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タイガース・安芸キャンプの休日練習 掛布DCも合流

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
宿舎に到着してすぐの掛布DC。これからの安芸キャンプが一段と明るくなりそうです。

きのう10日は安芸キャンプ2度目の休日。かなり疲労も溜まり、体中あちこち張っている状態だと思われますが、今キャンプ初の実戦前日ということもあって多くの選手が安芸ドームを訪れました。私が行った10時25分頃にちょうど新井選手が到着。その前に森越選手、鶴投手、一二三選手と横田選手が来ていてトレーニング中でした。

その後は10時35分くらいに小豆畑選手、数分後に原口選手、10時50分に伊藤和投手と田面投手が顔を見せています。伊藤和&田面ペアとともに来たのか別なのか定かではないのですが、岩崎投手も一緒に引き揚げていきました。以上の選手が帰り、誰もいなくなってから約1時間。もう終わりかなと思いながら待っていると、午後1時15分にやってきたのが守屋投手と植田選手です。

そして帰りに、これまた「トラヴィスが中にいるので、一緒に帰ります」と守屋投手に聞き、トラヴィス投手も来ていたと知った次第。夕方4時まで見ていて、おそらくこの13人で終了だったと思われます。でもウエートルームへ直接入ってしまって気づかなかった選手がいるかも…。名前が抜けていたらすみません。

慎太&慎太郎は打撃練習

休日の安芸ドーム。互いにトスしあってティー打撃をする一二三選手(左)と横田選手。
休日の安芸ドーム。互いにトスしあってティー打撃をする一二三選手(左)と横田選手。

一二三選手と横田選手は前日「打ちにきますよ」と言っていた通り、交互にトスしてティーバッティング、そのあとマシンで打ちこみ、12時くらいまで汗を流していました。片づけが終わると新井選手に誘われて一緒に食事へ。その前に翌日の試合について聞くと、一二三選手は「打順?聞いてないですけど、ファーストですよ。ファースト。頑張りまーす!」と短くコメント。

横田選手は「もちろん、ちょっとはいいところ見せたいです。掛布さんの前で。シートバッティングでまだ打ってないけど、ここから打てればと思います。まずヒット。結果がほしいので。塁にも出て、走れたらいい。夜もスイングなどがあると思うので、いろいろ教えてもらいたい」と話していました。

古屋監督の「第1クールに比べて第2クールは下半身がへばっていた」という言葉を伝えたら「そんなことはない。いや、まあ。ちょっと打球が飛んでないですけど、大丈夫です。これから打ちます。ぶり返します!!」…横田くん、風邪じゃないんだから“ぶり返し”ては困るでしょう。「巻き返す」もしくは「盛り返す」ってことですよね?でも「ぶり返すぞ~」というのも、何だか力強くていいなあ。おっと、横田ワールドに染まってきたかも。

きょう先発予定の鶴投手は「頑張ります」、登板予定の伊藤和投手は「抑えます」と、ひとことずつのコメントです。

同級生のアズ&モリコ

安芸ドームでダッシュをする森越選手。右ひざも回復してきています。
安芸ドームでダッシュをする森越選手。右ひざも回復してきています。

スタメンマスク予定の小豆畑選手は「いいことも悪いことも起きると思うけど、ちゃんと次につながるようなゲームをしたい」と、初戦への抱負を語っています。すると森越選手が「4打数4安打5打点、最低でも!って言ってた」と突っ込んできて、小豆畑選手は「お前、関西のマスコミの怖さを知らんやろ~」と切り替えしました。同い年なんですね。「同級生です。高校でも大学でも試合した。うまかった!こういうやつがプロに行くんやろなって思っていましたよ」と小豆畑選手。

森越選手は「ドラゴンズのファームは社会人の大会に出るんですよ。西濃運輸に僕の高校の先輩がいて『いいキャッチャーがいる』って聞いてた。肩が強いし、は~ん、ええキャッチャーや~と思いましたね」。お互いに相手がいるところで聞いたもんで、ちょっと照れていたみたいですが、双方とも「まさかプロで同じチームになるとは…」と不思議な縁を感じています。揃って1軍でプレーして、東海地区の皆さんにも喜んでもらいましょう。

なお6日の練習中に右ひざを痛めて別メニューでの練習だった森越選手ですが、きのうは室内ながらダッシュを繰り返したりと精力的に動きました。本人は「試合も出ますよ!休んでいるわけにはいかない」と言っていますが、山下トレーナーによれば「11日の試合はまだですかね」とのこと。次の14日、15日はいけるかもしれません。くれぐれも焦らないように。

