WMOが発表 雷のすごい世界記録「メガフラッシュ」

雷の資料映像(写真:アフロ)

インドは世界でもっとも落雷による死者数が多い国の一つです。年間の犠牲者数は1,800人超ともいわれ、日本の3人、アメリカの51人を大きく上回ります。

そんなインドから、25日(木)に107人が落雷で死亡したというニュースが飛び込んできました。特に被害が大きかったのは、東部のビハール州で83名が亡くなったもようです。同州における落雷の一日の死者数としては、ここ数年でもっとも多くなりました。

現在インド全域は、南西モンスーン、いわゆる雨季に入っています。6月から8月は、落雷の被害が特に多くなる時期です。

驚愕の2つの世界記録

奇しくもインドで落雷被害があった同じ日に、世界気象機関(WMO)は雷の新しい世界記録を発表しています。

「メガフラッシュ」と名付けられた記録的な雷は、耳を疑うような記録を打ち立てました。

【史上最長「時間」光った雷】

通常、雷と言えば、ピカッと光ってゴロっと鳴るのが一般です。しかし2019年3月4日にアルゼンチンで起きた雷光は、長い間光り続け、その持続時間は16.73秒にも及んだそうです。

目のまばたきの間隔は、一般的に3秒に1回と言われているので、5回まばたきしてもまだ光っていることになります。

なお、これまでの世界記録は、フランスで発生した雷光の7.74秒でした。新記録は2倍以上も上回っています。

【史上最長「距離」光った雷】

もう一つは、雷光の移動距離の記録です。2018年10月31日にブラジルで起きた雷光の水平距離は、なんと708キロにも及びました。

東京ー広島間の直線距離は約680キロです。この雷光は、大西洋からブラジルを通過し、最終的にはアルゼンチンにも達したとのことです。

これまでの記録はアメリカで記録された、321キロの雷光でした。400キロ近くも記録を塗り替えたことになります。

このように、いずれの雷も過去の記録を大幅に上回った背景には、観測の拠点が地上から上空に変わったことにあります。テクノロジーの進歩により、今までなら埋もれていたはずの記録が明らかになったのです。

国内最大級の落雷事故

1967年8月1日、長野県松本市の高校生が北アルプスの西穂高岳を登山中に落雷に遭遇し、11名が命を落とすという惨劇が起きています。日本山岳史上最大級の遭難事故です。

日本の落雷事故のピークは、7月から8月にかけてです。海や山でのレジャーが増え、雷に遭遇する機会も増える時期。くれぐれもお気をつけください。