6月7日、中国各地で恒例の大学統一入試「高考」(ガオカオ)がスタートした。正式名称は「普通高等学校招生全国統一考試」という。

中国メディア「新華網」の報道によると、今年は昨年(2021年)より約115万人多く、全国で約1193万人が受験する。

進む高考改革

試験会場は全国の約33万か所、試験会場の担当者・試験官は約102万人に上る。中国では毎年大きな注目を集める試験で、中国の検索サイト「百度」では今朝、ホットワードランキングの上位に「高考初日を直撃」(高考初日のリポート)がランクインし、初日の様子が紹介された。

今年は湖南省、四川省、河北省などで受験者数が増加。甘粛省では減少している。

日程は、6月7日は語文(国語)、数学、8日は文科総合(または理科総合)、外国語の試験が行われる。

また、9日と10日に「普通高校学業水平考試」が行われ、選択科目(物理、歴史、生物、地理、思想・政治、歴史など)の試験が行われる。

中国では2014年から高考の改革が行われており、中国では新高考摸式、新高考制度などと呼ばれている。日本の共通テストに似た「高考」だけでなく、「普通高校学業水平等級性考試」(選択科目)という試験を組み合わせることによって、その総合成績で合否を判断しようという試みだ。

試験は地方によって異なる

これまで「人生を決める一発勝負」といわれてきた「高考」だが、その弊害や学生たちに過度にかかるプレッシャー、全国的なバランスなどを考慮し、学生たちが受験できる選択科目を増やし、少しでも公平にしていこうとしている。

地方によって異なるが、北京市、上海市、山東省、浙江省、天津市などは、今年は「3+3」(国語、数学、外国語の3科目+選択の3科目)という制度を採用した。遼寧省、福建省、湖南省、広東省などは3+1+2(1は第1選択科目、2は第2選択科目)という制度を取っている。

ここ数年は外国語科目を、比較的短期間の学習で高得点が取りやすい「日本語」で受験する学生も増えている。

日本では日本の「共通テスト」のイメージから誤解されがちだが、規模が大きすぎる中国では、統一入試といっても試験科目は省や直轄市によって異なっており、全国で同じ問題が出題されるわけではない。各大学の合格ラインも、学生の出身省や直轄市によって異なっている。

上海はコロナの影響で試験が延期

コロナ対策にも配慮している。今年3月末から5月末までロックダウンされていた上海市では5月上旬の段階で6月の高考実施を断念し、7月7~9日に実施することを決定した。

上海市は独自の試験問題を作成しているため、他の省と日程が異なっても問題ないという判断だった。上海の高校では受験を視野に入れた2~3年生のみ、6月6日から約3ヵ月ぶりに通学が再開された。

北京市では封控区(封鎖エリア)では受験生は1人1会場、管控区(管理エリア)では受験生間に2メートルの距離を取るという対策を実施。深圳市では一般の試験会場のほか、コロナ対策として専用の試験会場を設けている。

受験生は48時間以内のPCR陰性証明を取ること、マスクを必ず着用することとし、試験会場では体温チェックなども行う。試験会場は消毒、換気などを徹底、ゼロコロナ対策は入試でも徹底的に行われている。