砂漠の町は川となり、丘陵は滝と化すー。こんな信じられない光景が、アラビア半島で見られています。これは26日(土)強力なサイクロン・メクヌが上陸したためで、これまでのところオマーンやイエメンで10名が死亡、40名が行方不明となっていると伝えられています。

サイクロン・メクヌ

アラビア海で今年2つ目となるサイクロン・メクヌは、25日(金)世界遺産の島として知られるイエメンのソコトラ島を直撃しました。

続く26日(土)夜にはアラビア半島のオマーン南部のサラーラの町に上陸しました。オマーン上陸直前の勢力は最大風速50メートルの「Extremely Severe Cyclonic Storm」で、これは「非常に強い台風」に匹敵する強さでした。

これまでオマーン南部に上陸したサイクロンの中で最強といわれていたのが、1959年に発生した最大風速42メートルのサイクロンですので、風速50メートルだったメクヌは、この地域における史上最強のサイクロンだったということになります。

(↑メクヌが接近している様子)

被害状況

ソコトラ島では2隻の船が転覆するなどして、約40人が行方不明と伝えられています。

一方、オマーンの港町サラーラでは、278ミリの雨が24時間で降りました。この町の年間降水量は約130ミリですから、2年分の雨が一日で降ったことになります。

下の動画には、映画のシーンを連想させるような、雨が滝のように流れ落ちる映像が映っています。町は一面川のようになり、砂漠地帯であったことが想像できない状態です。

アラビア海で続く「史上初記録」

メクヌはオマーン南部における史上最強サイクロンとなりましたが、このところアラビア海では前代未聞のサイクロンが続いて発生しています。

一週間前の19日(土)には、ソマリア史上最強となるサイクロン・サガーが上陸しました。同国では50名以上が死亡、1,800人が家を失ったと伝えられています。

さらに2015年11月には、アラビア海で観測史上2番目に強いサイクロン・チャパラが、史上初めてイエメンに上陸し、100万人以上が被害を受けました。

続いてその一週間後にはサイクロン・メグが発生し、ソコトラ島を直撃しました。アラビア海で1年間のうちに2つのサイクロンが発生したのは、この時が初めてでした。

こうしたありがたくない「史上初」が、近年アラビア海では連続して起きているのです。