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第27回 全国高等学校女子硬式野球選手権大会開幕    京都両洋高校、初戦突破

中川路里香フリーランスライター
第27回全国高等学校女子硬式野球選手権大会開会式(つかさグループいちじま球場)

「第27回 全国高等学校女子硬式野球選手権大会」が7月22日に兵庫県丹波市、淡路市にある4つの球場を舞台に開幕した。昨年より9チーム増え史上最多の58チームが参加し、高校日本一を争う。決勝は、3年連続で阪神甲子園球場で8月1日に行われる。大会第一目の今日は、12試合が行われ、昨年ベスト4の京都両洋高校が登場、甲斐清和高校(山梨県)と対戦し2対1で勝利し初戦を突破した。

甲斐清和 000 100 0 1

京都両洋 011 000 X 2

【バッテリー】 

甲斐清和 三森-城

京都両洋 佐藤、武田-岸本

 京都両洋は2回、4番・堀川実歩さん(3年)の本塁打で1点を先制すると、3回は主将で2番・中本葵(3年)さんの適時打で2点目をあげた。先発・佐藤陽佳さん(3年)に代わってマウンドを託された武田紗季さん(1年)は、代わり端の4回に1点を献上するとその後も何度も走者を許したが、粘りの投球で逃げ切った。

本塁打を放ち先制ホームを踏む堀川さん
本塁打を放ち先制ホームを踏む堀川さん

 甲斐清和は創部2年目で初出場。2年生は2人だけ、他は全員1年生という若いチームだ。完投した左腕、三森千夏さん(1年)は2失点したものの、軌道が垂れる独特のボールで京都両洋打線を翻弄すると、バックも難しい打球を難なく処理する好守を何度も見せ盛り立てた。それだけに、好機での二度のスクイズ失敗が悔やまれた。

スクイズでの得点を許さなかった京都両洋
スクイズでの得点を許さなかった京都両洋

最後は自分を信じて振り抜き先制本塁打を放つ

「無我夢中でバットを振ったので、どんなボール打ったのかを覚えていない」というのは、先制ホームランを打った京都両洋・堀川さん。ここ1カ月ほど打撃の調子を落としていただけに、打球がグングン伸び左中間をやぶりフェンス際まで届く当たりにもセンターフライと思ったという。それほど自信を無くしていた打撃だったが、「これまで練習で取り組んできたことを信じ、来たボールを打つだけ」と開き直って打席に立ったのが功を奏した。2回戦の相手は、昨年優勝校の横浜隼人高校。準決勝で敗れた相手だ。「元気の良さでは負けず、昨年の借りを返したい」と意気込んだ。

ホームランボールを手に笑顔を見せる堀川さん
ホームランボールを手に笑顔を見せる堀川さん

来年が大いに楽しみな甲斐清和

 実力校相手に惜敗した甲斐清和の主将で三塁手の土屋笑夢さん(2年)は、試合前のノック時に太陽が目に入り、打球を顔面にぶつけ目を腫らしながらも出場、三塁線の強い打球を逆シングルで見事にさばくなどチームに元気を与えた。創部1年目の昨年は部員が2名だったため、丹波連合に入り出場、今年は念願かなって自チームで参戦できた。1勝するという目標はかなわなかったが、「一年間辛抱した甲斐がありました」と話す表情には、今日の戦いが自信になったことが表れていた。

その他の試合結果

北海道栗山 8-1 玉名女子、盛岡誠桜 4-9 弘前学院聖愛、東海大附属静岡翔洋 1-0 秀岳館、新田 3-2 京都明徳、山陽 0-2 駒沢苫小牧、駒沢女子3-2 広陵、花咲徳栄 0-14 クラーク記念仙台、大体大付属浪商 2-3 熊本国府、静清 1-2 秀明八千代、埼玉栄 6-3 広島県立佐伯、沖縄県立南部商業 7-1 松本国際

(撮影は全て筆者)

フリーランスライター

関西を拠点に活動しています。主に、関西に縁のあるアスリートや関西で起きたスポーツシーンをお伝えしていきます。

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