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沖縄キャンプに賭ける、それぞれの思い

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

きょうも、23日に発表された沖縄キャンプ参加選手の談話をご紹介します。それにしてもキャンプのメンバーが出た途端、何だか春がグッと近づいたような陽気になりましたね。近畿地方は、キャンプやオープン戦どころか公式戦が開幕する頃の気温だとか。ただし、このまま暖かくなるかと思いきや雨のあとは一段と寒い日曜日だそうです。体調管理をしっかりなさってください。

では、白仁田投手と中谷選手、ルーキーの梅野選手(3人とも福岡出身!)と山本投手のコメントです。

目指せ、開幕ローテ!

白仁田投手(7年目)

入団2年目、5年目についで3度目の沖縄スタートです。昨年は途中で沖縄に呼ばれたんでしたね。ことしは「去年やってきたことをパワーアップさせてやっています。しっかり確認したい。結果を残して、最初からどんどんいけるように」と抱負を語っています。さらに「秋季キャンプはあまりよくなかったので、春はしっかりスタートを切って開幕ローテに入りたい。秋からそれを目標としてきました」という意気込みも。こんなふうに明言するのは珍しいかもしれません。

やはり昨シーズン、ファームで見せた抜群の安定感と、もちろん1軍初勝利が自信になっているのでしょうね。「ファームで投げていて、思い通りに投げたら結果がついてくることがわかった。まず開幕1軍に入れるように頑張ります」。あのピッチングに精神力が加われば、もう鬼に金棒の白仁田投手。それを今季は1軍で披露してください!

「自分に集中してやります」

中谷外野手(4年目)

2年ぶり2度目の沖縄キャンプ参加。「秋からやってきたことを続けてやるだけ。一日一日を大事に過ごして充実させたい。どういうペースかもわかっているので、自信を持ってやっていける。それでも集中してやります」。掛布GM付育成&打撃コーディネーターについて「変わるきっかけを与えてくれた方なので、いっぱい教えてもらった分を出したいです。打席に中で考え込むことがなくなりました。シンプルに余裕を持ってやります」と恩返しを誓いました。

また「大きい当たりを打たないといけないんですが、それはヒットの延長線と思って、鋭い打球で外野の間を抜いていきたい」とも言っています。昨年のホームランは、奇しくもウエスタン・リーグの開幕戦と最終戦で打った2本だけでしたが、その気持ちでいけば量産できるかも。それから梅野選手は福岡工大城東高校の1つ先輩で「一緒に自主トレして、頑張ろうと言い合いました。でも先輩ばかりは見ていられないので、自分に集中してやる」のだそうです。

聞いて、見て、先輩から学ぶ

ドラフト4位・梅野捕手

沖縄キャンプに選ばれ「すごく嬉しいこと。新人らしく一番元気を出していきたい」と顔を輝かせていました。「若いのもありますが、キャッチャーと言うポジションは目立って引っ張っていかないといけない立場なので、チームになじむためにも」と、まずは元気の良さでアピールする予定。そして「1か月間きっちりケガなくやれるように。自分の体が商売道具だから管理をしっかりしていきたい」と。これも大事なことですね。

どんなピッチャーの球を受けてみたい?「右では球の速い藤浪、左では能見さんや榎田さん。年上の方が多いし、コミュニケーションを取りながら経験談を聞いて勉強できれば」。先輩キャッチャーから吸収したいことは?「プロですごい経験をされている方々なので、キャッチャーとして聞くことはたくさんある。リードや技術的な面も」。その先輩方もライバルですね。「自分も上がっていかなくてはいけない立場ですし、聞けるところは聞いて、それ以外は見て学んで取り入れていきたいと思います」。もうひとつ「フリーバッティングが始まれば、飛ばす能力もアピールしたい」と決意を新たにしていました。

誰が相手であろうとインコース

ドラフト5位・山本投手

選ばれた感想は「どちらでもやることは変わらないんですが(沖縄に)連れていってもらったらアピールする機会が増えると思うので、それを生かしていきたいです」とのこと。入寮してすぐ、右ひざ外側の違和感で少し出遅れた新人合同自主トレも「焦りがまったくなかったと言ったら嘘になりますけど、まだ焦る時期ではないと周りに言われたから。それを聞いてやったので、今100パーセントの力が出せていると思います」と振り返りました。沖縄へ行くことについて「不安?ないです。上でやりたい気持ちはあるので、楽しみのほうが大きい」と言います。

アピールしてこなくちゃいけませんね。「コントロールが売りなので、右打者にも左打者にも、アウトコースとインコースを使い分けて。特に左には絶対打たれないというところを」。マウンド度胸の良さも魅力のルーキーですが、紅白戦などでも内角をついていきますか?「そこに投げないと自分は生き残れないので、先輩後輩の関係なく!それを逃げていたら、シーズンに入っても使えなくなってしまう」。たとえ相手が福留選手や鳥谷選手でも攻めていく。度胸満点の頼もしい左腕です。

沖縄組はキャンプイン前に合同で自主トレを行うため、まもなく出発です。2回に分けてコメントを紹介した選手たちがケガなく完走してくれるよう、また安芸スタートとなった小虎にもチャンスがあることを祈ります。ただキャンプ見学を予定されているファンの方は、お目当ての選手が急に入れ替わったら大変かもしれませんけど…。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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