Yahoo!ニュース

トレンドに逆行して悪いか! 仕事がマルチタスクとなり、だから仲人は優秀になった

村上れ以子成婚率東日本トップの仲人士(結婚相談所運営) 元新聞記者
(写真:アフロ)

iPadの第7世代モデルや、サムスンやファーウェイの折りたたみスマホが話題になっていますが、同時に「マルチタスク」という言葉も最近よく目にします。

「マルチタスク」の対語に「シングルタスク」があります。

マルチタスクが複数の仕事(作業)を同時に処理することで、シングルタスクは一度に1つずつ仕事(作業)を処理すること。

最近は、マルチタスクよりシングルタスクのほうが効率がいい、成果が出やすい、という考えがトレンドとなっています。

マルチタスクをせずに1つのことに長く集中している人こそが、質の高い仕事ができるし、生産性も高いというわけだ。

出典:マルチタスクは逆に効率が悪い理由 実はシングルタスクの方が遥かに効率的だった!(ダイヤモンドオンライン)

筆者は結婚したいと願う方々の出会いを創出する仲人を10年やってきましたが、この仕事はまさに、マルチタスクだなぁと思うわけです。

ところが、意外と世間ではシングルタスクのように認識されている気がします。

その理由は、昔と今の仲人の違いにあると思います。

昔の仲人は一つのことに集中するシングルタスク、今の仲人は複数の作業を同時にこなすマルチタスク

昔の仲人はボランティアで、ビジネスととらえないほうがいいのでは?

というご指摘もあるかと思いますが、筆者は「お礼という名の報酬を受け取るビジネス(本業でも副業でも)」としてとらえていいと考えています。

まず、昔の仲人について考察しますね。

昔の仲人の役割は「結婚相手の紹介」「婚約から結婚までの仕切り」「両家の間をとりもつ」「結婚式の立ち会いをする媒酌人」などでした。

役割をこなす上で、主に「人脈」と「コミュニケーション能力」が必要でした。

人とのつながりに集中してミッションをこなす、まさにシングルタスクですね。

今の仲人はどうでしょう?

今の仲人は、結婚相談所を運営して、出会いをつくることが仕事の中心になりました。

こういうと、昔より仕事が減っていてシングルタスクのようにも思いますが、とんでもない。逆です。

オールマイティーな能力が必要となったわけです。

具体的に言うと「発信力」「カウンセリング力」「法律的知識」「ネットスキル」「事務処理能力」「コミュニケーション能力」「経理処理能力」・・・。

ざっとあげても、これだけ幅広い知識や能力が仲人には必要なのです。

だから苦手な部分を他人に任せて分業制にしている仲人もいます。

マルチタスクになったから、仲人は優秀になったと思う

「シングルタスクが効率がいい」という今のトレンドから考えると、シングルタスクをしている「昔の仲人」のほうが、現在でもお世話した人を成婚させやすいように思いませんか?

答えは「ノー」です。

昔の仲人は、仲人の周りのコミュニティー内で、「お見合いしたら、よほどの理由がなければ断れない」という状況のもと、役割をこなしていました。

だから、シングルタスクでも結婚を決めることができたのです。

だけど今、婚活をする人は、お見合いしても、断れるようになりました。

恋愛感情が持てる相手と出会うまで、結婚相談所のデータベースに登録している中から何人もの人とお見合いし、ピンとくる人が現れるまでお見合いし続けることができます。

ピンときて交際になっても、結婚相手でないとわかれば、交際を終了させることができます。

そしてまた、お見合い相手を結婚相談所のデータベースから探すわけです。

そういう環境ですから、お世話する仲人としては、ネットスキルや事務処理能力が必要となってきます。

婚活する会員がたくさんの人と会ったら、相談事も増え、仲人にはカウンセリング能力が要求されます。

契約するときには法律的知識、確定申告の時期には経理処理能力・・・。

マルチタスクにならざるを得ないんですね。

婚活という言葉が生まれて10年以上。

筆者は最近、仲人に優秀な方が増えたと感じています。それは、マルチタスクをしっかりこなすビジネス思考の方が仲人として成果を出しているからなのでしょうね。

成婚率東日本トップの仲人士(結婚相談所運営) 元新聞記者

キャリア5年で成婚数、成婚率とも東日本1位仲人士に。17年間のスポーツ担当記者時代に取材した国内外トップスポーツ選手・コーチの必勝ノウハウを婚活にいかし、難しいといわれる30代・40代・50代の中高年と親の婚活で、通常の8倍の割合で会員を成婚に導く。慶應義塾大法学部政治学科卒業。既婚、二児の母で、趣味は子どものスポーツ応援。

村上れ以子の最近の記事