2022年になり、あっという間に2月も過ぎ去ろうとしていますが、みなさんお元気にお過ごしでしょうか。

最近、なんだか味がしない、なかなか味覚が戻らない、というお話を耳にするようになりました。そこで、今回は不足していると味覚に影響が出ることが分かっている栄養素について、見てみたいと思います。

味覚は、嗅覚とも大きく関連していますので、味が感じずらいのは、匂いも感じずらくなっていることが考えられます。味覚や嗅覚に影響のある栄養素としてあげられるのは、亜鉛、ビタミンB群、特にビタミンB12、葉酸などです。

この中で、日本人は特に亜鉛が不足しています。ビタミンB12は、平均値で見る限り不足していませんが、動物性の食品に多く含まれているという特徴があるため、日ごろからヴィーガン食など菜食を取り入れられている方は、ビタミンB12の摂取不足にも注意が必要です。

日本人の食事摂取基準2020における推奨量、および国民健康・栄養調査(令和元年)より筆者作成
日本人の食事摂取基準2020における推奨量、および国民健康・栄養調査(令和元年)より筆者作成

日本人の食事摂取基準2020で定める亜鉛摂取の推奨量と平均摂取量(令和元年)の摂取量を比較しても男女ともに推奨量より少なくなっています。

亜鉛は、多くの酵素の成分として重要であり、酵素の安定化や活性化に関与しています。また、DNAの合成にも不可欠で不足するとDNAの複製や細胞分裂が抑制されるため、皮膚や粘膜の維持に影響を与えます。

特に舌の表面にある味蕾は約1カ月という短いサイクルで細胞が作り変えられるため、亜鉛が不足すると味蕾の正常な細胞を維持できなくなり味覚異常が起こることが知られています。

写真:イメージマート

■亜鉛の摂取量を増やすためにおすすめの食材とは?

日ごろ不足しがちな亜鉛をしっかりとるためには、どのようなものを食べればよいでしょうか。手軽にとるならサプリメントと考えがちですが、継続的な多量摂取は他の栄養素の吸収阻害や貧血を引き起こすリスクがありますので、できるだけ日々の食事の中で取り入れる形で摂取するのがおすすめです。

亜鉛が豊富に含まれる食材と言えば、なんと言っても牡蠣です。

ちょうど、今がシーズンですね。

牡蠣は、亜鉛の他にも、カルシウム、鉄、ビタミンB12、葉酸なども豊富に含まれています。しかも100gあたり58kcalと低カロリーです。

またスーパーなどで出回っているものは、ほとんどが養殖ものなので、比較的価格が安定しているのも嬉しいですね。

牡蠣以外の亜鉛が含まれる食材としては、牛肉、パルメザンチーズ、小麦胚芽、煮干し、ココア、抹茶、チアシード、米ぬか、カシューナッツなどがあります。特に牛肉は、主菜として取り入れやすく、さまざまな部位に含まれていますので、牡蠣が苦手な方は牛肉を取り入れてみると良いでしょう。

写真:イメージマート

■牡蠣のおすすめの食べ方とは?

牡蠣は、食材自体のカロリーが低いためフライにして食べてもあまり罪悪感なく食べることができますね。しっかり加熱するので生牡蠣はちょっと苦手という方にもおすすめの食べ方です。

寒い日には、牡蠣を入れた鍋も美味しそうです。

洋食系の料理では、牡蠣のグラタンや、パスタに入れても美味しいです。

簡単で美味しい食べ方としては、牡蠣をフライパンで焼いたり、ベーコンと一緒に炒めても美味しくいただけます。

フライパンはフッ素樹脂加工されたものを使って、焼き色がつくまで動かさず、片面づず焼くと、簡単にこんがりと美味しい牡蠣のソテーを作ることができます。

牡蠣が安く手に入るときは、多めに買ってきて水気をしっかりとりオリーブオイル、にんにく、鷹の爪と一緒に3~5分ほど加熱すると美味しいオイル漬けを作ることができます。瓶などに入れて冷蔵庫で保管すると日持ちするため、いろいろな料理に使うことができて便利です。

日本栄養検定協会
日本栄養検定協会

日々の食事に冬の味覚の牡蠣を取り入れることで、しっかり栄養素を補給することができます。

ただし、どんな食材も食べ過ぎはよくありませんので、美味しく楽しんで適量を食べて元気に過ごしたいですね。