「プロの打球を感じたい」植田

キャッチボールをする植田選手。きょうの試合はおばあちゃんが見に来られます。
キャッチボールをする植田選手。きょうの試合はおばあちゃんが見に来られます。

午後にやってきた守屋投手と植田選手のルーキーコンビは、一緒にキャッチボールをしたあとノックと捕球を交代しながら守備練習。翌日の試合に向け、植田選手は「とりあえず1本…打てるように頑張ります」と遠慮がちに言いました。いけそうな感じがする?と聞いたら「いけないです」と、横田先輩みたいな答えですけど(笑)

シートバッティングでヒットはあったものの「打てそうな気はそんなにしてないですねえ」としみじみ。「やりたいこと?走りたいです。ヒットじゃなくても、フォアボールか何かで出たら、とにかく走る」。そしてなぜか「走る」ともう一度。守備は?「やってみないとわからないですね。プロの試合での打球は初めてなので、エラーするかもしれない」。でもワクワクする気持ちは当然あるでしょう。「試合の雰囲気と、プロの打球を感じること」と植田選手。その感想も楽しみにしています。

守屋投手は14日の練習試合で“プロ初登板”となりそうです。
守屋投手は14日の練習試合で“プロ初登板”となりそうです。

なお守屋投手は14日の練習試合(ハンファ・イーグルス戦)で初登板の見込み。バレンタインデーですが、奥さんは?「来ないですねえ。チョコレートもないと思いますよ」と淡々とした返事でした。ちなみに8日が22歳のバースデーだった松田投手へのプレゼントは目のケアをする器具で、同級生の横山投手、トラヴィス投手と3人で買いに行ったそうです。ケーズデンキ安芸店へ。一気に同い年が増えて、楽しくもあり、負けられない思いもありってところでしょう。

掛布DC サバイバル予告

きのう夕方に安芸入りした掛布DC。沖縄に続いて、きょう11日から安芸キャンプで熱血指導を行います。宿舎に到着後すぐに話を伺いました。11日から実戦が始まりますね。「1軍もあした試合で、これからいよいよ若手の本当の意味でのサバイバル、戦いが始まると思う。2軍にいて2月28日と3月1日のプレシーズンマッチに残る子もいるでしょうし、1軍にいる選手もそのあたりはシビア。若手にとってシビアな時期がきたかな」

その若手たちの奮起が期待される今季に「和田監督が『スタミナ』とよく言っているけど、若手の力がなければ(チームが)1年間たたかうスタミナは出てこないから。2月で終わりじゃない。4月から日本シリーズまでが本当の勝負」と気合を入れます。また関本選手や新井選手について「関本は去年もいい形で結果を出している。こっちには若手やベテランを問わず、いい形でシーズンを迎え、その中で1試合でも結果が出るような準備をしなくちゃ。良太は結果というよりは、ゲームに出て体がどう動くかというところだろう」と話しました。

さらに「沖縄へ行っていても、横田がいいよ!って評価は聞こえてきたよ。ゲームでいい結果が出るに越したことはないけど、悪い結果もあるから修正がきくわけで。いい結果を残して3月のオープン戦に帯同できるようになればいいと思う。まあ故障もあったので、あんまり無理はね。確認しながら古屋監督もやっていたと思う。1年は長いからね」と掛布DC。

ティー打撃を終えボール集め。このあとマシンを打つ横田選手(左)と一二三選手。
ティー打撃を終えボール集め。このあとマシンを打つ横田選手(左)と一二三選手。

古屋監督が「また掛布の明るさで、褒めて伸ばす指導でね。一二三や横田にはハッパをかけてほしい。沖縄では江越や中谷がいいみたいだし。そういう効果に期待している」と言っていました。横田選手らも張り切っています。ことしは沖縄と安芸で同じ日に練習試合があるのは、きょう11日だけ。安芸の力をしっかり見せつけましょう!

「江越はヤバイ!エグい!」らしい

11日の練習試合のスタメンを書いておきます。といっても安芸の西武戦は発表されていませんので、沖縄で行われる日本ハム戦です。

1(中)江越、2(指)大和、3(二)上本、4(左)伊藤隼、5(捕)梅野、6(三)陽川、7(右)中谷、8(一)西田、9(遊)北條、(投)金田

小虎ファンにとっては垂涎もののオーダーですねえ!安芸タイガースも負けていられません。

最後に、9日のシート打撃で江越選手が島本投手からホームランを打った件。島本投手が自己最速の148キロを出したらしいと一二三選手に言ったら「アイツいいですねえ」。それを江越選手が打ったらしいと続けたら「江越、ヤバイっすよねえ!」と一二三選手。あとで島本投手に聞いてみたところ「148キロはたぶん打球ですね」とのこと。あ、そうでしたか。そして島本投手も「江越、エグいっすよ!」と。江越選手と横田選手、きょうはともに1番です。どっちの打球がエグいか、皆さんもチェックしてください。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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