お米は研ぐ洗う、それとも洗わない?

(写真:アフロ)

 卵かけご飯も立派な自炊である、というキャッチコピーの本が話題になっていましたが、お米を炊くだけでも立派な自炊だと思います。炊きたてのお米にレトルトカレーだけでも立派なお料理でしょう。慣れてきたら少しずつバリエーションを増やし、気がついたら色々な料理ができるように・・・というのが理想かもしれません。

 自炊の習慣のない人にとって、ちゃんと計量して研いで(洗って)お米を炊くというのもけっこうハードルの高い作業ですが、実は、一生懸命研いだり洗ったりしなくても、それなりに美味しくお米は炊けるものなのです。炊飯の基本と、忙しい時に手抜きのできる方法を紹介したいと思います。

■炊飯の基本

 その前に、現在市販されている精白米は基本的に研ぐ必要はありません。昔は精米技術が高くなかったこともあり、少ない水で米同士をこすり合わせて落とす必要がありました。米を研ぐ米粒が砕ける原因にもなりますし、汚れた排水は環境負荷にもつながりますので、お米は研ぐ必要はない※1と考えてください。米を研いでも、ゆすぐように洗う場合でも炊きあがった米を食べた人には違いがわからなかったという報告※2もあります

美味しくお米を炊く方法は色々ありますが、手間がかからずそれなりに美味しく炊く方法を紹介します。

1. お米は炊飯がまかボウルに計量します。

2. 水道水は少し流してから、お米をひたし、指先でかるくかきまぜすぐに水を流します。(汚れや臭い成分をお米に吸収させないためです)

3. つぎに新しい水を入れて洗いますが、指先を底まで入れて回転させながら軽く音がする程度にゆすぎます。10~15回ぐらい混ぜたら水を流します。

4. この作業を3回位繰り返し、ボウルであれば炊飯がまに移し分量の水を入れて炊きましょう。(ザルあげは米粒が割れるもとになるので不要です)

 

■上手に手抜きしよう

 炊飯の基本の方法でも手間を感じる人や時間がないときには洗米の手抜きをしても良いでしょう。おすすめ手抜き方法は次の3つです。

1.泡立て器を使って洗う

2.無洗米を使う

3.普通のこめを洗わず炊く

1.泡立て器を使って洗う

 臭いの再吸収を防ぐことや、必要以上に吸水されないよう、水はなるべく冷たい方がよいのですが、冬場の冷たすぎる水で洗うのは辛い作業です。泡立て器での洗米でも食味には問題ないという報告※2もちゃんとあります。

 炊飯がまで洗う場合にはかまのコーティングが剥げないように、樹脂をコーティングしたタイプの泡立て器を使用すると良いでしょう。

2.無洗米を使う

 洗うのも面倒な場合は無洗米を使用します。最近はずいぶんと普及していますが、普通の精白米のように使用すると炊きあがりが硬くなることがあります。普通の精白米を炊く場合よりも水をやや多めに炊くと良いでしょう。

 無洗米と相性が良いのが炊飯できるお弁当箱です。無洗米を一緒にもっていくだけで、場所をあまり選ばず外出先でご飯を食べることができます。蓋を洗う手間はありますが、レトルトのご飯を温めるより美味しいと思います。レトルト食品をかければ本当に手軽な自炊ができます。

3.普通のこめを洗わずに炊く

 無洗米が家にない場合でも手抜きはできます。普通の精白米を洗わずに炊いてしまえば良いのです。風味はやや落ちるかもしれませんが、家族に黙って洗わずに炊いてみても誰も気がつきませんでした※4。

 洗米がたいへんだから炊飯は・・・という人には試してもらいたい方法かなと思います。汚れが気になる場合には、1回ほどすすいでから炊けば良いでしょう。

 ご飯を炊くのは意外と難しくないなと感じていただければ幸いです。

 

※1 古米であったり保存の悪いお米では研いだ方が風味が良くなるケースはあると思います。

※2 貝沼やす子、長尾慶子、畑江敬子、島田淳子:洗米方法が米の食味に与える影響、調理科学 Vol. 23 No. 4 (1990)

※3 関本美貴、島田淳子:泡立て器による洗米操作が米飯の食味に及ぼす影響、日本調理科学会誌 Vol. 38, No. 1, 67~71(2005)

※4 個人差はあると思います。