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記憶に残る男・新庄剛志を彷彿とさせるルーキーが、タイガースにやってきた

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

12日は連休中の日曜日とあり、阪神鳴尾浜球場のスタンドも合同自主トレを見学される方々で賑わっていました。前日までに比べると、日差しの中は過ごしやすかったですね。グラウンドを駆ける選手たちも額に汗をにじませ、明るい表情。午前11時頃からは第1クール最終日恒例の持久走が行われました。例年は3500メートルを走りますが、伊藤1軍トレーニングコーチいわく「きょうはアンツーカーも凍っていたくらいグラウンドが良くなかったので短めに」とのことで3000メートルです。

上位3人のタイムは

1 横田選手 12分20秒

2 島本投手 12分33秒

3 岩貞投手 12分56秒

「ルーキーだけでなく2年目以上の強化練習選手も人数が多いので一緒に走ったけど、北條はよく頑張ったと思いますよ。他のみんなも顔を見てわかるように、しっかりやってきています」と伊藤コーチも満足そうでした。

ドラフト2位・横田は新庄になれるかも

視察に訪れた平田ファーム監督は、横田選手を見て「軽い!バネのある走り方してるねえ。ピッチャーをやっていたから、そういう体力もある。田中スカウトが言っていたけど、鹿児島実業は厳しいらしいよ。ああいう体力のある子は鍛えがいがあるね」と絶賛でした。誰に似ていますか?という問いに「新庄みたい…って言わせたいの?」とニヤリ。「新庄は速かったよ~長距離も短距離も。バッティングといい、身体能力がすごかった」と振り返ります。

そして「横田はバッティングも柔らかいし、体幹がしっかりしている。楽しみだな!」と期待の言葉。何でも1番になるのはいいことですね。「そうだよ。アピールだから。“アイツいい足してるな”とアピールできた。ポイントわかってるやん。第1クールだから抑え気味じゃなくて、僕は体ができていますってアピール。他の外野手はいい刺激になるんじゃない?」。楽しみで仕方がないという様子が伝わってきました。

1位が取れました!

横田選手は「長距離は短距離に比べたら苦手ですけど、きょうは1位が取れました!最初は周りの先輩が速いと聞いていたので、ついて行こうと思っていたんです。だけど同期入団の先輩からも“1位で行け”と言われて、走ったら1位になった」とニコニコ。「年末から体を動かしていましたし、長距離走があるのと聞いて走ってきたから、きつくはなかったです。3日間終わって疲れた感じもしなかったので軽く走れた」と、なかなか余裕の高校生ルーキー。それもそのはず、入寮前から「長短いろいろ混ぜて一日も欠かさずやりました。長距離30分走ってから短距離というのを毎日」こなしてきたそうです。

第1クールを終えて「1つ1つのメニューでアピールしようと決めていたから、今日1位が取れて少しできたかな」という横田選手。平田監督の話を伝え聞き「体力は高校からある方だったので、これからもトップを目指していこうと思います」と、さらにやる気が出たもようです。新庄選手の件は「嬉しいです!いろんなパフォーマンスやオールスターのホームスチールはすごいなと思う。将来的にはそういうチームの中心選手になれるよう頑張っていきたい」と目を輝かせました。

ドラフト1位の岩貞は「根性」で3着

岩貞投手は全メニューが終わったあと、梅野選手とともに再びキャッチボール。「たぶん休み明けから強いボールを放っていくと思うので。あすは休みだし」と自ら追加したようです。「この時期としては遠投もしっかり投げられました」と言いますが、気になるピッチング開始日については「まだ決まっていません。練習の中で」とのこと。持久走を振り返り「大学まで長距離は得意だったんですが、横田が速くて…ちょっと自信なくしました(笑い)。岩崎が最初からとばしていったので根性で、置いていかれないように頑張った」と話していました。ちなみに岩崎投手のタイムは13分04秒。まさしく根性の8秒差ですね。

ペッパーを視察した黒田1軍ヘッドコーチが「岩貞はハンドリングがうまい」とほめていたことを聞き「嬉しいです。大学の時にも、投手は9番目の野手と言われていたので。プロに入っても同じだと思います」と笑顔。さらに「投げ終わったあと低い姿勢で、伸び上がらないように、と意識しています。高校時代はそういう細かいことは考えていなくて、大学で教わりました」と岩貞投手。第1クールを終え「やっぱり初日は緊張もあったり、名前もあんまりわからなかったけど、3~4日やって選手同士の会話も増えてきました。これからどんどん野球に集中していきたい」と意気込んでいます。

ドラフト5位の山本がキャッチボール開始

入寮前のランニング中に痛めた右ひざの影響で、新人合同自主トレは別メニューとなっている山本投手は12日、キャッチボールに参加しました。「だいぶ良くなって、ランニングも少しずつできているので問題ないと思います。初めて屋外でキャッチボールをしたんですが、肩の状態もすごくいいし、足もまったく痛みなく投げられました」。これからの見込みは?「次のクールから入れるところは入っていこうと。トレーナーとは毎日話し合ってメニューを決めているので、それは続けていくと思います」

みんなに遅れることで焦りはなかったかの問いに、山本投手は「最初はあったけど、焦ってもしようがないと現状を受けとめて今後に生かしていければいいかなと。ケガした理由とか、このケガがマイナスじゃない、何かプラスになるようにと考えています」と答えました。いいことですね。今は前向きになって正解だと思います。いつか必ず笑って思い出せるでしょう。そうなるような巻き返しを期待!

次回は、持久走でルーキー横田選手に勝てなかった島本投手や北條選手のコメントをご紹介します。はい、悔しがっていましたよ。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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