第27回 全国高等学校女子硬式野球選手権大会 京都外大西が履正社を破り決勝トーナメントへ
第27回 全国高等学校女子硬式野球選手権大会
決勝T最後のひと枠は、履正社を破った京都外大西
大会4日目が7月25日に淡路佐野運動公園第1、第2球場で予選トーナメント2回戦6試合が行われ、第2球場では履正社対京都外大西戦が対戦し、京都外大西が逆転勝利をおさめた。2回戦から登場した履正社は、選抜大会ベスト4の実績を下げて今夏の日本一を狙っていたが、初戦敗退となった。
履正社 020 000 1 3
京外西 022 100 X 5
【バッテリー】
履正社 堀明日香、二井内桜、石田愛、岸野彩華、西本夢生-畑井里緒
京外西 藤野樺音-田中知里
京都外大西は2回に履正社に先制されるも直後の攻撃ですぐさま追いつくと、小刻みに継投する履正社に対し、3回に2点、4回にも相手の小さな守備のほころびにつけこみ1点を加えた。投げては、藤野 樺音さん(3年)が先制された後も毎回、走者を許すが粘りを見せ、追加点をやらなかった。最終回は1点を返されるも後続を断ち、追いすがる履正社を退けた。
最後まで気を抜かず攻めの姿勢を貫く
「まだまだ(点を)取りに行くよ」。主将で捕手の田中知里さん(3年)は、最後まで選手たちにそう声をかけた。相手は強豪、履正社だ。いつひっくり返されんとも限らない。「何点とっても取り足りないと思いました」。イニング途中にどんどん継投してきたが「それだけ相手が苦しいということ。変わりっぱなにこそチャンスがある」と攻めの姿勢に徹し、安打や四球などで出塁し相手を苦しめた。
完投した藤野さん(3年)だが、森田監督は、もともと継投を予定していたが、粘りの投球に最後までマウンドを託すことにしたという。田中さんも「藤野は試合前にひどく緊張するタイプですが、プレーボールがかかるとスイッチが入り、ビシッと決めてくれる。今日もしっかり決めてくれた」と仲間を称えた。
投手陣を温存できたはとの問いに森田監督は「うちにそんな余裕はありません。履正社さんに勝たないことには…という思いだけで全力で戦いました」と話し「次戦以降の投手をどうするかをこれから帰って田中と相談しながら考えます」と球場を後にした。
悔しい敗退、新チームでのリベンジ誓う
履正社・橘田恵監督は試合後、「3点目をとれなかったのが痛かった。それでもよく打ってくれたとは思う。あそこまでの失点を防げなかったのは誤算だった。全体的に動きが硬く、選手たちの緊張を取り除いてあげられなかった」と話した。今年のチームは特に打撃力があっただけに日本一への手応えを感じていたという橘田監督。「打てるだけでなく守備力も上げて勝てるチームを作ります」と決意していた。
(撮影は全て筆者)