使い捨てマスクは1枚いくら? 17カ国のアマゾン比較 新型コロナウイルスで需要増、主に中国から発送

(写真:ロイター/アフロ)

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界的に需要が高まっているマスク。日本でも手に入りづらい状況が続いている。

 転売や便乗値上げに対する規制などさまざまな取り組みがなされる中、各国の販売状況はどうなっているだろうか。情勢が刻々と変化していることから等し並みには扱えないが、大まかな傾向を把握するため、世界展開するネット通販大手のアマゾンでの取り扱いを比較してみることにした。

アマゾンの商品を配送する専用車。感染拡大を受け、利用者は増えている(4月、ニューヨーク市クイーンズ)
アマゾンの商品を配送する専用車。感染拡大を受け、利用者は増えている(4月、ニューヨーク市クイーンズ)

比較方法

 アマゾンが展開している17カ国で、各国の公用語などに基づいて「マスク」というキーワードを検索し、上位にヒットした商品のうち、50枚入りの使い捨てマスクを比較した(4月19日時点)。送料込みの値段を基に、1枚当たりの値段を割り出した。

 50枚入りがなかったインドは5枚入りを基に算出、日本、中国、トルコでは同種の商品は検索にヒットしなかった。

結果一覧、4月19日時点
結果一覧、4月19日時点

 需給によって検索結果の順位や価格は刻々と変化するため、現時点でのおおよその傾向を掴むことを目的とした。

結果概要

 欧米を中心にほとんどの国で入手可能だった一方、商品が手元に届くのは5月上旬から6月上旬というケースも少なくなかった。その多くは中国からの発送となっている。

 1枚当たりは数十円が相場で、シンガポールやカナダが安く1枚当たり十数円という計算になる。

 検索しても「使い捨てマスク50枚セット」が見つからないのは、日本、中国、トルコだった。50枚セットに限らず、これらの国では使い捨てマスクが全くと言っていいほどヒットしない。ただ、他のネット通販のサイトでは買えることもある。「アマゾンからマスクが消えた……理由は「答えられない」」といった記事もある通り、アマゾンでマスクが買えない状況については留意が必要だ。

北米、高まる需要

 英語とフランス語が公用語のカナダ。mask(英語)かmasque(仏語)どちらで検索しても同様の結果が得られ、使い捨てマスクの商品は数多くヒットした。

 たまたま更新のタイミングだったのか、数時間で値段が2~3割高くなっているケースも散見された。多くは中国からの発送で、到着は概して5月上旬から6月上旬となっていた。

Amazonカナダの検索結果。数時間で上位や値段が大きく変動
Amazonカナダの検索結果。数時間で上位や値段が大きく変動

 一方、米国はカナダより多少高い傾向にあるが、使い捨てマスクは買える。翌週に届くような商品だと1枚80円程度のものがあり、5月~6月に到着のものは、1枚当たり10~20円ほど安く買える傾向にあった。

マスクの路上販売(4月、ニューヨーク市クイーンズ)
マスクの路上販売(4月、ニューヨーク市クイーンズ)

 ニューヨークは電車内などでのマスク着用が義務付けられ、カリフォルニア州の一部ではマスクを着用しないと最高1000ドルの罰金が科されるなどの条例もできた。マスクの需要は高まっていきそうだ。路上で販売する人も散見される。

マスク着用の習慣

 メキシコでは1枚当たり63円程度。ただし検索しても使い捨てマスクがあまりヒットしなかった。

Amazonメキシコの検索結果
Amazonメキシコの検索結果

 日本にとって地球の裏側ブラジルは1枚当たり87円程度の商品がヒットした。

 以前はマスクを着用することがなかった国々にもマスク着用の習慣が根付き始めている。

欧州は概ね50円前後

 コロナウイルスが猛威を振るっている欧州では、1枚当たりおおむね50円前後で買える結果となった。商品の多くは中国から発送され、到着が5~6月というケースもざらだった。一方、英国発送の商品は比較的早く、4月中に届くようなものもあった。

左上から時計回りに英国、フランス、ドイツ、オランダのAmazonの検索結果上位
左上から時計回りに英国、フランス、ドイツ、オランダのAmazonの検索結果上位

 死者数が2万人を超え、米国に次いで多いイタリアは検索しても上位に使い捨てマスクがヒットしにくかった。50パックは1枚当たり約70円と比較的高かった。

 

Amazonイタリアの検索結果
Amazonイタリアの検索結果

UAE、トルコ、インド

 アラブ首長国連邦(UAE)も比較的手に入りやすいようだった。中国から発送の場合は5月上旬~中旬に到着、UAE国内からの発送は4月下旬に到着するが、数割高い傾向が見られた。

 トルコは、検索をかけても思うようにヒットしなかった。

 インドはシャープやスズキが国内の工場でマスク生産に乗り出し、供給拠点としての側面もあるが、アマゾンの検索結果を基にすれば、50枚セットは"Unavailable"、現在手に入らないようだ。5枚パックは買えるようになっているものの、届くのは5月上旬以降という結果になっている。ただし、その値段は1枚当たり13円ほどと安い。事情は複雑だ。

最安値のシンガポール

 インドと同じく13円台と、19日時点で調べた限りでは13.6円と最安値だったシンガポール。

 華僑が多いことも背景に、発送は中国からとシンガポール国内の両方があった。商品到着時期についてはばらばらだ。感染の広まった1月下旬には政府が「マスクの着用は体調が悪く呼吸器官の症状があった場合のみ」と呼び掛けるなど、品薄が続いていた。

 オーストラリアは30円強だった。

Amazonオーストラリア(左)とAmazonシンガポールの検索結果上位
Amazonオーストラリア(左)とAmazonシンガポールの検索結果上位

(検索結果の画像はアマゾンのサイトより。その他注記のない写真や図は筆者撮影、作成)