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沖縄から飛び出せ、小虎たち!タイガース春季キャンプのメンバー発表

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

23日、鳴尾浜で合同コーチ会議が行われ、正午には沖縄キャンプの参加メンバー39人が発表されました。新人ではドラフト1位の岩貞投手が残念ながら入らず、4位の梅野捕手と5位の山本投手が選ばれています。このルーキー2人のコメントは次回ご紹介します。ところで大和選手はついに外野手登録になるのですね。ちょっと寂しい気がしたのは…私だけでしょうか。

春季キャンプ沖縄組メンバー

【投手】 17人

榎田、能見、藤浪、筒井、岩田、□呉、☆歳内、秋山、福原、鶴、★山本、☆金田、メッセンジャー、松田、岩本、※白仁田、二神

【捕手】 6人

小宮山、□鶴岡、★梅野、清水、※今成、藤井

【内野手】 8人

鳥谷、上本、□ゴメス、西岡、新井、新井良、☆西田、森田

【外野手】 8人

柴田、大和、福留、マートン、伊藤隼、※中谷、☆緒方、俊介

(★新人、☆沖縄組初招集、□新加入、※白仁田は2年ぶり3度目の沖縄、今成は移籍後初、中谷は2年ぶり2度目)

最近の1軍キャンプ参加人数は、2007年41人、2008年40人、2009年39人、2010年39人、2011年42人、2012年44人、2013年41人となっています。

和田監督「例年より若手を多めに」

メンバー発表後の和田監督の談話からお伝えします。「秋季キャンプで若い選手が成長してくれて、もっと見たいという選手がいたこともあり今回は例年より若手が少し多いかな。ルーキーは、獲得した時点で1軍に近いと判断していた。自主トレを見ながらコーチの意見も含めて、いけると判断したもの。岩貞も本来なら近くに置いておきたいし、能見という良い手本がいるんだけど…休んだ期間が長かったからね。まだ決して焦ることはないので、じっくりやってくれればいい」

今後の方針について「若い選手は練習しながら実戦もやらないと伸びていかないので、キャンプやオープン戦前半は中心に使っていきたい」と和田監督。希望は「過去2年やったが、長いシーズンで何かあった時にカバーする選手がいつも同じではなくて、若い選手というかフレッシュな勢いを持ってきてくれる選手が欲しい」とのことです。“鳴尾浜応援団”としても、それは望むところ。「呼ばれるのはいつも同じ選手だなあ」が私たちの口癖で、昨年みたいに緒方選手や西田選手らの招集にはワクワクしましたからね。

初の沖縄組、4選手の意気込み

歳内投手(3年目)

「今はブルペンでいい感じです。沖縄みたいに暖かいところで投げると、もう少し上がってくると思います」。台湾のウインターリーグでは先発として投げましたが「先発でも中継ぎでもやることは一緒なので」と話していました。「もう全力で投げられるようになってきているし、体を作っていく部分もあるんですけど、オフが明けてその段階は終わりです」とのこと。キャンプでは技術アップに集中ですね。具体的には「フォーク以外のボール、カーブやシュートをアピールしたいです。いいボールと悪いボールがはっきりしているので、いいボールの確率を高くしたい」と言います。

西田内野手(3年目)

第一声は「高知でも沖縄でも自分のやることは一緒。とにかく目立ってアピールできたらいいな」でした。どんな風にアピールをするかを聞かれ、しばらく考えたあとの「とにかく…目立つこと!」に一同爆笑。「いつでも“コイツおるな”っていうように」。なるほど、存在感を出すという意味なのでしょう。「バッティングでも守備でも、全部目立っていきたいと思います」。キャンプでは先輩と話を?「守備がまだ課題で、バッティングもそうだけど一番は守備。近くでレギュラーの人の守備が見られるのは大きい。自分から進んで何でも聞ける機会だと思うので、邪魔にならない程度に。すきを見て(笑い)」。また鳥谷選手には「ゴールデングラブも取っている方なので、いろいろ聞けることは多い。こういう時にはどう守るか、という細かいことを聞いていきたい」そうです。

緒方外野手(2年目)

「すごいチャンス!初日から出し惜しみなく、自分の持ち味を全面的に出してアピールしていきたい。足が売りなので、塁に出れば積極的に盗塁し、なおかつ成功率も高いってところを見せたいです!」と意欲満々。一緒に練習する先輩からは「吸収することばっかりだと思います。福留さん、大和さんなど、うまい方が多いので見て学びたい。福留さんには積極的にアドバイスを聞きにいきたいです」と言っていました。すぐに始まる実戦では「積極性のある選手というとこをアピールしたい。初球から振っていって、出たら初球から走っていくのを見せられたらいいなと思う」と具体的な方針も。ちなみに「プライベートを含めても初めての沖縄」だそうです。取材後に、よかったねと声をかけたら「はい、でもここからです!」と表情を引き締めました。

金田投手(2年目)

まず記者陣の取材で「選ばれてよかったです。フェニックスリーグからいい感じだったので春のスタートにつながったのかなと。真っすぐのスピードと(質の)良さをアピールしたい。秋からの調子の良さをキャンプで出せたら」とコメント。練習後の立ち話では「いやー行けると思っていませんでした。よかった」と笑顔でした。ケガして安芸に来たりしないように。「はい。あ、力不足で帰れって言われないように頑張ります」。鳴尾浜や安芸のブルペンより、もっとすごい先輩たちとも一緒に投げるんだよと言ったら「ほんとですか…圧倒されたらどうしよう」と。でも既に1軍の、しかも試合中のブルペンを経験したんですから問題ありませんね。

次回はルーキーの梅野選手と山本投手、それから白仁田投手や中谷選手などのコメントをご紹介します。

和田監督は最後に「勝ちながら育てるのではなく、勝つために育てる、という強い気持ちでキャンプに臨みたい」と締めくくっていました。1軍の戦力となれる小虎が、沖縄でどんどん芽を出しますように。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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