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前回王者・韓国の初戦先発はリーグトップの10勝、21歳のさわやか右腕【東京五輪・野球】

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
イスラエル戦に先発のウォン・テイン(写真:サムスンライオンズ)

28日の日本-ドミニカ共和国(福島)で幕を開けた東京オリンピック(五輪)の野球競技。13年前の北京大会で金メダルを獲得した「前回王者」の韓国は29日19時から横浜スタジアムで行われるイスラエル戦で初陣を迎える。

3大会ぶりとなる五輪での野球。韓国代表の初戦の先発マウンドに上がるのは高卒3年目、21歳のウォン・テイン(サムスン)だ。今季のウォン・テインは140キロ台後半の直球と、得意の120キロ台中盤のチェンジアップの組み合わせで丁寧な投球を見せ、リーグトップの10勝(4敗)をマーク。防御率はリーグ5位の2.54だ。23日の強化試合(評価戦)初戦のサンム戦にも先発し、3回1安打無失点と好投を見せた。

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誠実でさわやかな印象のウォン・テインはファンにも人気。26日の来日時には成田空港の到着ロビーにウォン・テイン目当ての日本人女性ファンが訪れ、彼にレンズを向けていた。

韓国代表を率いるキム・ギョンムン監督は28日の監督会見で、ウォン・テインを初戦の先発に選んだことについて聞かれ、「KBOリーグで現在最多勝ですし、若いのにマウンドではとても落ち着いています。初戦ではありますが自分の役割を果たしてくれると思います」と話した。

韓国はイスラエルに対し、2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド初戦で1-2で敗戦。2戦目のオランダにも敗れ2次ラウンド進出を逃している。

初戦を前に自軍の特徴を「団結力に優れていて、チームワークが最も大事だと考えている」と話したキム監督。難敵イスラエルに若き右腕とチームの結束力で挑む。

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韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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