3回戦 (鳴尾浜)

中日 011 200 030 = 7

阪神 000 010 020 = 3 

◆バッテリー

【阪神】●歳内(1敗)-藤原-二神-田面-小嶋 / 小豆畑-小宮山(6回~)

【中日】○伊藤(1勝)(7回)-川崎(2/3回)-浜田智(1/3回)-山内(1回) / 桂

◆三塁打 遠藤 

◆二塁打 (神)中谷2、岡崎、小宮山 (中)藤澤、遠藤

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率

1]中:横田  (4-1-0 / 0-0 / 1 / 0) .059

2]遊:植田  (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0) .077

3]二:西田  (3-0-0 / 0-1 / 0 / 1) .429

4]右:伊藤隼 (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .176

5]指:狩野  (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .231

6]一:中谷  (4-2-0 / 1-0 / 0 / 0) .417

7]三:岡崎  (4-1-1 / 1-0 / 0 / 0) .231

8]左:一二三 (3-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .111

9]捕:小豆畑 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000

〃打:原口  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000

〃捕:小宮山 (1-1-1 / 0-0 / 0 / 0) .500

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率)最速キロ

歳内 4回 72球 (6-3-3 / 4-4 / 9.00) 138

藤原 1回 24球 (1-1-1 / 0-0 / 0.00) 134

二神 2回 27球 (0-1-0 / 0-0 / 0.00) 140

田面 1回 27球 (3-0-2 / 3-1 / 4.50) ―

小嶋 1回 14球 (0-1-1 / 0-0 / 0.00) 140

今季ワーストの10安打7失点

歳内投手は3月7日の教育リーグ・オリックス戦以来の先発。
歳内投手は3月7日の教育リーグ・オリックス戦以来の先発。

歳内は1回、2三振などで三者凡退の立ち上がり。ところが2回は先頭の古本の四球、和田に左前打、野本は遊ゴロ併殺でしたが、杉山の四球で2死一、三塁として8番・藤澤に右中間二塁打。3回は先頭の遠藤に右翼線二塁打され、続く溝脇がバント。打球はピッチャーとサードの間あたりに転がって誰も捕りに行けず…植田が拾ったものの二塁は無人。記録はショート内野安打、二塁へ行ったのはショートの野選です。これで無死二、三塁となり、1死後に古本の右犠飛で2点目。4回は2死を取ってから藤沢に四球を与え、桂の左前打に続く遠藤の左越え三塁打で2人を還しました。

5回に登板した藤原は松井佑に中前打、古本にストレートの四球で無死一、二塁としますが、和田を左飛、野本は空振り三振、杉山を三ゴロと後続を断って無失点。「打ち取ったのはすべてカットボール。打たれたのだけ真っすぐ」というのが本人のコメントです。

無死一、二塁で迎えた和田選手を左飛に打ち取った藤原投手。
無死一、二塁で迎えた和田選手を左飛に打ち取った藤原投手。

打線は1回に植田が公式戦プロ初ヒットとなる左前打、そして3回に横田が今季公式戦初ヒットとなる中前打と今季公式戦チーム初の盗塁!ようやく出たこの2人のヒットはスタンドを大いに沸かせましたが、それ以外は誰ひとり出塁すらできずに4回を終了。ようやく5回、先頭の中谷が左越え二塁打を放ち岡崎の左中間二塁打で生還。1点を返しました。そして1死後、小豆畑のところで原口が代打で今季公式戦初出場。でも残念ながら三邪飛です。中日の先発・伊藤の前に6回と7回はまた三者凡退。

2イニングを投げ無安打、6人で片づけた二神投手。
2イニングを投げ無安打、6人で片づけた二神投手。

こちらも二神が6回2死からセカンド西田の捕球エラーで出した遠藤を、自身の牽制で刺して3人で片づけ、7回は内野ゴロ3つで三者凡退と完璧なピッチングを披露しています。ついで8回は田面が登板。ここまで練習試合や教育リーグ、公式戦合わせて7試合すべて無失点だったのに、この日は先頭の和田から3連打でまず1点。なおも無死一、三塁、藤澤の遊ゴロで三塁走者を狭殺。1死一、三塁に変わり、桂への1球目を小宮山が後逸(記録は捕逸)して2点目。桂は四球で、次の遠藤への2球目が今度は高く外れ、手を伸ばした小宮山のグラブに当たって後ろへ。この回2つ目の捕逸で3点目。

