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19歳の落ち着いた投球でハンファがロッテに僅差で勝利<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
ロッテ相手に好投し勝利した先発のキム・イファン(写真:ハンファイーグルス)

15日の韓国KBOリーグはLGツインズ-キウムヒーローズ(チャムシル)が雨で中止。このカードはあす16日に14時開始のダブルヘッダーで行われます。残り4試合はナイトゲームで行われました。

ハンファ生命イーグルスパークで行われた、ハンファイーグルス-ロッテジャイアンツは、ハンファの先発、2000年9月生まれの19歳が落ち着いた投球を見せました。

高卒2年目のキム・イファン投手は1回表、2死から3連打で1点を許すも、その後はロッテ打線を抑えていきます。

130キロ台の直球と110キロ台のチェンジアップ、ほぼこの2つの球種だけで投球を組み立てる、緩急を生かした投球を見せて封じていきました。繰り返し同じ球種を要求する、チェ・ジェフン捕手のリードもはまりました。

試合はハンファが2-1で勝利し、5連敗の後の2連勝。キム・イファン投手は6回101球を投げ、被安打7、失点1で今季初勝利を挙げています(通算5勝目)。

ハンファはキャプテンのイ・ヨンギュ選手が13日の試合で左ふくらはぎに死球を受けて登録抹消。打線の中軸に座るジャレド・ホイング選手は腰痛で、こちらも戦列を離れるなど主力を欠く中でハンファはこの日、気分良く勝利しました。

◆「無観客のスタンドに響く『最強ハンファ』」

開幕から観客なしでの試合が続いていますが、各球団ともホームゲームでは応援団長、チアリーダーが普段通りの応援を展開しています。ハンファの8回裏恒例の、日本で言うところの「バンカラ風」の応援も場内に響いています。

直立した姿勢で手を後ろに組み、上半身を前後させながら力強く「チェガン(最強)ハンファ」と叫ぶ、「肉声応援」と呼ばれるその掛け声は、球団がファン100人から募った音声をまとめて、場内のスピーカーから流しているそうです。

<きょうのアン・グォンス(安田権守)>

8回裏の守りから1番パク・コンウ選手に代わってライトの守備に入りました。9回表、1死一塁で打席が回り、セカンドへのゴロを放つとそれを二塁手が弾き、エラーで出塁しました。試合はトゥサンベアーズがKIAタイガースに13-4で大勝しています。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇5月15日(金)の結果

・LG 中 止 キウム(チャムシル)

 勝:

 敗:

・SK 2- 6 NC(インチョン)

 勝:カン ドンヨン

 敗:ソ ジンヨン

・KT 14- 6 サムスン(スウォン)

 勝:ソ ヒョンジュン

 敗:クォン オジュン

・ハンファ 2- 1 ロッテ(テジョン)

 勝:キム イファン

 敗:ストレイリー

・KIA 4- 13 トゥサン(クァンジュ)

 勝:ユ ヒグァン

 敗:イム ギヨン

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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