日本ハム戦の中止を残念がるサムスン 「金子弌大が見たかった」
19日に沖縄・恩納村のONNA赤間ボール・パークで予定されていたサムスンライオンズ-北海道日本ハムの練習試合は、1回表、日本ハムの攻撃中、雨と風が強くなり、中断の末に雨天中止となった。
サムスンの面々にはこの中止を残念に思う選手がいた。サムスンの2番手投手として初の実戦登板を予定していたデック・マグワイア(29=前エンゼルス)だ。
「違うユニフォームを着た相手に投げたかった。しかしこういうこともあるのでしょうがない」。そう話したマグワイアは、中止後のブルペンで3イニングをイメージしての投球。198センチの長身からの威力ある速球に、球速が落ちない独特のカーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜた。
投球後はボールを受けた若手捕手に深くお辞儀。「カムサハムニダ(ありがとう)」と言って笑顔を見せるなどチームに溶け込んでいる。
この日の日本ハムは2軍中心のメンバーだったが、投手ではシーズン開幕1、2戦の先発が予定されている上沢直之、金子弌大が登板予定とあって、サムスンの中にはそれを楽しみにする人もいた。
落合英二投手コーチ(49)は「ウチの選手にとっていい投手が見られるのはありがたい」と話し、日本野球通のサイドスロー右腕、クォン・オジュン(38)は特に金子の投球を見たがっていた。
クォン・オジュンは「金子は素晴らしいピッチャーだ」と言い、自身が右ひじのトミージョン手術を3度経験していることもあって、「金子はどんな球種も力が抜けた軽くていいフォームで投げている。感覚が優れていてうらやましい」と話した。
またクォン・オジュンはオリックスで同僚だった元サムスンのイ・スンヨプに金子について尋ねたこともあったという。「とても繊細だと聞いたよ」。
日本ハムとの試合を雨で流したサムスン。次の練習試合は22日に中日戦(北谷)が予定されている。