韓国野球委員会(KBO)は17日、東京オリンピック(五輪)に参加する野球韓国代表のメンバー変更を発表。投手のハン・ヒョンヒ(キウム)が出場を辞退し、元阪神のクローザー、オ・スンファン(サムスン)が招集されることになった。

韓国代表は15日にも二塁手のパク・ミンウ(NC)が代表を外れる意思を表明し、高卒新人左腕のキム・ジンウク(ロッテ)がメンバーに加わっている。

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1軍初の感染者、公式戦中断そして代表辞退に

ハン・ヒョンヒとパク・ミンウの辞退理由。それはともに新型コロナウイルス感染症対策を遵守しなかったことだ。韓国KBOリーグは昨季から先日まで徹底した防疫対策で、1軍選手の感染者を出すことなくリーグを運営。昨季同様に公式戦全144試合を実施すべく進んでいた。

しかし7月9日以降にNC3選手、トゥサン2選手の感染がわかり、数多くの濃厚接触者が指定されたことから、13日以降は公式戦を中断している。感染の原因はソウルでビジターチームが使用するホテルでの出来事だった。

NCの内野手、パク・ソクミンが球団を通して発表したコメントによると、5日に同僚3人とホテルの部屋で夜食をとっていたところ、知人から同席したい旨の連絡があり、断り切れずに部屋で飲酒。8日にその知人から感染がわかったとの連絡があり、後にPCR検査の結果、NCの4選手中、3選手が陽性反応だった。代表選手のパク・ミンウはこれに同席していた(パク・ミンウは代表入りのため2度のワクチン接種済みで、感染はしていなかった)。

韓国野球委員会はこの4選手の行動がリーグ規約の品位損失行為にあたるとして、72試合出場停止、制裁金1000万ウォン(約96万5000円)を課した。

またハン・ヒョンヒはソウル近郊の別のホテルに宿泊していたが、上記と同じと思われる知人に呼び出されNCの宿泊先ホテルに訪問。無断外出と外部の人物と接触、飲酒したことを反省し自ら代表辞退を決断した。

ハマスタに再訪する守護神と機を逸した2人

今年39歳のオ・スンファンはクローザーとしてリーグトップの27セーブを記録している。しかし今回の代表チームは世代交代を見据え、抑えには22歳で19セーブのコ・ウソク(LG)、26歳14セーブのチョ・サンウ(キウム)が選ばれていた。

オ・スンファンは阪神在籍時、東京五輪の会場である横浜スタジアムで登板したこともある。当時オ・スンファンは横浜スタジアムについて、「狭いので長打に注意しなきゃならない。(釜山ロッテの本拠地)サジク球場に似ている」と話していた。オ・スンファンは突然の代表入りでそのマウンドに6年ぶりに足を踏み入れることになった。

今回の韓国代表でNPB経験者はオ・スンファンだけだ。しかし2選手に横浜スタジアムでのプレー経験があった。それが代表を辞退したパク・ミンウとハン・ヒョンヒだった。

2人は高校3年生だった2011年、第9回AAAアジア野球選手権大会に韓国代表として参加。決勝戦の舞台となった横浜スタジアムで日本代表と対戦している。大会トップの8盗塁を記録したパク・ミンウは1番セカンド、ハン・ヒョンヒは2番手投手としてマウンドに上がった。

対する日本も五輪メンバーで当時、横浜高校3年生だった近藤健介(日本ハム)が1番キャッチャーとして出場。試合は6-1 で日本が勝利し優勝を飾っている。

パク、ハン、近藤の3人は高3の夏から10年、トップチームのメンバーとして横浜スタジアムで再び顔を合わせるはずだった。しかしパクとハンは思わぬ形で代表チームを離れ、それは叶わなかった。

ソフトボール開催を待つ五輪仕様になった横浜スタジアム
ソフトボール開催を待つ五輪仕様になった横浜スタジアム写真:長田洋平/アフロスポーツ

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