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助っ人右腕にあわやノーヒットノーランの危機も トゥサン1安打1-0で勝利<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
チーム唯一のヒットが決勝打となったキム・ジェファン(写真:トゥサンベアーズ)

24日の韓国KBOリーグは全5試合がナイトゲームで行われました。

チャムシル球場のトゥサンベアーズ-サムスンライオンズは、サムスンの先発ベン・ライブリー投手が7回までトゥサン打線を味方の3失策と2四球に抑える無失点ピッチング。ヒットを1本も許さず、ノーヒットノーラン達成まであと2回に迫りました。

しかしサムスン打線も7回まで得点を挙げられず、0-0で8回に突入。7回まで108球を投げたライブリー投手は8回のマウンドには上がらず、サムスンは8回裏の守りで、2番手以降の投手が2四球で2死一、三塁のピンチを招きました。

この場面でトゥサンは4番キム・ジェファン選手がセンター前ヒット。この日のチーム初安打が、均衡を破る貴重なタイムリーヒットとなりました。

1-0としたトゥサンは9回表の守りを3番手のイ・ヨンハ投手が0点で締めてゲームセット。トゥサンはノーヒットノーランの危機を脱し、1安打で勝利を収めました。1安打での勝利はリーグ4度目。敗れたサムスンは3連敗です。

◆「もしノーノーを達成していたら」

KBOリーグでは過去14度、ノーヒットノーランが記録されていますが、この10年間の達成者4人はいずれも外国人投手です。直近ではサムスンに在籍したデック・マグワイア投手が昨年4月に記録。もしライブリー投手がこの日達成していたら、5人続けての外国人投手、サムスンから連続輩出となっていました。

なお、KBOリーグでは1982年の発足以来、完全試合が一度も達成されていません。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

この日、サムスン戦での出場機会はありませんでした。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇9月24日(木)の結果

・トゥサン 1- 0 サムスン(チャムシル)

 勝:イ スンジン

 敗:キム ユンス

・キウム 6- 1 SK(コチョク)

 勝:ヨキッシュ

 敗:イ ゴンウク

・KT 3- 5 KIA(スウォン)

 勝:ホン サンサム

 敗:ハ ジュンホ

・ハンファ 7- 4 ロッテ(テジョン)

 勝:キム ジンヨン

 敗:チェ ジュンヨン

・NC 12- 8 LG(チャンウォン)

 勝:キム ジンソン

 敗:チェ ドンファン

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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