7対1とリードを広げられた直後の8回裏、中日・2人目の川崎から一二三が四球を選び、続く小宮山の左中間二塁打で一塁から生還!ナイスランでした。横田と植田があっさり倒れ、でも植田の二ゴロで小宮山は三塁へ。ここで交代した浜田智から西田は四球を選んで一、三塁。続く伊藤隼への初球が暴投となって小宮山がホームイン。この回、1安打で2点を返しています。

9回は小嶋投手が、死球を与えながらも三振ゲッツー!3人で締めました。
9回は小嶋投手が、死球を与えながらも三振ゲッツー!3人で締めました。

9回は小嶋が、先頭に死球を与えながらも代打の近藤(もと中日投手・近藤真一さんの息子)を二飛に、工藤は空振り三振に切って取り3人で終了。その裏は山内に対して1死から中谷が左翼線二塁打を放ったものの後が続かず、そのまま試合が終わりました。

歳内、真っすぐさえ戻ればOK

今季最長の4イニングを投げた歳内投手。
今季最長の4イニングを投げた歳内投手。

真っすぐの球威など、まだ本調子ではない?と聞かれた歳内投手は「そうですね。でも、そこさえ乗り切れば変化球はいい感覚で投げられているので。ほんと、そこだけですね」と答えました。変化球の中でも、緩いカーブが効いていたかも。「はい。でも真っすぐがまだいっていないから、真っすぐがいけばもっと有効に投げられるなと思います」。肩のコンディショニングは継続中で「それ以外、状態は悪くないので焦らずにやっていきたい」とのこと。

じゃあ真っすぐだけですね?「そうです。それさえ戻ってくれば」。ところでスライダーは投げていない?「去年からもう投げてないですね。こうなってしまって他のボールに悪影響を及ぼすので」と、右肩が下がる仕草をしました。そのせいで腕が横降りになってしまうんですかね。

久保投手コーチは歳内投手の、今季最長イニングだった4回を解説。「ちょっと油断したかな。せっかく4イニング目に乗ったとこ、調子もよくなってポンポンと2アウトを取った時に、あのポーンと抜けたカーブ(藤沢への初球)。あの1球のカーブでタイミングが変わってしまった。2アウト取って少しホッとしたところでね。いい緊張でいいリズムっていうのがちょっと切れてしまって、戻そうとして最後に力を入れたらフォアボール…。次はセットになって、嫌な感じのままヒット」

では、どう対処すればいいか?ということで「ああいうカーブを“出したがる”、そのクセを知っておかないとね。自分が陥るクセを自分自身で把握しておく。でないと4イニング目の2アウトからのフォアボールは危ないよ。きょうは4回までの予定だったが、そうでない場合に代えられる可能性もある」と久保コーチ。それは歳内投手が、今季1軍で投げ続けていくための提案です。

また久保コーチから二神投手にも1つ提案がありました。まず「メチャクチャいいのになあ~」と絶賛しつつ苦笑い。1軍でなぜこれができないか?ということでしょう。「1軍のキャッチャーに自分をわかってもらうため、得意なボールや配球をしっかり伝えないとダメですよ。ファームはみんなわかってくれているけど、1軍では自ら伝えないと。自分の身は自分で守れるようにね。成功するために、自分のために。短いイニングの間でしっかり自分を出しなさいよ、ということ」

原口の今季初打席は好守に阻まれる

3月中の復帰がかなって何より、原口選手。バットを掲げて今季初打席に向かいます。
3月中の復帰がかなって何より、原口選手。バットを掲げて今季初打席に向かいます。

右肩痛から復帰して、5回に代打で今季初出場した原口選手。1球見送って2球目を打ち、三塁方向へのファウルフライでした。かなり流れたので捕れないと思ったら、サード藤澤選手がフェンスにぶつかりながらキャッチ。どこか痛めたような感じだったんですがプレーは続行でしたね。そんなに無理して捕らなくてもよかったのにね~と言ったら「そうそう、ケガには気をつけないとね」と穏やかに微笑む原口選手。

