選抜大会に出場する珍しい名字の選手達 東日本編
18日から甲子園球場で第95回選抜高校野球大会、いわゆる春の甲子園が始まる。今年は記念大会で通常より4校多い36校が参加する。
この大会には北海道から沖縄まで全国各地の高校が参加することから、中には見たことのない珍しい名字の選手がいることも珍しくはない。そこで、今回出場する選手達の中から珍しい名字の選手を見てみよう。
なお、選手名簿は公式ガイドブックであるサンデー毎日増刊号「センバツ2023」を使用した。また、本記事では漢字の新旧字体は同じとみなした上で、読みによってランク付けしてある。
日本人の名字の総数は10万以上。私はランキング1万位以下が珍しい名字と考えている。そして、2万位以下になるとかなり珍しい。選抜大会に出場登録されている36校642人(城東高は選手が12人しかいない)の選手の中から、カタカナ名字の選手を除いて、2万位以下の名字の選手を中心に探してみた。
東日本各校の選手の名字
まずは東日本編。
東日本各校の選手の中では、健大高崎高の團之原(だんのはら)選手と、東邦高の三家(さんか)選手の名字が双璧。
「團之原」は新字体の「団之原」と合わせても極めて少ない。長野県、埼玉県、東京都などにあり、團之原選手は埼玉県の出身。
一方、「三家」という名字は関西に点在するのだが、とくに多い滋賀県では「みつや」、和歌山県では「さんけ」と読む。「三家」には他に「さんか」「みけ」という読み方もあり、「さんか」は極めて少ない。三家選手は大阪府の出身である。
続いて珍しいのが、氷見高の正水(まさみず)選手と能代松陽高の與齊(よさい)選手。「正水」は難読ではなく、一見それほど珍しいという感じはしないが、極めて珍しい名字である。「正水」は富山県氷見市の名字で、氷見高の正水選手も地元氷見市の出身。
「與齊」は新字体の「与斉」と合わせてもかなり少ない。こちらも難読ではない(普通に読めば「よさい」となる)が、いかにも珍しい名字という感じがする。地元秋田県能代市独特の名字で、「与斎」と書く名字もある。
以下、慶応高の延末(のぶすえ)選手、東海大菅生高の大舛(おおます)選手、能代松陽高の國柄(くにつか)選手、専大松戸高の上迫田(かみさこだ)選手、山梨学院高の岳原(おかはら)選手の名字あたりまでがかなり珍しい名字といえる。
このうち、「大舛」は沖縄県の石垣島と西表島にある名字で、大舛選手は石垣島の出身である。
因みに、石橋高には「大金」(おおがね)という縁起のいい名字の選手がいる。
この「大金」は栃木県那須烏山市の地名に由来する名字で、栃木県ではとくに珍しい名字ではなく、那珂川町では町内で3番目に多い名字となっている。