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【WBC】韓国代表、絶対勝たなきゃいけないオーストラリア戦で敗戦 背水の陣であすの日本戦へ

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
二塁ベース上でタッチアウトのカン・ベクホ(写真:CTK Photo/アフロ)

5回目となる野球の国際大会、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド・プールBが開幕。韓国代表は初戦のオーストラリア戦に7-8で敗戦。3大会ぶりの2次ラウンド進出が非常に厳しい状況となった。

オ 0 0 0 1 1 0 3 3 0  8

韓 0 0 0 0 3 1 0 3 0  7

3回まで両チーム無得点で進んだ試合は中盤以降、荒れた展開に。韓国は4-5で1点を追う7回裏、二塁打を放った代打カン・ベクホが自軍ベンチにガッツポーズでアピールした際にベースから足が離れ、タッチアウトとなって好機を逸した。

韓国は7人がつないだ投手陣が3本塁打を喫し、8回表を終わって4点を追う展開となった。しかし8回裏、オーストラリア投手陣の乱調によって好機を得る。4連続を含む6四死球などで韓国はノーヒットで3点を入れ、7-8で9回を迎えた。

9回裏、韓国は先頭のトミー・エドマンがこの日初ヒットで出塁するも、2死後、二盗に失敗しゲームセット。オーストラリアに1点差で敗れた。

3、4回大会と初戦に敗れて2次ラウンド進出を逃した韓国は、今大会最大のポイントをオーストラリア戦に置いた。代表メンバー発表翌日の1月5日に監督、以下コーチ陣がオーストラリアを視察。米・アリゾナでの合宿中も常にオーストラリア選手の映像をロッカールームに流すなど対策を講じた。

一方のオーストラリアもサイドスローが苦手のヤン・ウィジに対し、右横手のサム・ホランドを投入するなど(ヤン・ウィジには代打が送られ交代)、対韓国に周到な準備を見せ、大荒れのゲームをものにした。

試合後、イ・ガンチョル監督は「全体的に選手たちは初戦をよくやった」と話し、敗因についてはイ・ガンチョル監督が率いるKTの所属投手、ソ・ヒョンジュンのコントロールについて言及するに留めた。

1次ラウンドは5チーム中、上位2チームが2次ラウンドへと駒を進める。韓国はあす10日の日本戦に勝つことが2次ラウンド行きへの事実上最後の望みとなる。イ・ガンチョル監督は日本戦の先発投手について、この日の終盤に投入予定だったキム・グァンヒョンの起用を明言した。

◇韓国先発オーダー

二 トミー・エドマン

遊 キム ハソン

中 イ ジョンフ

一 パク ピョンホ

左 キム ヒョンス

指 パク コンウ

三 チェ ジョン

捕 ヤン ウィジ

右 ナ ソンボム

◇韓国バッテリー

投 コ ヨンピョ、ウォン テイン、チョン チョルウォン、ソ ヒョンジュン、キム ウォンジュン、ヤン ヒョンジョン、イ ヨンチャン

捕 ヤン ウィジ、イ ジヨン

⇒ 2023ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国代表選手一覧(ストライク・ゾーン)

◇オーストラリア先発オーダー

右 ティム・ケネリー

指 アレックス・ホール

二 ロビー・グレンディニング

三 ダリル・ジョージ

中 アーロン・ホワイトフィールド

一 リクソン・ウィングローブ

遊 ローガン・ウェード

捕 ロビー・パーキンス

左 ウルリヒ・ボジャルスキ

◇オーストラリアバッテリー

投 ジャック・オラフリン、ミッチ・ニューンボーン、ダニエル・マグラス、ジョン・ケネディ、ワーウィック・ソーポルド、スティーブン・ケント、ウィル・シェリフ、サム・ホランド、ジョシュ・ガイヤー

捕 ロビー・パーキンス

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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