試合に出たこと、打席に立ったことには「何もないですよ。いい方向にいくよう頑張ります!」とだけ答えています。21日も延長10回があれば出る予定だった?「はい。準備していました」。そう言って、この日も室内練習場で打ち込み。それから右ひざ手術から復帰間近の緒方選手も「いけますよ~いつでも。準備OKですよ!」と猛アピール。25日、26日の育成試合が楽しみですね。

28打席ぶりのヒット、横田

公式戦今季初安打も「2本打ちたかった」と不満な横田選手。でもいい笑顔でしょう?
公式戦今季初安打も「2本打ちたかった」と不満な横田選手。でもいい笑顔でしょう?

今季公式戦4試合目、16打席目で初ヒットが出た横田選手。開幕前の教育リーグを合わせると、3月8日のオリックス戦(鳴尾浜)で3回にホームランを打って以来6試合、28打席ぶりのヒットでした。でも不満顔です。「まあ出ないよりはいいですけど…。2本くらい打ちたかった」。なるほど、そういうことですか。「ここからまた打ちますよ。次はどこですか?由宇?頑張ってきます!」

盗塁も決まりましたね。送球が大きく逸れたのもあるけど。「セーフはセーフですよ~。サインが出たので特に何もなく走りました」とクールな横田選手。掛布DCには「これからどんどん打てるから。焦るなよ」と言われたとか。そうそう、仲良くノーヒットだった植田選手が先に打ったことに関しては「自分もきょう打てる予感があったから」と、まったく気にしていなかったそうです。

植田「気持ちが楽になりました」

一方、公式戦に入ってからピタッと打たなくなった植田選手は、4試合目で13打席目の初ヒットでした。押し出し死球で打点を先に挙げていますね。1回に出た左前打は「真っすぐでした。うまく抜けてくれましたね。当たりはそんなによくなかったけど」とのことです。公式戦で1本出て「嬉しいですね。気持ちが楽になりました」と言いながらも、やはり「もう1本打ちたかった」と。なおこの時、盗塁はサインが出てなかったとか。「次です!」と張り切っています。

この日は母・美奈子さんをはじめ地元の方々、小学校のころ一緒に野球をしていたチームメイトや中学校の同級生など総勢15人くらいの応援団がスタンドで観戦。といっても来られたのは皆さん別々だったそうですけど。そろそろ初ヒットが出るかなとは思っていましたが、お母さんの前でキッチリ、しかも1打席目で打つとは!「いや、違いますよ。たまたまですよ」と、予想通り否定する植田選手でした。

1回に左前打を放ち、一塁上で藤本コーチ(右)から祝福される?植田選手(中)。
1回に左前打を放ち、一塁上で藤本コーチ(右)から祝福される?植田選手(中)。

ちなみに試合後、感想を尋ねたら「あ、まだヒット打ってなかったんですか?サヨナラヒットは感動したんですけど」とお母さん。まあ練習試合や教育リーグでは何本も打っていますしね。とはいえ、そのサヨナラヒットも、私のこの記事でご覧になっただけで、試合どころか「野球をしている海を見たのはプロに入って初めて」だったそうです。新人合同自主トレはちょうど室内でやっている時、2月の安芸キャンプはちょうど足首を捻挫して2試合欠場した時。なんて不運なんでしょう。

久しぶりに見る息子の姿に、お母さんは「大きくなったかも。下半身はわからないけど、胸板がちょっと厚くなった気がします」とおっしゃいました。そして「初観戦で初ヒットが見られてよかったです。守備は…小学校、中学校と同じ気持ちで(笑)。トンネルせーへんかな、ってドキドキしています」と。いえいえ落ち着いたものですよ、お母さん。また近いうちにぜひ見にいらしてください。