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脳動脈瘤手術で不在の代表センターの代役が、走者一掃の逆転決勝打<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
満塁で走者一掃の決勝二塁打を放ったキム・ジェユ(写真:ロッテジャイアンツ)

16日の韓国KBOリーグは全5試合がナイトゲームで行われました。

プサンサジク球場のロッテジャイアンツ-サムスンライオンズは、ロッテが1-2で1点を追う7回裏、2連打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、9番のキム・ジェユ選手が一塁線を破るヒット。3人の走者がすべてホームに還って4-2と逆転に成功しました。打ったキム・ジェユ選手は、ライトがクッションボールの処理を誤る間に三塁まで進みました。

キム・ジェユ選手は1死後、2番ソン・アソプ選手の打席の初球、暴投でホームに生還。この回、ロッテは4点を挙げています。

試合はロッテが8回にも4点を追加し、9-3で勝利。敗れたサムスンは7回表、無死一塁でのセンターフライで、走者の判断ミスによりダブルプレー。追加点のチャンスを逸したことで試合の流れがロッテに傾き、その裏の逆転劇となりました。

決勝打のキム・ジェユ選手はプロ7年目の28歳、昨季1軍定着を果たした、俊足左打ちの外野手。主にセンターを守っています。

本来、ロッテのセンターはミン・ビョンホン選手のポジションですが、ミン・ビョンホン選手は2019年に脳動脈瘤が見つかり、経過観察後、今年1月に手術。現在復帰を目指し調整中です。その穴をキム・ジェユ選手らの外野手が埋めています。

◆「LG零封で単独首位キープ」

1位のLGツインズはホームでのトゥサンベアーズ戦に1-0で勝利。3連勝を飾り、8勝3敗で単独首位を維持しています。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

コヤンヒーローズ(キウム2軍)との2軍戦に1番センターで先発出場し、2打数1安打でした。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇4月16日(金)の結果

・LG 1 - 0 トゥサン(チャムシル)

 勝:ケリー

 敗:ロケット

・SSG 6 - 11 KIA(インチョン)

 勝:チャン ミンギ

 敗:チョ ヨンウ

・KT 8 - 4 キウム(スウォン)

 勝:キム ミンス

 敗:キム テフン

・ロッテ 9 - 3 サムスン(プサン)

 勝:キム デウ

 敗:イ スンヒョン

・NC 9 - 1 ハンファ(チャンウォン)

 勝:ルチンスキ―

 敗:チャン シファン

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

⇒ 2021年 韓国プロ野球日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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